2023年08月13日
ケーブルとかコネクターの許容電流とかの話
DIYで配線作業とかやってると、気にしなきゃいけないのがケーブルやコネクターの許容電流。
許容電流を越えると発熱して最悪火災になるので、とっても大事。
カー用品でお馴染みエーモンのケーブルなら、パッケージやホームページに許容電流や許容電力の記載があるけど、ホームセンターの切り売りやネットショップで購入する場合は、自分で調べる必要がある。
そんなわけで、一般的なケーブルやコネクター類の許容電流を調べてまとめてみたので、DIY作業の参考にしてくださいな。
まずはエーモンのコネクターですが、パッケージに記載があるので詳しくはそちら見てもらうとして、ざっくりまとめると……
ギボシ端子
ケーブルサイズで決まる。端子自体は40Aくらいまで行ける。
細線用コネクター
マージン取って2.5A。行って3Aまで。
ナイロン製コネクター(白色)
2sq使えても10Aまで。
これAC100Vでも同じなのよね。
PP製コネクター(黒色)
16Aくらいまでだけど、2sqが使えるので20Aくらいまでなら行けるはず?
と言った感じです。
さてここからが本題。
ケーブルとDIYで使うだろうコネクター類の許容電流について。
まずはケーブルですが、ケーブルは芯材や絶縁体の種類、線数によって許容電流が変わってきますが、今回はホームセンターなどで売っている一般的なKIV線(単線)についてまとめてみました。
色々書いてますが、見てほしいのは許容電流より右。
許容電流は線材メーカーのホームページに載っていたもので、そこからマージンを取ったのが80%換算の値。
その右のどんぶり勘定は「こんくらいじゃね?」と思っていた値で、オレンジ色の値は80%換算とほぼ一致したもの、緑色の値は80%換算より少なかったもの、赤色の値は80%換算をオーバーしたものです。
80%換算の値を踏まえた上で改めて電流値を決めたのが実行電流の列。( )内は多少変動してもこの値までなら問題無い値(80%換算未満)です。
流す電流が多くなると変動した際の振れも大きくなるので、マージンは多めに取った方が安全です。
続いてはコネクターではないですが、端子台について。
ケーブルの分岐や固定で使用することもあるので、載せておきます。
こちらもホームセンターなどの電材売り場によく置いてある、パトライト(旧 春日電機)製の端子台です。
無印のT10は20Aまで対応していますが、T10SとT10SUは15Aまでとなっていますので、注意が必要です。
また、DIYでは使うことは無いでしょうが、TC○○Bシリーズは接続するケーブルサイズによって許容電流が変わります。
お次はXTコネクター。
「XTコネクターとは?」と思われる人が大半かと思いますが、ポータブル電源のDC入力端子(シガー/ソーラー入力)や内部基板の接続、RCカーのバッテリー接続端子に使われている黄色いコネクターのことです。
XTコネクターで注意するのは、品番の数字は瞬間最大電流を表していると言うこと。
瞬間最大電流とは瞬時電流とか短絡電流とも言われるもので、瞬間的に流れても耐えられるけど、連続で流れると耐えられない電流のことです。
ネットを見てると「XT60は60Aまで流せる」とか平気で言ってる人がちらほらいるので、真に受けると危険です。
適合ケーブルのサイズを見ても明らかですが、XTコネクターの定格電流は品番の数字の半分までです。
XTコネクターには末尾にHが付くものもありますが、これは配線カバーが付いているタイプで、仕様は何も付かないXTコネクターと同じです。
最後はサブバッテリーシステムやオフグリッド発電などで利用する機会が多い大容量のバッテリーコネクター、アンダーソンコネクターです。
アンダーソンコネクターの複線用(プラス/マイナス一組)のSBシリーズは、電動フォークリフトや重機のバッテリーコネクターとして利用される機会が多いため「フォークリフトコネクター」とも呼ばれたりします。
単線用のPPシリーズは複数連結ができ、ポータブル電源のソーラーパネル入力端子などに使われています。
アンダーソンコネクターの品番の数字は、そのまま許容電流を表しているので分かりやすいです。
ただし適合ケーブルサイズの幅が広く、ケーブルサイズに合わせてコンタクトピンを選ぶ必要があります。
ネットショップなどではケーブル付きだったり、コンタクトピン付属のものが多く売られていますが、付属するケーブルやコンタクトピンのサイズを確認しないと、ケーブルが細かったり、コンタクトピンが合わない(穴が大きい/小さい)状態になる可能性があるので、注意しましょう。
1サイズ大きい程度なら、半田を溶かし入れる方法(これが本来のやり方)で施工すれば問題ありませんが、圧着するなら必ずサイズを合わせてください。
また、各コネクターには成形色による複数のカラーバリエーションがあり、色が違うと同じ許容電流のコネクターでも接続出来ない仕様になっています。必ず同じ許容電流で同じ色のコネクターを利用してください。
以上、DIYで役に立つかもしれないケーブルやコネクターの話でした。
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Posted at
2023/08/13 18:54:43
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