先日ちょっとした作業をしてたんですが、
その時に使った工具がかなりガタがきてました。
ラチェットハンドルという工具なんですが前々から結構キてるなとは思ってたんですが、
最近は電動インパクトドライバでズガガガと作業してたので忘れてたものの、
久しぶりにラチェットハンドルを使ってみたら改めて実感した次第です。
このラチェットハンドルは工具の王様とも言われるスナップオンというメーカーの品なんですが、
実はコレを買ったのは高校生の頃、使い始めてから今年で30年になります。
私ったら、ずいぶん物持ちがいいなとも思いますし、
さすがは工具の王様だけあって手荒く使っても30年使えるのかと感心もしますし、
高校生の分際で工具の王様を使ってたとはイヤなガキだなと思います(笑)
その頃はコンビニやら引っ越し屋やら建設現場やら居酒屋やらのバイトを掛け持ちしてて、
高校生にしては、っていうか普通の高校生とは桁違いに稼いでたんです。
特に居酒屋のバイトではフグとかの高額メニューを売ると歩合が貰えてたんですが、
(高校生のバイトごときに時給以外に歩合も払うとは、いかにもバブルって感じですね)
「お客さん、ショウサイフグでフグ食った気になられちゃうのもアレだなぁ…
やっぱトラフグは別格ですよ~
なんだったらショウサイフグとトラフグの食べ比べやってみません?
彼女さんも食べ比べしてみたいですよね~?」
などと勝手にフグ食べ比べコース的なメニューを作っちゃったりして、
誰がどう見てもメッシー君を「彼女」というキーワードで揺さぶって、
どさくさに紛れてフグ2匹売る商法で結構稼がせて貰いました。
どうやらその頃から人にモノを売るのは向いてたようです(笑)
が、やっぱりイヤなガキですね(爆)
しかも、その頃から既に一番良い奴を買うか、
一番良い奴が買えないんだったら一番安い奴でいいじゃん。
と中間には全く興味を示さないスタンスだったので、
必然的に工具の王様に手を出しちゃった訳です。
で、一番良い奴を買っちゃうと他が全然気にならなくなるので、
後から評判が良いメーカーが現れても脇目も振らず、
本当に駄目になるまで徹底的に使い倒しちゃう訳ですね。
一応スナップオンは永久保証を謳ってるんで、
もしかしたら修理なり交換なりして貰えるのかもしれませんが、
あの時ラチェットハンドルを買ったルートセールスのおっちゃんは、
年齢的に恐らく既にこの世には居ないと思われますし、
そもそも充分に、っていうか十二分どころか三十分くらいには元を取ってるので、
今回は新たに買い直してみる事にします。
前回が30年持ったので次も30年持つと考えると、
工具が駄目になる前に私が駄目になる可能性が極めて高いというか、
今でこそ月に何回もブレーキのエア抜きをしなきゃいけない欠陥車に乗ってるんで、
その流れでブレーキのエア抜き以外の作業も自分でやってますが、
もし次に旦那車でも買ったら一切自分で作業しなくなりそうなので、
適当な奴でよさそうな気がする、っていうか適当な奴でいいんでしょうが、
敢えて今の飛び切りの逸品を選んでみます。
そんな訳で工具屋に行って私的に実績のあるスナップオンを中心に選んでみますが、
どれもこれも30年前のスナップオンより全然良い。
そりゃそうだろって話なんですが、
その中でも特別に良い奴を見付けましたよ。
KTCという日本のメーカーの高級ラインのネプロスという品です。
トヨタに対するレクサス、フォルクスワーゲンに対するアウディみたいな感じでしょうか。
KTCは30年前にもミラーツールという高級ラインを出してたんですが、
その頃の品はスナップオンの後追い感が強いというか、
分かりやすく言うとパチモノ感があったんですが、
ネプロスは堂々とスナップオンに喧嘩売れる仕上がりです。
30年前のスナップオンは1回転360度を20等分するギヤ、
つまり最少の振り幅が18度だったんですが、
最新のスナップオンは80等分、ネプロスは更に上をいく90等分、
つまり最少の振り幅は4度という事になります。
世界最少の振り幅でスペックでは誰にも負けませんよというのが、
いかにも日本のモノ作りという感じがしますが、
ガタつきというか軸のブレが少ない。
反対側に回す時のフリクションが少ない。
その時のカチカチという音が良い。
なんといっても持った時のバランスが良い。
もう完全にスナップオンの上を行ってます。
ついでに値段もスナップオンの上を行ってたりなんかもする訳ですが…(笑)
2本並べてみると一目瞭然ですが、
ピカピカに輝いてる方がネプロスで、ギタギタになってる方がスナップオンですね。
スナップオンの方も買った頃はピカピカに輝いてたんですけどねぇ…
さて、これをギタギタになるまで使い倒す事はあるんだろうか…