
先代インプレッサ最終G型に搭載された新設計エンジンEL154。
なぜ、BMC後のF型で無く最終G型投入なのかが疑問に思えます。
新設計でエンジン型式が変更に為ったとは言え、
レガシィのEZ30の様なオールニューでは無く、
やはりEJ系エンジンがベース。
でも、EJ152のSOHCエンジンに単にDOHC化にしたのでは無く、
エンジン内部から変更してあります。
まずは、EJ152は
1シリンダーの内径寸法が85mmでこれはEJ20系の短縮版で、
そして、行程寸法は65.8mm。これも、EJ20系からの短縮版で、EJ16と同一寸法。
しかも、エキマニはEJ20系SOHCと同じモノを使用。但し、インマニはEJ20系とは別モノ。
逆にBH/BE系D型のEJ204とEJ254とはインマニが共通ですから、
理論的にはEJ15からEJ25まではエンジン寸法が同じと言えます。
スペックは100PS/5200rpm・14.5KGM/4000rpm・15.0KM/L
これに対して、新設計と言われるEL154は
1シリンダーの内径寸法が77.7mmと従来型EJ152より7.3mmも短縮化された一方で、
行程寸法は79mmと13.2mmも延長化されています。
この行程寸法79mmは、実はEJ253(BP9/BL9)と同一寸法でクランクもコンロッドも同一の品物を使用し、
これに、吸気側可変バルブタイミング搭載のDOHCヘッド+排気ガス循環装置内蔵の新形状インマニ+等長等爆エキマニ+電スロを組み合わせ。
期待のスペックは110PS/6400rpm・14.7KGM/3200rpm・15.2KM/Lと少々期待外れ。
実際に乗り比べると
EL154は国土交通省審査の10・15モードの燃費と排ガス成分を非常に意識して
発進加速は非常に放漫で、少々ラフなアクセル操作してもエンジンにしてもATしても反応せず現状を維持。
この点ではEJ152の方が自然で乗り易いが、AT制御ラフで低速低回転ではアクセルワークに対して回転を高めに維持する部分が気に為ります。
中回転以上でもEL154はDOHCにも関わらず重苦しくて運転してても愉しさに欠けます。
これは高回転で本領発揮するはずのDOHCヘッドですが、エンジン本体がロングストローク化されて高回転が苦手に為った感じで同じDOHCでも俊敏に吹き上がる先代レガシィ20Rとは全然違い、むしろEJ25系に近い感じがします。
正直言って、
歴代インプレッサは同年式の同クラスよりも70~100KGも車重が重く、
この重さでは1800ccの排気量が必要で、それを1500で賄うなら、
1500cc自然吸気+多段AT(最低でも5速は欲しい)かCVTは要す又は、
1500cc+電動パワステ化で従来のパワステポンプ位置にS/Cを配置するか、等長等爆マニのターボ仕様+ワイドレシオに2速フルロックアップ搭載の4ATなら、
燃費も改善出来ると思うし、富士重工らしさも演出出来たのではないでしょうか?。
なお、仮説ですが、
EJ152に、このEL15のクランク&コンロッド(元々はEJ25系ですが・・・)を流用すると、
ボア&ストロークが85.0x79.0で排気量が1792ccと約300ccも増えますが、
トータルコストを考慮すると、素直にBH5D型かSG5前期のEJ202に乗せ替えた方が安上がりですね。
華子
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Posted at
2009/08/20 14:06:11