無限に広がる大宇宙(7)「アインシュタインの宿題」
こんばんは🌛
「アインシュタインの宿題」とは、別にアインシュタインが宿題を出したりはしてません😅
自身の学説や論文から、「✕✕は〇〇の筈だ。」「✕✕なので〇〇だろう」と発言なり言い残していた事を、「宿題」と称して確認や研究がされています。
今回は、近年まで観測出来ず未確認だった「重力波」についてです。
【重力波】
光速で伝搬する重力の強弱による縦波。
質量を持つ2つ以上の物質が接近して公転や接触をすると、重力による歪みの伝播が波となり、波動を形成する現象。
超新星爆発等で、爆発や重力崩壊、多段的に起こる場合などでも重力波が起きる場合が有るとされている。
空間そのものに、波の波長に合わせて断続的な歪みが生じ、伝播されます。
具体的には物質、物質間の距離が、重力波による空間の歪みで断続的に伸び縮みします。
実際の観測で証明されました。
物質の大きさ重さを問わず起こるとされるが、対象がブラックホールや中性子星等の重い天体の様な極大な質量を持つ物でないと、現在の科学力では検出が困難なので、日常、通常レベルの各種計算や設計等では無視出来る(無視している)。
アインシュタインは一般相対性理論からの過程で、同様の現象が起こると予想していた。
2016年2月にアメリカのチームが直接検出に成功し、ノーベル賞を受賞(2017)している。
因みに、重力(重力波)は、光速(秒速30万km)で伝搬する為、人間が重力波を直接、波動として知覚する事は不可能だと思われます😅
※関連
無限に広がる大宇宙?(1)「ブラックホール」
我々の世界、宇宙では、全ての科学的事象に働く基本、根本の力は4つとされています。
【4つの力】
「電磁気力(電磁相互作用)」・光子の交換で記述される。我々が日常で感じる重力以外のほぼ全ての物理現象の源は電磁気力と考えられている。
「重力」・物質間で働く遮る事が出来ない引き合う力。我々や周りの物から宇宙までの大規模構造を構成していると考えられている。力は光速で伝搬する。
「強い力(強い相互作用)」・陽子や中性子の持つ電磁気力を上回る力で原子を構成している核力。
「弱い力(弱い相互作用)」・原子核の崩壊でニュートリノと物質の相互作用、素粒子の変換などを記述
現代物理学最大の難問が、上記、4つの力を1つの理論で記述する事として、日夜、研究されています。
今の所、電磁気力と弱い力は電弱理論に統一されました。
強い力を含めた大統一理論は、いくつかの理論が有りますが未だ未完成とされています。
そこに重力も含めた4つの力を超?統一する理論については「超弦(ヒモ)理論」が有力だという話も有りますが、コチラも未だ未完成の理論ですね…
で、前置き長過ぎですが重力波です😅
重力波を世界で初めて観測したのは、アメリカにある「LIGO重力波観測所」。観測は、世界15か国から1000人を超える研究者が集まる国際プロジェクトとして進められ、日本からも多くの研究者が参加しているらしい。
LIGOは、長さ4キロメートルの2本のパイプがL字形に交わった形で設置され、パイプの中で同時にレーザー光を放ち、パイプの端に設置した鏡で反射させると、通常は、レーザー光は同時に跳ね返り、L字型のパイプが交わり合った場所に同時に戻る。
重力波(方向性有り)によって時間と空間が歪められると、それぞれ向いた方向が違うパイプの歪みで長さに変化が生じる為、中を通るレーザー光がわずかにずれて到達する。
↑重力波検出の概念
レーザーのずれ方を捉えることで、重力波の有無、方向、波長、強弱その他を検出します。
日本でもKAGRAプロジェクトという重力波望遠鏡で、重力波検知の取り組みがされています。
岐阜県飛騨市神岡町にある神岡鉱山の跡地を利用し、地下約200メートルのトンネル内に設置されています。
↑地下に建設中のKAGRA。総延長7kmの坑道を通るレーザーチューブですね。
2010年に文部科学省の「最先端研究基盤事業」に選定。
東京大学宇宙線研究所 (ICRR) 、高エネルギー加速器研究機構 (KEK) 、自然科学研究機構国立天文台 (NAOJ) が共同でホスト機関となり、富山大学など国内外の研究機関と協力して進められてきた。2019年秋の完成後、調整、試験運転を経て、2020年2月25日に観測を開始。
しかし、能登半島震災で被災😵
最近、再開したとの事ですが…
重力波を捉える為、より高い精度の為に検出機の距離を取りたいが、予算や社会的背景からの関係で、地球上では限界も有り設置が難しい。
そこで、宇宙空間を使うというプロジェクトも有ります。
欧州宇宙機関 (ESA) が進めている、重力波天体観測人工惑星型の宇宙重力波望遠鏡、正式名称「レーザー干渉計宇宙アンテナ (Laser Interferometer Space Antenna; LISA)」。
アメリカ航空宇宙局ジェット推進研究所 (NASA-JPL) との共同プロジェクトらしいです。
地球・太陽軌道系(黄道面)に対して20度の傾きを持った人工惑星軌道に投入され、観測を行う予定だそうです。
しかし諸事情で打上計画は遅れに遅れて、2015年から2037年に延期、いつの事やらって感じですね😰
とりま天体観測に関しては、光学式から電波、電磁波、ニュートリノ観測に加え、重力波天文学という新しい分野も開拓されている、という話でした~
以上、お付き合い有り難うございました✨
無限に広がる大宇宙?(5)「地動説・天動説」
Posted at 2024/10/29 17:41:01 | |
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