「この映画は映画館で見なければ」と思っていたが結局見損ねてしまった。コロナの影響もあるが、そもそも、私自身ここ10年以上映画館に足を運んでいない。単なる面倒くさがり屋である。コロナの自粛ムードが続く中、「そう言えば、フォード vs フェラーリがすでにレンタルリリースされているな」と思いようやく借りてきて見た。
想像以上に面白かった。やっぱり映画館で見れば迫力があっただろうな~と思った。1966年にGT40がルマンで1-2-3フィニッシュを飾ったのは知っていたが、予備知識はほとんどなかった。ケン・マイルズという男の存在も知らなかったが、こんなにすごい男がいたなんて驚いたし、カッコよかった。映画の内容も「栄光のルマン」のようにレース中心ではなく、友情、組織との闘い、ファミリー/夫婦/親子愛など、さまざまなドラマが繰り広げられ、エンターテイメントな映画としても楽しい内容だった。
1966年は「ルマン式スタート」が行われていた時代。映画の中でスタート直後、ケン・マイルズのゼッケン1のGT40はドアが閉まらず1周目ピットインしているがこれは事実だったようだ。その後の遅れを取り戻す猛追は凄まじかったようだ。
フォードの指示により圧倒的リードしていたケン・マイルズはペースダウンし、GT40を3台揃ってゴールするシーンは3台が横一線に並んでスローペースでフィニッシュラインを同時にゆっくりと通り過ぎる演出は不自然で気持ち悪い感じだった。「いくら何でもこんなスローペースでフィニッシュしないでしょう」という感じだった。
実際のゴールシーンは、こんな風に水しぶきを上げながら3台のGT40がゴールを疾走するものだった。実際のレースでもケン・マイルズは圧倒的に速かったが、映画のようにフォード首脳はペースダウンさせ3台の編隊走行を指示した。
ただし、フィニッシュラインを通過する際、ゼッケン2のブルース・マクラーレンは、ケン・マイルズより前に出てしまった。ゼッケン2のスタート地点が20m後方だったことも考慮されているが、この写真を見れば、誰が見ても1位はゼッケン2ですよね。
これは、3年ぐらい前にクルマのイベントのフリーマーケットで購入した1/87スケールの小さなミニカー。
ゴールシーンの美しい絵の付いた箱のふたを開けるとミニカーはスポンジに覆われている。ちょっと、高級感のある梱包形態はうれしくなる。
スポンジを取れば、箱の中には1-2-3フィニッシュを飾った3台のGT40が収められている。
ミニチュアGT40には雨のルマンを走破した状態がウェザリング処理で再現されている。小さくても拘りのある作りのミニカーはドイツの「BUB」というメーカ。1/87スケールは鉄道模型のHOゲージのサイズ。鉄道模型が得意なメーカなのかな?小さい割には重量感のあるダイキャスト製のミニカーです。
フリーマーケットでは半額以下の値段につられて買ってしまい、その時は「2000円でも高い買い物をした」と思ったが、今考えれば、いい買い物をしたと思える。人間の感覚なんて現金なものだ。
ルマンは様々な歴史的な物語があり、好きなレースだ。今年のルマンはコロナの影響で9月に順延になっている。しかし、最近のルマンの最高クラスのLMP1のマシンはカッコ悪く、ポルシェもアウディも撤退してしまい、魅力がなくなってしまった。やっぱり、市販車ベースのカッコいいGTカーをメインにやって欲しい。
Posted at 2020/06/07 20:56:43 | |
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