nekomushiのブログ一覧

仙台に長いこと住んでいたnekomushiです。東北在住歴は15年を軽く超えています。
テレビに映る沿岸部の壊滅した街々のほとんどに行ったことがあります。
具体的名称は避けますが、とある壊滅した街に残っていた建物は泊まったことのあるホテルです。
また別の街に残っていた建物は通過時の目印にしていた建物です。
テレビに映ったとある病院には足を踏み入れたこともあります。
燃えているコンビナートは夜景を見に行ったことがある場所です。
テレビに映っているその場所、ではありませんが、そのすぐ近くの漁港に釣りに行ったことだってあります。
あの空港は何度も利用しました。
水没したその海岸は何度もドライブに行きました。
そんなところばっかりです。
仕事で行った場所、遊びに行った場所。
思い出のある街が全て津波に押し流され、壊滅しました。
テレビの映像で火の海を見た時は泣きそうになりました。
今でも思うだけで苦しくなります。。。

幸い自分の住んでいた場所の被害は軽微でした。
ライフラインは確保されています。電話はつながりにくいですが改善傾向です。
今困っていることはガソリンが無くてどこにも行けないこと。
燃料警告灯がついているので、遠くのスタンドにガソリンを探しに行くことは出来ません。近くのスタンドに入荷するのを待つばかりです。
自分が聞いた限りでは被災地域へのガソリンを優先しているので、こちらで一般人用のガソリンは今のところ入荷の目処が立っていないとのことです。
散発的に入荷するようですが、あっという間に長蛇の渋滞です。待っている間にガス欠になりそうなので自分はその渋滞に加わることは出来ません。
猫蟲庵は落武者の村と呼びたくなるような郊外なので、クルマがなければ買い物にも行けません。
正直言ってかなり困っています。
でもだからって「それが何?」という気持ちです。
nekomushiは「困っているだけで、苦しんではいないのです」

原発の問題は怖いですね。
逃げたくてもガソリンがないから逃げられません。
でも今のところまだ大丈夫ですよ?
めんどくさいんで詳細は省きますが、直近エリア以外はまだ大丈夫です。
＊「直近エリア」の定義はご容赦ください
＊＊原発のプロではないんです。だから「怖い」んですよ。。。
これも「怖いけど、苦しんではいないのです」

だからもう一度言います。
nekomushiは「困っているだけで、苦しんではいないのです」
真の被災地域の人間以外はみんなそうですよね?

電車が止まる。困りますよね。
予測できない計画停電。困りますよね。
ガソリンが売っていない。困りますよね。
食料やモノが売っていない。困りますよね。
店がやっていない。これも困りますよね。
諸事情のため仕事にならない。とっても困りますよね。
地震や原発問題の情報が不十分。不安ですよね。
政府の対応が不十分だと思う。不愉快ですよね。
でもそれ、しょせん困っているだけじゃないですか?
苦しんでいませんよね?

何十万もの人間が被災しました。
何千・何万の人間が命を落とし、行方不明となっています。
　ちなみに報道される「行方不明者数」は「行方不明であることが確認された人間」の数です。今後の死者・行方不明者の最終的な数字は膨大になることが予想されます。

真に苦しんでいる人達の、苦しみの重さとこれから続く長さ、その人数を思えば、
「nekomushiや非被災地域の人達の今困っていること」なんて
「笑っちゃうくらいの些事」だと思いませんか？