先日、燃焼窯の火入れ式を終えた廃油ストーブです。要となる送風管の形状も問題なさそうでしたので製作を続行します。
燃焼試験で課題となったのが煙突です。バルブを取り外した穴では小さ過ぎたようですので、100mmの角パイプを加工して立ち上がり部分を作る事にしました。45°の角度で窯に取り付ける為、省スペース化を図って角を切り落とします。真ん中に50mmのフラットバーを仮溶接してありますので、切断した断面の幅は25mm×√2で約35.4mmになりますね。角パイプを含めた材料は職場の施設課から貰ったのはナイショです。
鉄のアングル材からフレームを作りました。ひっくり返して車輪を取り付けます。寸法は全てフィーリングです。(←コレがいつも足を引っ張る)
スイッチボックスを取り付けるステーとコードフックを溶接してから耐熱塗料で全体を塗装します。
ボテジンみたいにゴロゴロ転がして全ての面を耐熱塗料で塗っていきます。立体モノは塗装する順番が難しいですね。
塗料が乾いたので燃焼窯を載せます。窯は足部分にタップを立てて、下側から4本のM6ボルトで固定しています。
檻に入れられた黒いガスボンベ(謎)
課題その②です。廃油の滴下を止めると気化した廃油の未燃焼ガスが燃料パイプを逆流する現象が起こりましたので、排水トラップのようにパイプ内に廃油溜まり箇所を設けました。
フィーリングで決めた寸法が早速悪さをし始めました。燃料配管の走行が非常にタイトです。
遮熱板とフレームの間をギリギリですり抜ける始末。
それでも滴下カップは計算通り?の位置になりました。
送風用のシロッコファンを取り付けます。
スイッチボックスを固定してから電気配線をします。材料は電気工事士の実技試験の練習に使った物を利用します。色気を出してパイロットランプも装備してみました。
コードフックも収まりが良さそうです。
廃油を入れるタンクを搭載します。サイズが丁度良い灯油用の中古品を見つけました。油量計付きなのが有り難いんですが、この出っ張りが知恵の輪の原因となって方向と角度が違うとフレームの中に入りません。
燃焼窯の上部に五徳を取り付けました。
最後に銘板を取り付けます。"小隆製作所"は小学生時代の厚紙工作部門から展開している独自ブランドです。これで命が宿りました。
付属品のデレッキ棒です(自作)。
それでは運転してみましょう。灯油で点火してから送風を開始します。ブロワーに比べて圧倒的に静かです。
廃油の滴下量は爪楊枝くらいの太さで強火になります。
良い燃焼状態をキープできています。この穴は確認窓を兼ねた五徳への熱風噴射口として残す事にしました。
市販品の煙突を取り付けると燃焼音が響いて轟音を上げています。燃焼試験の時と違って、窯やタンクがきちんと固定されていると安心感が違いますね。
炎が直撃する箇所は燃焼窯が赤熱します。その部分は耐熱塗料が剥がれてしまいましたので600℃を超えるのかもしれません。強火では煙突の先端からも炎が吹き出す勢いですので、窯の寿命を考えると中火以下での運転が良さそうです。
燃焼窯からの輻射熱でタンクを温めて廃油の流動性を上げる目論みですので、現状ではタンクの横に遮熱板を取り付けていません。これも実際に使用してみて必要であれば設置しようと思います。
何だかんだで鉄の塊ですので結構な重量になりました。サイズも(W)800mm×(D)400mm×(H)650mmと、なかなかの存在感です。電気は使いますが、燃料代が掛からない廃油ストーブが漸く完成しました。次の冬場には活躍してくれる事でしょう。
運転中の画像です。
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2024/03/30 12:28:15