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2017年01月08日 イイね!

特許でわかるアルミテープチューニング Vol.Ⅰ

特許でわかるアルミテープチューニング Vol.Ⅰアルミテープチューニングについて、ごく基本的な原理は理解しているつもりでしたが、現実的な効果がどの程度あるのか、またどんなチューニング方法が効果的なのかよくわからなかったので、現在公開されている特許から情報を探ってみました。

特許情報は、特許庁が一般に公開しているJ-Plat Pat(誰でも無料で見ることができます)で検索してヒットした14件を利用しています。
(検索式は割愛しますが、トヨタに絞っています)

いずれも現時点で特許権として認められているものはありませんでした。
(現時点では審査前もしくは審査中のようです)

ちなみに、特許は権利として認められたとしても、技術的に正しいとは限りません。
あくまでも、従来にない新しい技術的な創作として認められたに過ぎません。

先WO2015-064195 : ボディの除電
特開2016-049880 : ステアリング・各種ペダルの除電
特開2016-078640 : 吸気システムの除電
特開2016-117388 : ラジエターの除電
特開2016-121671 : エアクリーナーの除電
特開2016-124319 : ドアの除電
特開2016-125398 : エンジンの除電
特開2016-125400 : マフラーの除電
特開2016-131427 : ハイブリッドシステムの除電
特開2016-133032 : 燃料・オイルタンクの除電
特開2016-138651 : フロントサスペンションの除電
特開2016-141167 : 車輪支持装置の除電
特開2016-148369 : ブレーキの除電
特開2016-196205 : リアサスペンションの除電

これらの特許出願(公開特許公報)の内容から、効果的なアルミテープチューニングを可能な範囲で紐解いていきたいと思います。

なお、特許は権利として認められた後は、第三者が業として実施すると侵害行為とみなされることがありますので、あくまでも個人的な利用の範囲および自己責任にてお願いいたします。

今回は初回なので、上記の特許公報に共通して書かれている内容として、静電気が車体各部に及ぼす影響、アルミテープの特性や効果的な使い方などの基本的な部分について簡単にまとめておこうと思います。
(殆ど既に皆さんご存知と思われる内容ばかりです)

具体的な貼り付け箇所等は次回以降のブログで書いていきます。


☆★☆★☆★☆★☆★☆


【静電気の発生】

■ 走行することによる路面とタイヤ、空気とボディの摩擦
■ 各種機構部の可動(摺動)による摩擦


【静電気が蓄積する場所】

■ 非導電性部材(合成樹脂など)の表面
  (電圧としては1000V以上)

但し、ゴムや油材などは、静電気の影響は受けるものの、帯電量そのものは樹脂部材よりも低いとされています。

また、金属などの導電性部材であっても、表面が塗装などでコーティングされて非導電性になっているものや、結合部分が多い場合も電気抵抗が大きくなるため、条件によっては帯電します。


【静電気の影響】


■ プラス電荷同士の反発によって車体から空気の流れが引き剥がされることによる空気抵抗の増加
  (エアインテークでは吸入抵抗の増加、ブレーキシステムでは冷却効果の低下)
■ グリス,オイル等の粘性上昇
■ ゴム部材の弾性低下
■ 電気系統の動作不安定・パフォーマンス低下


【除電の原理】

■ 空気中のマイナス電荷とプラスに帯電しているアルミテープ(導電性部材)との間の電界強度が高くなることによる空中放電(コロナ放電)

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【効果の範囲】


■ 厚さ0.05mm~0.2mm,長さ50mm~100mmのアルミテープで、直径150mm~200mmの範囲(図8CのD)
あまり正確ではないかも。。。
(アルミテープの縁から7.5cmの範囲と考えておけばよいと思います)

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【アルミテープの効果的な仕様,使い方】


■ 
導電性であればアルミでなくてもよい

金,銀,銅,メッキなどの金属のほか、ポニアリニン,ポリピロール,ポリチオフェン等の導電性高分子、導電性プラスチック、導電性塗料などでもよいとのことで、これらは伝導率に差はありますが、要は貼る面よりも導電率が高ければ効果がでるとのこと。

なお、アルミテープのアルミ素材自体にもいろいろ種類があるようですので、個人的には、どうせやるなら素性がわかっているものを選びたいと思っています。

■ 粘着部も導電性のあるものがよい(かも)

粘着部の厚みが数十~数百㎛程度であれば非導電性であっても効果は期待できるようですが、同じ非導電性であっても粘着材は樹脂などよりも帯電しにくく、アルミに静電誘導しにくい性質があるのと、実際の製品においても粘着部の厚さや材質が不明であることが多いので、せっかく貼るのであれば導電性のものを選んだほうが良いかもしれません。

(不確定要素がありながらも個人で実験されている方もいるようですので、何を信じるかは最終的には「好み」でいいんじゃないかと思います)

なお、粘着剤は意図的に金属粉等を混ぜない限り基本的には非導電性で、一般のアルミテープで表裏間で導通したといわれているものの殆どは、テスター棒が粘着層を貫通していることによるものと思われます。
(期待を込めて強めに押し込むと導通することがあります)

■ カドの部分で放電が生じやすいため、たくさんのカドやバリを設ける(図9Bの14)
  (ギザギザなハサミで切るとよい)

■ 
テープの放電部分は導電状態を維持し、非導電性部材(塗装等)で覆わない

■ マイナスの電荷が必要になるため、空気(フレッシュエア)の流れを盛んにする

■ 
基本的な貼る場所は、金属(導電性)部分ではなく、静電気が蓄積する非導電性部分
金属むき出しに見えて、表面にコーティングなどがされている場合もあるようですので、見た目だけでは判断できないかもしれません。

■ ボディ表面など、裏側に空間がある場合は、なるべく裏側に貼る
  (テープといえども厚みがあり、その部分で気流が乱れてしまうため)

空気抵抗の改善か、グリス,オイル等の粘性改善か、はたまた電気系統の安定動作か等によって、貼る位置の選び方にコツがあるようなので、次回以降のブログで個々に紹介していきます。

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とまあ、基本的なところはこんな感じになります。

これら特許出願の背景(先行技術)としては、皆さんご存知のアーシング(下図)がありますが、手間やコストがかかるというのが、これら特許では課題であったとしています。
(エンジンが回っているときはオルタネーターが電力を賄っているので、バッテリーに集約しているこの図も厳密には正しくないですね)
ただ、アーシングはエンジンやラジエターなどのフローティングパーツの電位差をなくして電装品へのノイズの影響を抑えたり、電装品そのもののアースを強化するものであり、静電気除去を目的とするアルミテープが代替技術になるわけではないので、課題としては不適切かと思います。

いずれにせよどちらも実質的な効果が感じにくいだけに、目的は違えど比較的手軽でコストがかからないアルミテープもよいのかもしれません。

逆にいうと、正しい位置に貼らなければ効果が出ないということにもなりますので、必要な情報がそろったところで実践してみたいと思います。

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Posted at 2017/01/08 06:48:44 | コメント(5) | トラックバック(0) | クルマ

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