怪しいキャストホイールのフィッティング
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
連休前にヒビが入った前輪の補修用に入手したホイールをセットしてみます。
このホイールはNSR50のローターが使える意外は全くの未知数、全て現物合わせ加工の覚悟が必要でしょう。
2
まず現状の中華倒立フォークとNSRキャリパーの状態です。
中華220mmローターにこのキャリパーのストッピングパワーは強烈で、人差し指一本でフルダイブしてしまい不用意な操作ではジャックナイフ…
ハブかフォークが壊れそうな勢いです。
3
まずはNSRローターを装着する準備。
ホイールのセット位置ではローターがセンターに寄ってしまうため、ローターを外側に逃がさなくてはなりません。
計算では6mmオフセットで現状中華ローターの位置にきますが、ローターボルトがインナーチューブに当たりそうなので、2mm程度センターに寄せてセットします。
そのために必要なスペーサーをどうするか?
4mmオフセットなら純正ローター1枚分の厚さなので、古いNS-1のローターをちょん切ってセンター部分だけ使用します。
2枚のローターを重ねてφ10の貫通ボルト穴を開け、ディスクグラインダーでズバッとアームを切断。
4
使用するNSRローターにボルトで固定します。
穴あけするときにセンター出しを慎重にやってますので、精度はバッチリです。
ローターとスペーサーの固定ボルトは、頭が出るとフォークに当たるので、なるべく頭の低いヤツが必要です。
ここで使用したのは特殊なボルト、実は自転車の部品で、クランクのダブルギアを止める5アームピンを使用します。
ナット側カラーの外径が10mmでちょうど良く、ガタなく締め付けできるわけです。
5
ホイールにローター取付の図。
ローターが大き過ぎて、ホイールのデザインは関係ない?
6
続いてアクスルカラーです。
ホイール発売元によると、右26mm左9mmで合うようになってましたが、実際にオーバーロックナットを調べると足りません。
ホイールセンターを計算しながら汎用カラーを現物合わせで加工しました。
7
フォークに組み付けて位置を確認。
ホイールセンターはピッタリ収まっています。
8
NSR後期キャリパーとリムのクリアランスはほぼ限界です。
ローターを2mm強センター寄りに移動したので、キャリパーも移動させなくてはなりません。
キャリパーサポートの取付ボルトに、2.6mmのスペーサーを作って入れました。
ホイールの回転、ブレーキタッチも問題ありません。
連休でタイヤの脱着ができないので、今日はここまでです。
ちなみに後輪は難問です、というかそのままでは装着できません。
ローター位置が現状より外に出るため、ホイールのハブ側を旋盤で加工しなければなりません。
スプロケット側も若干違うため、カラーを加工してチェーンラインをあわせないといけませんが、そうするとホイールセンターが出ない。
更にディスクローターが外になるため、全体を考えるとエンド幅が足りなくて、スイングアームを造り替えなければなりません。
エンド幅が広がるとモンキー・ゴリラでは、リアサスの取付幅を広げなくてはならず、図面をちゃんと描かないと頭はパニックになりそうです。
もうひとつ厄介なのがベアリング。
驚いた事に左右のベアリングが繋がってるんです?
片方のベアリングを回すと少し重く反対側も一緒に回る、つまり二つのベアリングのインナーレースが一体というか繋がってまして、アクスルボルト外径とキチキチなのでハンマーで叩かないとシャフトを通せません!
これは半端無く難しい作業で、思わぬ落とし穴でした。
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