
2020/2/21 特許一覧の更新
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最近、アルミテープチューンが気になっちゃってますが、いろいろ見ていると「とりあえず見よう見真似で貼ったら激変」的なものから「やり過ぎは逆効果」的なものまで、色々な情報が溢れかえっていて、闇雲にチャレンジするには敷居が高い。しかも、Cause & Effectの根拠が不明なリポートが多いこと。何が正しいか分からないので、とりあえず一次情報源(トヨタ特許)を見て、効果を整理してみました。
■基本的な考え方
帯電によって空気抵抗や油脂類の粘性が増加する。アルミテープ(の端面のエッジ)によるコロナ放電により帯電を解消する。
■空気の流れに関するもの
狙い:帯電による空気流の剥離を低減
吸気抵抗軽減
特開2016-078640:吸気系
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-078640
特開2016-121671:エアクリーナー
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-121671
冷却効率悪化抑制
特開2016-117388:ラジエター
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-117388
機関出力悪化抑制(吸気抵抗軽減、排気抵抗軽減、オイル粘度低減)
特開2016-125398:エンジン
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-125398
排気抵抗軽減、マフラー周りの空力悪化抑制
特開2016-125400:マフラー
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-125400
ボディ空力悪化抑制
先WO2015-064195:ボディ
https://astamuse.com/ja/published/JP/No/WO2015064195
特開2016-124319:ドア
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-124319
特開2018-176998:ホイール
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2018-176998
特開2019-182022:テープ以外の実施形態(ガラス、コーティング、等)
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2019-182022
■油脂類(燃料、オイル、グリス)の粘性に関するもの
狙い:帯電による油脂類の粘性上昇を低減
エンジン応答性悪化抑制
特開2016-133032:燃料・オイルタンク
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-133032
操縦性及び走行安定性悪化抑制
特開2016-049880:ステアリング、ブレーキペダル、クラッチペダル
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-049880
減衰力過剰を抑制
特開2016-138651:ショックアブソーバー
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-138651
乗り心地悪化抑制
特開2016-196205:リアサス
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-196205
ブレーキ応答性悪化抑制
特開2016-148369:ブレーキキャリパ
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-148369
※更にHEVでは、「回生制動力及び摩擦制動力を等価に移行させることができるので、減速ショックが生じること及び車両全体の制動力が不自然に変化することを抑制」の記載あり。
回転抵抗増加抑制
特開2016-141167:ホイールハブ
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-141167
※ラジオノイズ低減という効果が記載あるが、何故ホイールハブの除電が効くのかについては説明なし。
■電気系統に関するもの
狙い:帯電による電気系統の影響を低減
駆動モータの出力トルク変動抑制
特開2016-131427:HEVシステム
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2016-131427
駆動モータのレスポンス低下抑制
特開2018-7367:HEVシステム
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2018-7367
■総合的(空力+油脂+電気系統)
加速性や操舵性などの走行性能低下の抑制
特開特開2018-1879:バッテリー、車体
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2018-1879
アルミテープチューンの代表格として「ステアリングコラムの下にアルミテープを貼るとハンドリングが良くなる」というのがありますが、上記の分類では「油脂類(燃料、オイル、グリス)の粘性に関するもの」に含まれます。
これって、気温や機構の温度によるファクターの方が大きいのではないかと推測します。気温5℃のときの粘性が、アルミテープチューンによって気温6℃の粘性に改善しても、気温10℃のときのドライバビリティには敵わない、ということなので、効果はあったとしても価値があるのか疑問。。。やるのであれば「空気の流れに関するもの」かなぁ。
「
特許でわかるアルミテープチューニング」シリーズも参考にさせていただきましたm(__)m
Posted at 2020/02/08 23:31:45 | |
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