アストンマーティンと言う会社は、実に面白い会社で、車開発コンセプトとして見た目や性能を重視する一方、それへの妨げとなるようなメンテナンス性とかはほぼ無視して開発は行われているようです。だから、アフターのメンテナンス性が非常に悪く、専門知識や創意工夫が必ず必要で、実際過去に、ここのフィルターはどうしても抜けないんだけど、ここのアームを曲げても問題ないはずだから曲げて脱着しても良いか?などと本国に打診をすると「GoodJob」という返事が返ってくるような、かつては、巷のメンテショップ等の情報の吸い上げは全く平たい会社であったようですね。まあ、現在はかなり大きなメーカーとなり、廉価な車はもう売らないと宣言しているようですので、そんなことも無いのかなと言う印象ですが・・・💦
さて、今回ひとつ懸案となったのはドレーンプラグです。トランスファーオイルを交換するにあたって、2か所のドレーンプラグの脱着が必要となってきます。そして、トランスアクセルである都合上、ミッションとデフのオイルが共用となります。そのドレーンプラグって普通は、マグネットが付いていて、交換の際はワッシャーだけ交換して・・・だと思っていました。
ところが、アストンマーティンはやってくれます(笑) 個体によっては、このドレーンプラグにアルミワッシャーが非分解スタイルで装着されているケースがあるそうです。そうなると、毎回ドレーンプラグごと交換が必要になるという宿命になります。もちろん、M22×P1.5と言うのはわかっていますので、代替のプラグを準備しておけば、その時にプラグ自体を交換して今後の費用を抑えることが可能デス。ちなみに、純正のこのドレーンプラグ・・・お値段15,000円となり、2か所必要となるので、それだけで、30,000円かかってしまう訳です。下図の、6番と7番ですね。そして、さらには、このプラグの供給が不安定と言う・・・💦
そして、さらにさらに、このミッションの横には排気管が通っています特に7番のドレーンプラグを抜く際に排気管との関係性は相当厄介の様です。ですから、通常手順は、リア排気管の脱着が必須で、場合によってはそのために預かり作業となるようです。もちろん、工数も増えるので、結果として工賃が嵩むという結果につながるようです💧
今回もお世話になったROSSOの「中村充利」さんは、F1のレイトンハウスでのレースメカニック・メンテナンス作業に始まり、ディーラーでのアストンマーティン整備経験も非常に長く、相互の要素をうまくミックスして、その過剰な工数を減らしてくれます。今回ももちろん、リア排気管の脱着は行わずにトランスファーオイル交換を行ってくれました。コツさえ取得してしまえば工数を減らすことはさほど難しくないようです。そして、使用オイルに関しても、純正オイルのコスト半分・・・でも、性能は大丈夫とのことで変更しています。実際、ワタシの車も、実際にドレーンプラグは外してみないとどっちか分からないという状態でしたが、非分解型ではないことに賭けてみました。結果は幸いなことにで、ワッシャー交換だけで済んでいるわけです。
エンジンオイルに関しては、前回から5,000㌔を経過したため、今回はフィルター交換はスキップしてオイル交換だけ行っています。占めて作業時間は3時間を切る早さ・・・別に早いから凄いと言う訳ではありません。ただ、適当に行われているわけではないにもかかわらずと言う意味です。デイリーユースを行う車にとってはこんなにありがたいことは無いですね。なんと言っても待ち作業が可能なわけですから・・・
見た目、街の自動車工場(笑)ですが、内容はなかなかです(来年移転のようですが)これでまた、安心して普段使いをすることが出来ると思っています。街になかなか専門店というのが存在しないブランドで、前述したように色々な専門知識や道具も必要なメーカーですので、近くにこういった工場がある事はとってもありがたいと思います。
と言う訳で、無事に油脂類の交換が終了しました。今回はトランスファーには初めて添加剤を使用していますが、これまた今のところは実害はなく、むしろギア鳴り等は完全に消失して静かなミッションになっています。変速の感触も、オイルも交換しているので何とも言えませんが、個人的には感覚良好となりました。
面倒くさい車を所有していくには、適切な主治医は必要だなぁという事を実感して、ありがたいと思っています。
それではまた。
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Aston Martin | クルマ
Posted at
2023/11/20 12:27:56