2007年10月25日
インタークーラー(以下IC)導入に際して、
「圧力損失」
「冷却性能」
「流量」
の3つが重要な要素となります。
更に、軽量であることや開口部やアウターフィンの形状などによってその性能は異なってきます。
まず、ICの目的とは、ターボによって高温化した吸入空気温度の低下、そしてそれによる燃焼効率を上昇させること、加給された空気をスムーズに流し圧力損失を無くすことが主目的です。
ま、ボンネットに穴が開いてるわけですね。
現行レガシィに適合するICには「純正置換え」と「前置き」の2タイプがあるようです。
開口部面積を単に考えると、当然、直接風のあたる前置きのほうが純正置換えよりはるかに冷却性能が高く、IC出口温度は10℃~20℃の差が出てくるようです。
但し、圧力損失は純正置換えがほぼ無いのに対して、前置きは2割程の圧損が生じます。これは「流量」に影響し、タービン側でその「流量」に対する能力が要求されます。つまり損失が生まれる分、流量は少なくなるので、逆にタービン側がそれに反比例した流量を要求されるわけです。結局、0.8kのブーストで済むところを余分に1.0kかけなければいけないような事態になってしまいます。
前置きICにする際にはそれを踏まえて、ハイフロ化なり容量の大きいタービンに同時交換するのが前提条件となると思われます。
万が一、タービン交換しなければ、純正タービンにかかる負担が大きくタービンブローを起こす恐れがあります。
純正置換えICは、圧力損失がほぼ生じないので、純正タービンで充分に対応可能です。
結果的に、純正置換えと前置きではそれぞれの特徴が生まれます。
吸入空気温度低下はどちらも前提条件とした上で、
圧力損失を無くす性能重視の「純正置換え」
冷却性能を重視の「前置き」となっていることは上記したとおりです。
走行性能において、パワーの出方が異なります。
まず「純正置換え」は、導入前よりも上乗せした形でパワー曲線が右肩上がりに伸びていきます。それに対して「前置き」は4~5千回転からのドッカンターボになります。タービン導入を無しに双方を比べても結局は最高出力の数字では差はほとんど生まれません。
しかし現状、タービン導入無しに前置きIC単体という事例は、車を壊したい人若しくは、ファッションICとして導入した人以外では考えられないものですので、現実的な比較は無理でしょう。
冷却性能に関しては、サーキットで冷却周回無しにガンガンにでも走らなければ、純正置換えで充分に機能します。
金銭的な面では、断然「純正置換え」が安いと思われます。
レガシィで速さを求めるなら、「純正置換え」に利があるでしょう。
アフォな雑誌やら所詮族上がりのチューナー、金を吸い取るショップなどが必死に「前置きIC」を勧めるようですが、よく考えて下さい。
「下がスカスカ、、、」
百歩譲って「低回転域を犠牲にしない。。。」
ドッカンターボが効きだす前に相手は遥か前方。。。
街中での実用性は?
犠牲なんか払って何を得るのでしょうか?
性能が上がるからチューンであって、多少でも犠牲を強いられるのは改悪と言います。
前置きにすると、周囲のパーツ移動も必要ですし、その影響も少なからずあります。組んでしまった後に、元に戻せますか?または元に戻す高いお金を支払いたいでしょうか?メーカー(富士重工)が全てとは言いませんが、位置は考えて作られています。それを変更しても調律出来るよ!と仰る方が、果たしてソコラ辺のチューニングショップで働いていますか?
どうしても前置きICにするよ!という方は、
それによって補わなければいけない補器類などにどんどんお金を払って頑張って下さい。
Posted at 2007/10/25 14:35:40 | |
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レガシィ:考察 | 日記
2007年06月25日
さて、命に関わってくるブレーキ関連
私なぞ、ほぼ素人ですので、確実な情報しか書けませんが、
車に装着するパーツとしては、確実に一番大事なものであり、付けるのであれば
一番お金をかけるべきパーツです。
聞いた情報をココに書き留めるわけですが、私なんぞより詳しい方はゴロゴロ居るでしょうから、「これは!」という事があれば、どんどん教えて頂ければ幸いなんですけども。。。
①GDB用純正ブレンボは効かない?
答えは、どちらかと言うとNO!です。腐ってもブレンボ(通称スミンボ?)
純正と比較すると、効きは全然違います。流石はブレンボ!です。
では、ブレーキにうるさい方々でブレンボ派は何故、本国製ブレンボなどをチョイスするのか?
それはキャリパーの下側とピストン(?)部のシールに答えがあるようです。
キャリパーの下側、、、本国製と和製を比べてみると、本国製のほうには
何やらバーのようなものが付いています。これはブレーキオイルの通り道なんです。和製には付いていません。このバーがあることで、ブレーキング時にオイルがキャリパー上部からと下部(バーを通って)からと周りますので、上下から確実に均等にパッドをローターに押し付けます。
このバーが無ければ、上部からオイルが周り始めるので下部周辺のパッドを押さえつけるのに時差が生じる、或いはパッドの片減り現象が起きることがあります。
なので、4POTとしても実際、ブレーキングした瞬間は2POT~3POTの働きしかしていないのかも知れませんね。。。
で、ピストン(?)部のシール、、、これについては実は詳しく理解していないのですが、これこそがブレンボがブレンボたる所以のようです。
シールの構造に関しては公表されておらず、ブレンボ社が特許を取得しているようです。ブレーキ大手の他社メーカーも、この構造を真似することは不可能のようですが、、、
AMGやフェラーリ、ポルシェが何故、純正でブレンボを採用するか?
その理由の大半はココにありそうです。
②キャリパーは、、ピストンの数が多い方が効くのか?
答えは、一概にYESとは言えません。むしろNOという答えが当てはまる場合もあります。
先に結論を言うと、パッドを押さえるための有効面積が大きければ大きいほど効きます。
むやみやたらにピストンが多くても、パッド面積を有効に使えていないものであればはっきり申し上げて無駄です。ENDLESSさんのWEBサイトの12POTキャリパーの写真をよく眺めればお分かりになると思いますが、ピストン径(当然左右は対照)がそれぞれ違いますし、その配分の仕方も非常に良く計算されて造られてます。
なので多ピストンのキャリパーを購入される場合には、キチンと確認しておくことをお勧めします。(あと、オイルの周り方もね。)
③ブレーキローターのスリットやドリルドはあった方が効くのか?
答えは、知らん!です。
段々と投げやり系になってきたことについては、あまり深く追求しないで下さい♪
熱対策、ダスト対策、そして見た目として、スリットやドリルドは「有り」だと思ってます。ただ、プレーンでもブレーキの効き具合はほぼ同じといっても過言はないはずです。
装着するにしてもスリット入りはOKですが、ドリルドとなるとフェラーリやポルシェなどのを流用するのが安全です。
以前GT-Rで確か純正採用していたようですが、後に廃止しているはずです。
キーポイント、どうやら「材質」にあるらしいです。なので高品質の材料のドリルドで無ければ、ハードに使用すれば「割れる」ようですのでご注意!
④あと気を付ける点は?
何やら「生産物賠償」に入っていないメーカーのは止したほうがいいらしいです。
他に教えて頂ければ追加UPします。
⑤ローターは大きければ大きいほど良い?
答えは一概にはYES!と言えません。
レガシィの場合ですが、かかる熱量の多いフロントのキャリパーに関しては、常識の範囲で大径ローターを導入するのはイイと思います。
ただ、リアに関しては、むやみやたらに大径にすると、かえってローターに充分な熱が伝導せず、ブレーキの効きが悪くなり、前後ブレーキバランスが崩れる可能性があります。
ですので、ブレーキに関してはポン付けせず、精通しているショップで前後バランスを考えながら各パーツを装着することをお勧めします。
Posted at 2007/06/25 17:23:08 | |
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レガシィ:考察 | 日記
2007年05月29日
先日夕方頃、お仕事で疲れ切ったH社長の元に、申し訳無くも思いつつ
EARL'Sオイルクーラーのオイル漏れ有無確認をしてもらいに店まで行った。
オリのマフラーについて
基本的な性能などについてはパーツレビューに掲載してるので割愛させて
頂くが、社長と話している時に
さらなる驚愕の事実が明らかになった。
私は仕事柄、溶接関係の会社とも取引しているので
少しだけ知識はあるつもりなんすが、
なんと、オリのマフラーは溶接にまで拘ってることが昨日の私達の話の中で判明!!
まず1つ目、
フランジ部分なんですが、ここは従来、強度を保つためにアルゴン溶接で行います。
で、アルゴン溶接といえばどーしても表裏がデコボコになります。表をあとで研磨すれば
綺麗になりますが、裏は出来ませんよね。
なんとオリのマフラーはTIG溶接なのです。で、これで充分な強度を出しているのです!
しかもTIG溶接は鱗状の溶接痕が表面に綺麗に出ますが、裏面は溶接の影響は
ほぼ無し、、つまり裏面はツルツルで、マフラー内の流速の妨げにはならないのです。
全自動溶接が進む中で、職人の手による恩恵があったわけです。
2つ目、
テールのタイコ部分、掲載している写真を見て頂ければ多少は分かるはずですが
タイコへのINとOUTの位置が違いますよね。しかも絞りは無し。
私は某大手マフラーメーカーとの仕事打ち合わせにも行った事がありますが、
タイコの中に仕切りするなどしなければ、中のパンチングパイプ等、絞り無しで
曲げることは到底無理です。
でも、オリのマフラーは絞り無しで曲げてます。
ありえねーーーーーーーー!と業界の人はおっしゃると思います。
ここでも職人の手による恩恵があるのは言わずとも気が付かれてると思います。
もう、これは裏技を通り越してます。
なので、
大手メーカーマフラーとオリのマフラーは(当然と言えば当然ですが)コストのかかり方が
倍近く違うでしょうね。
ま、少量生産がなせる技なのでしょうかねぇ。。
Posted at 2007/05/29 15:30:37 | |
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レガシィ:考察 | 日記