前回、ウオーターポンプの分解が途中だったので、手元にあるジャンク2個の分解をすすめます。
プレスがないので、ウエスと木片で養生しながら、ハンマーでシャフトを抜き出します。 予想していたとおり、内部は水がまわっており、ベアリングが錆てえらいことになってます。 インペラも、シャフトも錆が酷く再使用はためらうところですが、ベアリング挿入部サビてないので軸部はペーパーできれいにし、軸部以外の錆はブラストして落としてから錆止し再使用します。 錆の処理をどうするかが課題です。左は、ジャンクの昭和時代(S60)のもの、右は、平成時代(20年超)のもの。
さてGPZZONEさんの情報どおり、メカニカルシールのフランジの外径が2種ありました。 写真ではわかりずらいですが、左のもの(裏のS60年の刻印)のあった方が径が径が大きいです。
もう1個は平成の時代のもの。 新しい年式が径が小さいのかはわかりません。
ただし、軸はどちらも12mmで長さも一緒。
メカニカルシールの寸法がわかったのでこれから大陸に注文します。
抜き出したインペラ。 ひどい錆です。
インペラの裏にメインテインリング(白いリング)が装着されてますが錆で固着してはずれません。
本来はインペラの軸とリングの内径には隙間があるんだけど…。 しかたないので錆をカッターで削ってから取り外しました。もう1個のインペラが無い(前の持ち主が削った)軸は、錆はそこまでひどくなくあっさり外れました。
こちらは、3Dプリンタでインペラを作成してねじ止めして再生する計画。
次は、ベアリングプーラーを使いハウジングからベアリング、メカニカルシールを抜き出してばらしが完了。
写真の左側が、平成、右が昭和の内容品です。
写真の上段がベアリングです。 水が入り、シールがふくれてます。
平成; NSK 6001DU 昭和; NACHI 6001NSL とメーカが変わってます。
写真の下段がメカニカルシールです。
プーラーで抜くとき壊してしまいました。メカニカルシール拡大写真
左の白いリングが、回転側のメインティンリング(材質SiC)
右が本体で、メインティンリングと当たる部分はステーショナリーリング(材質カーボン)とよばれます。
エンジン停止中は、ばねでメインティンリングとステーショナリーリングが押し付けられているので水はもれません。 エンジン運転中は、水が潤滑剤となり、わずかながら蒸気として水抜き穴より出てくるとのこと。
冷却水がへっていると、つい水を補充して対応しがちですけど、これは好ましくありません。 冷却水の中に含まれる防錆竿などの添加剤は、時間の経過とともに消耗しておりますので、水をつぎ足すと添加剤を薄めてしまいます。 冷却水補充するなら、クーラントをつぎ足しましょう。 また、水冷式エンジンは、乗らなくても定期的な冷却水交換が望ましいです。
べアリングは、ハウジングの両側に1個づづはいります。
水側 奥の段差にベアリングが1個はいって、その上にメカニカルシールがはいります。
段差の上に水抜き穴(☆印)がみえてます。
ということは、水がもれるとベアリングに浸入するということす。
エンジン側 こちらも、奥の段差にベアリングがはいって、上にオイルシールが入ります。 水でベアリングがやられ、オイルシールがやられると、オイルが水抜き穴からでてきます。
オイルシールがやられると水がオイルに入ってこれがエンジンに回ると非常に危険です。
水抜き穴からの冷却水もれがみつかったら、すぐ修理することが肝心です。
次回は、部品をあつめているあいだに、シャフトの再生と錆止めを行います。
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2022/02/19 15:03:45