
今週水曜日からやっと秋らしい安定した天気という予報!(^^)!
今年
最後の沢登りを、谷川岳あたりの乾いたスラブでもの登ろうかと画策していましたが・・・
やっぱり上越国境山脈は予報がコロコロ変わって不安定です。
結局、金曜日まで延び延びになってダメ見たい。
天気がバッチリ安定している
妙義山に予定変更です。
妙義山の沢はパッとしないので~
星穴新道から星穴岳 - 西岳というハイグレードハイキングコースです。
星穴新道は新道となっていますが、40年以上前に出来た次の年に17歳の女子高生が二人も転落死して閉鎖され廃道となっている曰くつきのルートです。
ネットには、鎖は欠落し、岩登り同然、50mザイルが必要などという記事が沢山出ています。
北関東ツーリングでお馴染みの妙義山
中ノ嶽神社駐車場から見上げる岩山の左が星穴岳、中央が西岳です。西岳、中ノ嶽、東岳の総称が
金洞岳と言われており、麓の妙義神社から見上げられる岩山の白雲山と合わせての総称が、
表妙義山と言われています。
更に北側の谷を挟んで裏妙義山というのも有り、その辺りの岩山すべてをひっくるめて、いわゆる妙義山なのです。
複雑ですね・・

前日に、中ノ嶽駐車場まで入りました。
相棒の奥方は、留守番がてら、この辺りで遊んでいるとの事。
奥方と一台をデポして、星穴新道登山口の裏妙義国民宿舎に向かいます。
裏妙義国民宿舎は廃業した様で、駐車場は自由に使用出来ます。
ネット情報では、所要時間が 7時間程度から12時間もかかったものまでバラバラなので、早立ちを・・と言いながら、結局スタートは
7時過ぎ・・・( ゚Д゚)
10時間かかったら、暗くなっちまう~(*_*;
国民宿舎から林道を15分程進むと、星穴新道登山禁止の看板と女子高生の
慰霊碑が有るので、間違う事はありません・・・( ゚Д゚)

適当に尾根に上がると、藪も無く、道型が結構はっきりしていて歩きやすいです。

標高770m位で尾根は岩峰に突き当たります。
黄色ペンキの目印は右を差しています。
右手を見ると鎖とフィクスロープが見えます。

ちょっと急ですが、ザイルで確保しなくても不安はありません。
でも、道ではなく鎖もフィックスも無くルートも定まっていなかったら、ここを登る判断は難しいだろうな~(*_*)
鎖に従って、P1と思われるピークを右から巻いて稜線に出て少し登り標高870m付近、またまた岩峰に行く手を阻まれます。
たぶんP2だと思われます。

右に回り込んでみましたが、切れ落ちています。
稜線に戻って振り返ると、朽ち果てた木の道標が・・
下からは見えにくく、見落としてしまいました。
岩峰の左を偵察すると道型がはっきりしています。

背後には、裏妙義山が見えてきました。

少し回り込むと、フィックスが下に向かって垂れ下がっています。
覗き込むと、完全に
懸垂下降なので古いフィックスに頼って下る気になれず、持参のザイルで懸垂下降しました。10m程度でしょうか、
30m一本で事足ります。

すり鉢状の底に降りると先までフィクスロープが垂れ下がっているので、迷うことはありません。
岩交じりの泥壁を登ります。

稜線の鞍部に出ると、これでP2は巻き終わり。
稜線を少し辿ると岩峰と岩峰の間の窪に踏み跡があります。
窪を登りきり藪岩の稜線を辿るといよいよ
P3が立ちはだかります。

左に回り込むと、垂壁に鎖が・・
岩に打ち込まれた鉄柱がありますが、結構間隔が広いです。
今までのも同様ですが、鎖は意外としっかりしていて欠落している事はありません。
鎖や鉄柱がなかったら、ここをルートに取る決断は難しいでしょうね~( ゚Д゚)
ちなみに、直上ルートは検討しませんでしたが、懸垂下降しても下にはバンドは見えませんでしたたので、相当下降を強いられると思われます。

道を作った時もこの辺りが一番苦労したとか・・

鉄柱トラバースが終わっても、引き続きこんな垂壁のトラバースが続きます。

P3の垂壁トラバースを終え、稜線の鞍部に出ると標高1000m位です。
このあたりに、星穴沢へ下降する懸垂下降支点があります。
星穴岳まであと少し。
岩峰の鞍部にたどり着くと、向こう側にはお馴染みの駐車場が見下ろせました。
星穴岳岩峰群の一角にたどり着きました~(#^.^#)
ここから南壁を40m懸垂下降すると星穴と呼ばれる巨大な石門の下に出られるらしいのですが、今回は30mしか持ってきていないので、見送りです。
先ずは、稜線
西側の岩峰に登ってみました。
到着は10時15分。ジャスト3時間で到着です。
更に西に続く岩峰群が見下ろせます。

登ってきた星穴新道の難関
P3も間近に見下ろせます。

踏み跡に従い、東側の岩峰の北側を回り込んで稜線に出て、
稜線を戻るようにもう一つの岩峰を目指します。
稜線上の岩場にはフィックスロープが付いています。

こちらが、
星穴岳の山頂でした。

遠くには、
テーブルマウンテン荒船山の上に
八ヶ岳が~(#^.^#)

北関ツーリングお馴染みの駐車場です。
次は、
西岳への岩稜です。

またまた、岩壁トラバース。
フィックスロープや鎖があって、ルートはほぼ明瞭でした。
西岳の一角から振り返ると星穴岳の岩峰群と右の針峰はP3です。
トラバースした基部はとても道があるとは思えない・・・( ゚Д゚)

ちょっとここを降りるのは・・??
と、思ったら下にフィックスが!(^^)!
西岳のピークが断然としないまま、比較的明瞭な踏み跡、鎖、フィックスに導かれて、岩稜を歩いたり巻いたりしているうちに、中ノ嶽が見えてきました。
一般登山道なので、ステンレスの光る鎖が眩しい~(#^.^#)
最後のクライムダウン。
ここはボルトが一杯打ってありますが、フィックスはありませんでした。
一般道のあるコルに出たのは、ちょうど12時でした。
のんびりと一般道を下っていくと、相棒の奥方とバッタリ!
妙義神社までお中道を往復してきたとか・・(+_+)
中ノ嶽神社に参拝して、1時前に本日終了です。
星穴新道から星穴岳 - 西岳のルートは、鎖が欠落しているところは殆ど無く、また、不備なところはフィックスロープが有るので、確保でザイルを使用することはありませんでした。
去年訪れてさんざん迷った鼓岩の廃道などとは違い、道型はっきりしていますし、迷ったら、無理に岩場を直上したりせず、必ず道はあると信じて探せば大丈夫なルートです。
懸垂下降が必要な個所は星穴新道で、星穴岳の下りの二か所で30m一本で事足ります。
行動時間は休憩入れて6時間弱。
但し、相棒の奥方が同行していたら、ザイル出しての確保しまくりで、倍の時間が必要だったかも・・・( ゚Д゚)