
11月5日(土) 8年ぶりに復活したヤマハ袋井テストコースで行われたデモ走行会へ行ってきた。
今回のお目当ては、RD56(1965)とFZR(1985)のデモ走行でしたが、バイク以外のOX99-11のデモ走行もとても期待していました。
また、ヤマハのテストコースに入れるということも楽しみの一つでした。
家を出発する時間が大幅に遅れ、会場に到着したのは、13:45ぐらいになって
しまったが、そのおかげで周辺道路で渋滞に巻き込まれることはなかった。
ヤマハ袋井テストコースは普段は一般人は立ち入ることができない場所であり、
ここに入ることができるだけでも、得をした気分になります。
ゲートに入ろうとすると、いきなり歴代のグランプリレーサーらしきバイクが
出てきました。これは一般の方のバイクでしたが、とてもクオリティーの高い
カスタムバイクでした。カッコよかったです。
会場に到着すると、RD56がデモ走行の準備をしていました。
1965年のグランプリレーサーのエキゾーストノートが会場中に響き渡ります。
甲高い2ストとても心地よいサウンドです。
1965年 RD56
ヤマハ初のGP250マシンであるRD48の発展型マシン。デビュー戦は1962年
の第1回全日本選手権ロードレース。世界グランプリでは、通算15勝を記録し、
1964年と1965年では、メーカー/ライダーの両タイトルを連覇した。
1985年 FZR750(0W74)
FZ750をベースに開発された耐久レース仕様のTT-F1ファクトリーマシン。
1985年の鈴鹿8時間耐久レースではケニー・ロバーツ/平忠彦のペアが駆り
ポールポジションを獲得し、終盤までトップを快走していたが、終盤マシン
トラブルによりリタイヤした。
1978年 YZR500(0W35K)
インターカラーのGP500マシンと言えば、ケニー・ロバーツである。ケニー・
ロバーツが世界GPに初フル参戦し、11戦中4勝しタイトル制覇した。その後
1978年から1980年に渡り世界GP500タイトル3連覇を達成する。
1978年 YZR750(0W31)
フォーミュラ750用ファクトリーマシン。
1974年 YZR500(0W20)
ヤマハが1973年から投入したGP500ファクトリーマシン。
1992年 OX99-11
F1用エンジンを由良拓也のデザインによるボディに搭載したスーパーカー。
1994年には市販化めざしたが、世界的な経済変動の影響を受け、販売を断念。
最初のデモ走行は、歴代の市販バイク30台によるデモ走行です。
最初は1959年のYDS-1からスタートしました。
デモ走行は、メインストレートの500m程度の範囲で行われ、パイロンを立て
Uターンし、各バイクそれぞれ二往復走行しました。
私の世代としてはRZ250が登場すると「懐かしいな」という印象でした。
モーターショーでRZ250が登場した時の衝撃は今でも覚えています。
トリは、やっぱり「VMAX」でした。順当な選択という感じですね。
さて、歴代の市販バイクのデモ走行の後は、自動車のデモ走行になります。
最初はレクサスLFA(2011)とトヨタ2000GT(1967)のランデブー走行です。
テストコースの南半分を使用し3周走行しました。
サーキットを全開走行するLFAは、何といっても音がいい。LFAの設計者の
棚橋さんは、開発時に音のチューニングは相当こだわったと言っていました。
官能的なV10ソプラノサウンドは聞き惚れてしまいます。本当にいい音でした。
さまざまなイベントでよく見かけるトヨタ2000GTだが、何度見ても美しい。
生産台数は337台ですが、ほとんど残っていると聞いたことがあります。
すべての国産車の中で一番大切に扱われているクルマのように思われます。
2周目以降は、目玉を出した状態で走行していました。ゴールドで塗装された
トヨタ2000GTは、3台しか生産されなかったそうです。ヤマハが保存してい
るのは、そのうちの1台のようです。貴重な1台のようです。
あれ?、そういえば、2015年の熱海ヒストリカにも「つくばナンバー」の
ゴールド塗装のトヨタ2000GTがあったな~。では、残りの1台はどこかな?
次はOX99-11(1992)3台による、デモ走行です。F1用の3.5リッターV12の
エンジンを搭載したOX99-11。これを市販化しようとしていたなんてすごい
ですよね。エキゾーストノートはレーシングカーそのものでした。
高回転まで回した時のエキゾーストノートはとても心地よいサウンドでした。
2台目のブラックカラーのOX99-11は、吹け上がりが良くありませんでした。
走っている途中で、何度もレーシングしていましたが、どうにも吹け上がらな
いという感じでした。
3台目のモスグリーンのエンジンは1台目同様に快調で、エンジンが気持ち
よく吹け上がっていました。OX99-11の全開走行を見れるイベントは中々な
いので、今回はとてもいい体験をさせてもらったと思います。
締めくくりは、レーシングマシンによるデモ走行です。
最初は、1965年の250ccのグランプリマシンのRD56の登場です。ライダーは、
元ヤマハファクトリーの本橋明泰。高橋国光と同じ年代の名ライダーである。
既に50年以上の歳月が経過しているRD56。保管状態もとてもいいようで、軽
快に周回していました。古いレーシングマシンはカッコイイですよね。3周の
デモ走行は「あっ」という間に終わってしまった感じです。
次は1985年のFZR750。個人的に一番見たかったのがこのマシンです。
8耐は好きなレースで、1985年から数年間毎年観戦に行っていました。
だから、このFZR750も見ていた… 筈です…
資生堂化粧品のTECH21カラーは特徴的で強く印象に残るカラーリングです。
250ccの2ストマシンよりも、やはり走りの迫力がありますよね。
ライダーは、「シャケさん」の愛称で親しまれる河崎裕之さん。
見学している人たちが「シャケだっ!シャケだっ!」と喜んでいました。
見学者の様子からも「シャケさん」の人柄を感じる気がしました。
予定では、レーシングマシンのデモ走行は2台だけでしたが、続けて1968年
の250ccのグランプリマシンのRD05Aが登場しました。
古いグランプリマシンの知識があまりない私は「あれ、またRD56が登場した
のかな?」と思いましたが、よく見れば、チャンバーのレイアウトなど相違点
がありました。私はRD05Aのデモ走行を見た後会場を去りましたが、この後、
YZR500のデモ走行があったようですね。予定があったので仕方ないのですが
すごく悔しかったですね!う~ん残念!
さて、ここからは、テストコースの様子を紹介します。
私が見学した場所は、上のグーグルマップの星印の位置です。
デモ走行は、この星印の下半分の南側のコースを使って行われていました。
まずは、メインストレートの進行方向の様子。来場者が多いことがわかると思
います。今回の来場者数は、約3000人と公表されていますが、個人的には、
もっとたくさんの来場者がいたように感じました。
メインストレートの反対側の光景。最終コーナーを立ち上がってから、駆け抜
けるメインストレートは、1.5km以上の距離があり、富士スピードウェイのス
トレートより長いんじゃないかなと思います。
1コーナーを抜けたあとのS字カーブです。この辺りは、だいぶ下り坂になっ
ています。
この日のデモ走行は、S字カーブの終わりの時点でショートカットしていまし
たが、この後のコースは、ヘアピンの後立体交差を抜け、100R、逆S字、シケ
イン、最終コーナーと続きます。想像していたよりテクニカルなレイアウトの
テストコースでした。
デモ走行も楽しかったですが、初めてテストコースに入ることができたことも、
うれしかったですね。20代の頃から、近くを通ると「どんなコースかな?」と
いつも気になっていたので。
8年ぶりに復活したデモ走行会。今後、毎年開催してもらいたいですね。