こんばんは🌛
今回は、地上波で放送され始めたコズミックフロントΩの第一回「宇宙誕生」から、宇宙誕生について番組より少し深堀します。
少し深堀のツモリが、解説を挟んだら、かなり長文になりスミマセン😅
以下、過去のブログ「無限に広がる大宇宙〜」は読まれた前提で書きます😅
ご興味のある方はお付き合い下さい。
【宇宙論】
宇宙の成り立ちを科学的に記述する方向で進化を繰り返し、我々が認識可能な全ての現象を包括する自然科学です。
基本の数学的記述に加えて、単に科学的表記だけでは収まらない場合も有り、哲学的、神学や宗教的等による「解釈😱」も含め、研究、発展されています。
宇宙というと我々の認識する世界とは別の空間の様に感じたりしますが、地球から宇宙全体が1つの時空連続体です。
宇宙の年齢
WMAPやプランク、ハッブル等の衛星による精密な観測結果から計算され、今から137億9900万年前に誕生したとされます。
(誤差・±0.21億年 条件選択による有力モデルを考慮された物)
↑欧州宇宙機関の面々による宇宙年齢発表会?
有力な証拠として、宇宙背景放射というマイクロ波が観測されています。
【宇宙背景放射】
1960年代に発見された、全天(地球から見て全ての方向)から観測されるマイクロ波。
様するに宇宙の果てから電磁波が来ている。ソコラには温度が有ると言っていいです。
近年、精密な観測で、マイクロ波の分布にムラが有る事が判っています。
ビッグバン当時、超高温だった宇宙の温度が膨張する事により密度が下がり、同時に温度も下がります。
その残滓がビッグバン系宇宙論からの計算結果に高精度で合致するので、証拠として採用され、広く支持されています。
(反論も有りますが😅)
宇宙の大きさ
電磁波(光)で観測可能な宇宙の大きさは、約138億光年の距離とされてますが、時差計算だと実際には更に大きく広がっていて、440〜465億光年との表記が多いが、その数倍の広がりが有るといいます。
↑いまいちワカラン宇宙の構造図
【138億光年】
光速÷ハッブル定数
下記の宇宙の晴れ上がり以前で光が自由度を失っていた為、その先は電磁波(光)では観測不能かも?
しかし重力波の観測技術が進歩すれば、見えない宇宙が見えてくると予想されている。
【注】インフレーション、ビッグバンと言っても各1種だけではなく、複数モデルが存在します。
変更や撤回を繰り返しています😵
昔は、宇宙は安定した空間が広がっていると考えられていましたが、1929年にエドウィン・ハッブルが遠くの銀河ほど、より早い速度で地球から遠ざかっているという観測事実を発見しました。
相対性理論から、宇宙に始まりが有り、爆発的に膨張するビッグバン宇宙論が導かれます。
【相対性理論 】
コズミックフロントΩ第三回「アインシュタインの宿題」(8/16)で、以下より解りやすい解説が放送されると思われます😅。が、まあ予習しとくのも悪くない…?
取り敢えずコレを理解しないと宇宙論だ素粒子物理学だの話が始まらないくらいに最重要かつ古典的な、怪しい?理論😅
とはいえ雰囲気だけ理解でも研究者じゃないので問題ナシです(笑)
相対性理論とは
「特殊相対性理論(1905)」
「一般相対性理論(1916)」
の総称です。
注目すべきなのが、観測者から見た光速(約、秒速30万km)は常に一定という理論の根幹を仮定している点。
観測可能な速度の上限は光速までとされ、質量がゼロでないと光速に達しないとされています。
光速を超える物質はタキオンと呼ばれ、通常の物理学者は自身の論文の構築でタキオンが出ると「理論の間違い」と判断して構築方針を変えたりします(笑)。通常、存在しない、または許されない存在とされる。
【タキオン】
光速より早く移動する仮想粒子の総称。
相対性理論では、物質が加速するとエネルギーを帯びていく状態となり(ソコラで無意味によく見る式、E=MC2乗の解)、光速に達すると質量は無限大になる。逆にタキオンは光速以下では存在せず(存在した時点でタキオンではない)、光速時の無限大の質量から速度が早くなる程、質量を失っていく。
因果律に反するので存在し得ないとされています。
光速に近い速度で移動している亜光速船に乗る人の時計を静止して観測出来たとすると、船内の時間経過が極端に短く観測されます。
(様するに光速に近づくほど時間経過がよりゆっくりに観測され、光速付近では止まってる様に見える。SFの通称・ウラシマ効果)
いまだ「間違った理論だ」とか言ってる方がいるのに驚く😱
有名な物理学者の所には、年間、複数の反・相対性理論の論文が届くらしい😅
当然ながら、実験観測や現実世界での現象等で無数に確認され、現代社会では技術的に日常的製品等での応用もされています。
例えば車のGPSでの応用では極めて高い精度を発揮しています。
【特殊相対性理論(1905)】
・運動する観測者、静止する観測者が電磁気学、力学的現象を相対的にどのように観測するかを記述
重力を考慮していない慣性系理論
変換式はローレンツ変換と等しい
【ローレンツ変換】
2つの慣性系の間の座標(時間座標と空間座標)を結びつける線形変換で、電磁気学と古典力学間の矛盾を回避するためにジョセフ・ラーモア、ヘンドリック・ローレンツにより提案された。
アインシュタインが画期的なのが「光速普遍(観測者から見た光速は常に一定速)」「物理法則の相対性(全ての慣性系での其々の現象の同一性)」を理論の前提としている点。
ローレンツ収縮、局所時間の物理的解釈ができない矛盾を解決した。
【ローレンツ収縮】
運動する物体の長さは、静止系から観測すると静止時の観測より短く観測される
(時間だけではなく物理寸法も)
【局所時間】
異なる座標系での時間経過の量。様するに静止系と加速系では時間経過にズレが生じる。(加速系は遅れていく)
応用出来れば未来へのタイムスリップが可能になる😱
【一般相対性理論(1916)】
・一般相対性原理と一般共変性原理、 等価原理をベースとし、リーマン幾何学を基本として作られた 古典的な重力場理論
簡単に言えば、物質の持つ重力を空間の歪みとして計量され、重力の伝播速度は光速とされる。
相対性理論は、 超微小領域、 超高エネルギー領域などの量子力学領域では矛盾が生じるとの事で、何らかの修正、 変換が必要とされ、 未完成型理論では、などと一部では言われてオリマス
量子力学と相対性理論の擦り合わせは日夜研究されていて、論文も多数ありますが確実性が曖昧…
宇宙の始まり
そもそもドコを始まりとするかの定義が明確でも有りませんが😅
宇宙創生シナリオは多数なので雰囲気で書きます(笑)
「現在、我々が眼にする宇宙」の観測事実から理論を構築していくと有力?とされるインフレーション・ビッグバン系の説は…
宇宙開闢(かいびゃく)
極小のほぼ一点、または場の揺らぎの様な物から始まるとしている
この極小時間(10の−数十乗秒)は、物理原則が混沌としている…?
10の-43〜-36乗後、自然界の四つの力が分離を始めるとされる
【自然界の四つの力】
電磁気力・重力・強い相互作用・弱い相互作用。
以上の四つの力で我々の世界の全ての科学的現象が起こっている。
コレの説明まですると超大脱線になるのでまたの機会とし、詳しくは素粒子物理学を勉強して下さい😅
開闢後、10の-36〜-32乗秒後?、物質が相転移を起こしてインフレーションと呼ばれる指数関数的な超急膨張を起こす。
【相転移】
物質の相が変化(物理特性を大きく変える)する様を指す。
例・氷(個体)相転移→水(液体)相転移→水蒸気(気体)など
【指数関数】
y=aのx乗で表されるxの関数です。
aは0より大きく1以外の定数。
(a≠1、0<a)
指数関数y=aのx乗は、aがいかなる値でもyは正の値になります。
またx=0のとき、必ずy=1。
xがマイナス値の場合は0に近づく値になります
【10の−30乗とは、=0.00…(ココに0が30個)001で極小だが正の値】
【インフレーション】
文言の由来は物価の急上昇に例えられたらしいが、コチラはそんなもんじゃない光速を超える膨張速度を持っていた😱
因みに現在も観測不能領域は光速を超えた相対速度で膨張中とされる。
物理に明るい方なら「えッ⁉、相対性理論で、物質が光速を超えるって有り得ないだろ?」ってなったり…
開闢後、10の-36〜-32乗秒後、物質が相転移を起こしてインフレーションと呼ばれる指数関数的な超急膨張を起こす。
超急膨張後、更に相転移を起こし超高温高密度のエネルギーの塊(プラズマ化した素粒子の塊)となる。
エネルギー塊が、爆発的に膨張(ビッグバン)します。
宇宙が大きく広がると温度が下がっていき、素粒子から相互作用で重い粒子、核融合で陽子(水素イオン)や中性子が生成されます。
水素とヘリウムの原子核が電子と結合して原子が形成され、更に宇宙の密度が下がり、再結合で分離した光子に自由度が生まれて宇宙マイクロ波背景放射となります。
ココから暫く「宇宙の晴れ上がり」等と呼ばれる時代。この時点での地球(まだ存在しないが)からの絶対座標系での距離は、3600万光年程度だったらしい。
この時点ではまだ輝く星が存在していないので、真暗な暗黒時代が2億年ほど続くと考えられています。
宇宙の膨張速度は緩やかに減速します。
約2億年後、ブログ無限に大宇宙(2)で書いた、ファーストスター群が形成されていきます。
…やっとココまで来た(笑)
宇宙は更に広がっていき、宇宙誕生から約138億年後の現在となっていきます。
近年の観測で、宇宙の膨張速度が再加速している事が判っています。
しかし加速膨張させている力が何なのかは研究者にも解らないので謎の力、暗黒エネルギー(ダークエネルギー)が働いて膨張を加速させていると推定されています。
現代の宇宙論では、ダークエネルギーと暗黒物質(ダークマター)という「仮定された存在」が無視出来ない
【ダークエネルギー】
観測の結果、宇宙の膨張速度が加速しながら膨張しているが、加速させるエネルギー(斥力・反発力)が有ると考えられている。
ダークエネルギーがどの様な力なのかは理論上でも正確には解っていない未知の力。
遠い遠い未来、宇宙は途轍もなく広がり、やがて我々を含む全ての物質がダークエネルギーによって距離が開いていく。
最終的には原子単位にまで引き裂かれて物質間の距離も遠く離れていき、超、閑散とした沈黙の宇宙になっていくという可能性が有るそうです。
【ダークマター】
未知の質量源。無視出来ない程の重力源だが、電磁波(光)と干渉しないので直接には見えない(直接、観測出来ない)。
銀河の回転が、排水の水流の様に中心に向ってより早い回転はしておらず、レコード盤の様に等回転していたり、他の星等からの光がダークマターの重力で曲がる事で存在を確認されている。
プランク(観測衛星)で、ある程度の精密な分布だけは判っている。
【宇宙の質量の推定分布】
我々が干渉可能な星や銀河等の通常物質の量・4.9%
ダークマター・26.8%😱
ダークエネルギー・68.3%😵
我々が直接観測可能な星や銀河以外に、95%以上も謎のモノが存在しているって、チョッと待て、って感じです😅
今後の予想される宇宙の話やその他とかも書きたかったのですが、長くなりすぎるのでまたの機会に致します😅
以上、コレだけ書いても全然書き足りない(笑)という宇宙の広さ😅
読まれた方も、壮大な宇宙の広がりが垣間見えた、と思ったりしますが如何でしょうか?
長文、お付き合い、有り難うございました✨
ご質問等有ればコメント下さい。また、誤字脱字、間違い勘違い等有ればお知らせ下さい✋
無限に広がる大宇宙?(1)「ブラックホール」
無限に広がる大宇宙?(2)「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」
無限に広がる大宇宙?(3)「宇宙誕生」
無限に広がる大宇宙?(4)「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 2」
無限に広がる大宇宙?(5)「地動説・天動説」