タイヤ交換をしました。
11月に車検なので、このタイミングでタイヤを交換しておかないと車検費用とタイヤ費用のダブル出費となるので購入を決意。
今まで履いていた純正のミシュラン・ LATITUDE TOUR HPがヒビ割れてきたからです。
ショルダー部分にヒビが多く、ついでサイドにもヒビが出現しています。溝はかなり残っているので、まだ走れるのですがヒビ割れが精神衛生上よろしくないです。
2年半、26000㎞ほどの走行。
LATITUDE TOUR HPは、バランスよいタイヤでした。M+Sですが、走行ノイズもそれほど大きくなく、ドライでもウェットでもグリップは問題なし。高速走行でもふらつくことなく万能なタイヤでした。
C5エアクロス、日本では2019年5月から販売しています。この時に装着されたタイヤが「ミシュラン LATITUDE TOUR HP 235/55R18 100V」でM+Sタイヤでした。
2020年4月、ガソリン車導入発売と同時に見直しが入り、タイヤは「ミシュラン PRIMACY 4 225/55R18 102V」のサマータイヤになりました。ディーゼル・ガソリンとも同じです。
日本だけかと思って調べてみたらフランス本国も同じで変更されていました。
元々シトロエンは「快適性全振り」の車メーカーです。SUVとなってもまずは「快適性」が最重要項目。どうも、本国でも「M+Sタイヤはいらないんじゃね?」という要望が多かったみたいで変更になったようです。
そもそも「M+Sタイヤ(マッド&スノータイヤ)」とは何ぞや?となります。オールシーズンタイヤなのですが、これがややこしいです。
分類としては「コンフォート」「オンローダー S/T H/T」「オフローダーM/T A/T」「オールシーズン」と分けれますが、今は「オールシーズン」のなかに「オンローダー」「オフローダー」が含まれていることが多く、この境界が曖昧になりつつあります。
簡単に羅列します。
・「M+S」表示はメーカーが独自で付けている表示であること。
・オールシーズンタイヤは軽い雪程度なら走れるようになっているため「M+S」が付いていること。ただし、スタッドレスタイヤの代わりにはならない。
・スタッドレスタイヤに表示されている「スノーマーク」には基準があり、これを満たさないと表示できない。
・しかしながらオールシーズンタイヤでもスタッドレスタイヤほどでないにしろ、ただの「M+S」タイヤよりも雪道走行ができるタイヤがあり、これには「スノーマーク」がついている。そのためスタッドレスタイヤ規制があっても「スノーマーク」付の「M+S」のオールシーズンタイヤで走行可能となっている。
「オールシーズンタイヤ」は、ざっくり「オフロード寄り」「アスファルト寄り」「雪道寄り」の3種類があります。すべて「M+S」がつきますが、この中でスノーマークがついているのが「雪道寄り」のオールシーズンタイヤです。
C5エアクロスには「アスファルト寄り」の「M+S」表記があるオールシーズンタイヤ「ミシュラン LATITUDE TOUR HP」が初期標準装着でした。
ところが、快適性重視なら普通のサマータイヤの方がもっと快適だよな?ということで「ミシュラン PRIMACY 4」になりました。
タイヤサイズも235/55R18から225/55R18になっています。
尚、本国にはオプションとして19インチがあり、かつ1.5Lディーゼルモデルは17インチが標準サイズです。日本仕様は本国標準の18インチです。
初期標準装着のオールシーズンタイヤと後期標準装着サマータイヤの違いは何か?となります。
基本的にサマータイヤの方が静かです。快適性を求めるのなら騒音が少ないサマータイヤでしょう。
さらにアスファルトでのグリップは当然サマータイヤが高いです。
タイヤサイズが「235/55R18 100V」から「225/55R18 102V」に変更になっています。タイヤ幅が狭い方が騒音が少ないのですがグリップが減ります。そこで、耐荷重を上げタイヤ自体を強化することでタイヤのたわみを抑える方法でグリップを保つ方法を取ります。この方法ですと、タイヤがたわみにくくなるのでトレッド面の変化も少なくなります。
ですので、ロードインデックス値が「100(最大荷重800kg)→102(最大荷重850kg)」となっています。
「快適性」を重視するためにシトロエン自身がこれまでのM+Sタイヤからサマータイヤに変更しました。こういうケースって珍しいですね。日本仕様だけでなく世界販売網で一気に変更するというのはなかなかないことです。シトロエンは細かなマイナーチェンジを良く行うので、初期型中期のガソリンモデルを投入したタイミングでタイヤも銘柄変更したのでしょう。
そこで、ある疑問が浮かびます。
このクリップコントロールスイッチの存在意義は?
そう、このクリップコントロールスイッチ。C5エアクロスはシトロエン初のSUVです。しかし、シトロエン(プジョー)には市販AWDモデルはありません。そこで、電子デバイスとしてFFでもある程度オフロードを走れるようにこのクリップコントロールを搭載しています。
もともとはM+Sタイヤ装着前提で設計されていたはずです。ですので、M+Sタイヤ装着時にはオフロードも対応しているタイヤなので有効に機能しますが、サマータイヤ装着であればあまり役に立たないとなってしまいます。スタッドレスタイヤ装着時用のスノーモードがあればよいわけです。
そして、思い出す。
マイナーチェンジ後のC5エアクロスのクリップコントロールはスイッチがなくなりタッチパネル画面で行うということに。
確かにこれなら機能を残しつつ、いらなくなったスイッチを排除できます。
マイナーチェンジにて、このクリップコントロールスイッチがなくなりタッチパネル操作になることに違和感を感じましたが、タイヤについて考えてみると「この方が合理的だ。」と言えますね。
そして、自分のC5エアクロスのタイヤはどうするのか?となります。
購入後にいろいろYoutubeでC5エアクロスの海外動画を見たり、海外の記事も漁って読んでいました。当然、オフロード性能の記事もありました。C5エアクロスはFFなのですが、このクリップコントロールがかなり優秀で通常のFFでは走れないところでも走れると。当然ですがガチの4×4には敵いません。FFとしては非常にオフロード性能が高いんです。
快適性を求めればサマータイヤです。しかし、当初のSUVとしてのコンセプトであるクリップコントロールをオミットするのももったいない。そういうところに行くかどうかは別として。
ということで、C5エアクロスの初期コンセプト通りにタイヤはM+Sタイヤにしました。いざとなったときクリップコントロールを使って走破出来るという安心感からです。
今回はミシュランはやめました。良いタイヤなのですが、過去の使用経験から摩耗するよりも先にヒビ割れが起きる方が早いと感じていたからです。クラスクラメート2を最後まで考えていましたが。
最終的に、ブリジストンのM+Sタイヤ「DUELER H/L 850 235/55R18 100V」としました。オンロード寄りのM+Sタイヤです。国産車ではハリアーやジムニーの標準タイヤです。
一先ず高速往復150㎞を走りましたが、感触としてはなかなか良いタイヤでした。