
カラシニコフが1947年に開発されソ連軍に採用された自動小銃AK-47。
その特徴は、壊れにくく、軽く、とにかく扱い易い。極寒の地、砂漠、泥沼、戦う場所を選ばないという。それは開発から70年以上経た現在でも、内戦やテロで多く使われている背景でもあろう。累計一億挺以上生産され、人類史上最も人を殺した銃と言われている。
AK-47の構造は、部品点数が少なく、それぞれの部品は多少隙間があるように設計されており、塵芥などの異物が侵入しても、動作不良に至る可能性が低くなっているとのこと。命中精度は少し落としても、とにかく壊れにくいことを設計思想の第一優先としたのであろう。戦場では命がかかっているので、いざ打ちたい時に故障して打てないのでは話にならない。一方、日本軍の銃の歴史は、型式を頻繁に変更し新しい銃を戦場に投入したが、銃弾の仕様も変えてしまったため、弾が折角余っていても打つ銃がない、またその逆も起きてしまった。多少性能は悪くても、標準化や共通化は時に重要なファクターになる。
また、何を大切にするかという「コンセプト」は、現代のモノづくりにおいても不変のような気がする。カラシニコフの興味は日本の宮大工に通じるものがあったのかもしれない。技術を追求したかった・・
2013年12月23日、カラシニコフ氏は94歳で他界した。晩年は、自分の作った銃で多くの命が奪われることに苦悩していたという。
技術の進歩は常に戦争とあり。皮肉ですね
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2021/08/20 17:22:48