【廃泉】無念！貴重な千葉の硫黄泉が消えた【千葉・岩婦温泉】

温泉好きな方なら、「岩婦温泉」という名前や、その泉質は良くご存じでありましょう。


こちらは、非火山性の千葉の温泉で唯一と言っていいでしょう。それは、「硫黄臭のすごさ」
硫黄臭の漂い方が、他の県内のそれとは全然レベルが違うのです。
硫黄臭だけで言うなれば、君津の七里川温泉なんて、実は比べ物にならないのです。

もちろん、草津や那須とは比較にも及ばないレベルですけども。

そんな貴重な千葉の硫黄泉が１つ、姿を消してしまいました。
宿自体は２軒残っていて、オーナーは今でも現地に住んでいらっしゃいますが、残念ながら営業はしていません。

温泉維持では、やはり後継者問題が筆頭に挙げられてくると思います。
大手チェーンと違い、個人経営ですと、どうしても跡継ぎのことが頭をよぎりますよね。

経営資金問題などもあるかと思いますが、いくらそれが豊富にあったとしても、人が引き継がなかったら全くそれは意味をなしません。

昨年まで営業をしていたのは事実であったので、いつか再訪しなければ…と思っていただけに、非常に残念でなりません。

岩婦館のオーナーが１度大病をされており、それから休業を決めたそうです。


また、すぐ近くにあるもう一軒の宿、伏姫荘にも訪れましたが、「今は営業していません」とそっけない返事であえなく終了。





孝行したい時に、親はなしとは良く言いますが、それを今回の件に当てはめると…。


また行かなければ…と思った時こそ、行くべきである。




でしょうね。


今まで、お疲れ様でした。

両者のうち、名がそれなりに通っているのは、岩婦館でしたね。


参考までに、岩婦館の源泉データの紹介をしておきますね。

泉質 単純硫黄泉　
源泉温度：17.9℃
湧出量：　2L/min
PH値：7.91
総成分量：0.522g/kg


良く言われるのですが、源泉かけ流しが温泉。循環しているのは嫌だと言われます。
でもね、それは違いますよ。

例えば、上記のデーターで見てみますと、加温、循環をしているということが一発でわかります。

この湧出量では掛け流しなんて不可能なことはおわかりいただけますよね。
それ相当の湧出量がないと、源泉かけ流しを常に提供することは無理なのです。

別に掛け流しでなくても、何ら問題はありません。
循環させているというのは、つまりは湯を大切にしているという証拠でもあります。
貴重な資源を保全するという意味で考えれば、妥当と言えましょう。

源泉かけ流しも大いに結構なのですが、自分にとっては贅沢な温泉という位置づけです。
だからこそ、大切に入るべきであるということは覚えておきたいですね。


訪問日：2014/10/17


岩婦温泉　岩婦館
〒299-2223
千葉県南房総市高崎584
TEL：0470-57-2836

岩婦温泉　伏姫荘
〒299-2223
千葉県南房総市高崎117
TEL：0470-57-2782


※廃泉というのは、自身の造語です。一般的に通用するものではないので、ご注意を。

※もし、再開したなどの情報があったら、ぜひお知らせ下さい。確認しに訪問してきますので。