
この記事は、
RENAULT 6WHEEL DAY について書いていません(汗)
いや、直接は関係ないけど、実は毎年このイベントのblogがUPされるたびにいつも考えるんですよ~、乗用車って4輪じゃなきゃいけないの?6輪ってメリットがいっぱいありそうなのに、って。
←は1976~77年だったかな?当時のF1で最強マシーンだったティレルP34コスワース“6wheeler”です。
この車の場合、6輪化の最大の狙いは空気抵抗の減少だったそうです。
むき出しのフォーミュラカーのフロントタイヤを小径タイヤにしてノーズの陰に収めるレイアウトにして空気抵抗をコントロール、足りなくなったタイヤ接地面積はフロントタイヤを2輪追加することで補ったという理屈です。
ティレルP34コスワース“6wheeler”動画
↓↓↓
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このあと他チームもあまりの強さに辟易し、いろいろと試作車をつくりました。
1980年ウィリアムズの試作車はリアを4輪化してます。小径タイヤでのリアの整流とトラクション狙いなんでしょうかね?

前を4輪、後ろを4輪、フェラーリなどはトラックみたいにダブルタイヤにしてみたり。
いずれにしても1983年の車両規定改正で「車輪は4輪まで」とされ、F1から6輪は消えました。
しかし最近とても思うのが、本来は軽量小型なのが肝だったホットハッチまで車重1.5tやら300馬力の方向に進んでいくにしたがって、装着タイヤが昔は考えられないデカインチ化し、それにともなってありえない価格のタイヤを購入しなくてはならなくなったことは少なくとも運転が好きな車好きには大きなマイナスだということです。

日本の走るおやぢの憧れであるGTR。35が出たとき、1つ大変ガッカリしたことがあります。
300Kmで走るとパンクリスクが高いので超大径のランフラットタイヤを採用したこと。
BSのRE070R/RFTってやつらしんですが4本買ったら35万くらいらしいですね(汗
そんな高額なタイヤ、僕は減るのが怖くて走れません、走ってもそ~っとしたペダルやハンドル操作になると思います(笑)
パンクリスクが高いので、という理由ならリスクの少ない6輪にしたら1輪ごとはもっと安い小径タイヤでいけたんじゃないかな?と。
せっかくの技術の粋のクルマなのにあまりに工夫がなく、安直で能が無いように感じます。
タイヤがいっぱいついてる車として衝撃的だったのが慶應大学の電気自動車、エリーカです。
エリーカVSポルシェターボ(996ターボ)の0~160km加速勝負の実験動画
↓↓↓
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《実験結果のグラフ》

《両車スペック》

【996ターボ】
全長 全幅 全高 4435 1830 1295mm
車両重量 1580kg
リアエンジン水冷水平対向6気筒3600cc DOHC24バルブICツインターボ
最高出力 420ps(309kW)/5700rpm
最大トルク 57.1kg・m(560Nm)/2700~4600rpm
駆動方式 4輪駆動
トランスミッション 5AT
タイヤサイズ(前) 225/40 ZR18 (後) 295/30 ZR18

【エリーカ(高加速spec)】※正しいと思われる資料が?なので少し推定が入ってます。
全長 全幅 全高 5100 1900 1415mm
車両重量 2400kg
インホイールモーター 8
最高出力 80kW 8= 640kW = 870ps
最大トルク 100Nm 8= 800Nm = 81.6kg・m
駆動方式 8輪駆動
トランスミッション なし
タイヤサイズ(8輪)195/45R16(BS RE01 eliica sp) 8輪
だいたいこの動画が出てくると「電気自動車スゲー!」とか「変速ないのは汚ねー!」ってblogが大多数なんでしょうが、僕は「異形のクルマ」(詳しくは湾岸MIDNIGHT参照・笑)であるポルシェターボが0-50kmまでは勝ってるのがスゲー!っと思ったりするのですが今回はその話題ではないので割愛(笑)
今回注目したいのがエリーカのタイヤなわけです。

インホイールモーター(簡単に言うとホイールそれぞれがエンジン) 8個で駆動をしているのですが、1輪のタイヤは195/45R16なんていうと~っても「庶民的な」タイヤ。
2.4tなんて重い車がこの庶民的タイヤで、4駆化された「加速は何人たりとも敵ではない」996ターボを50km以上では凌駕し、最高速は(たぶんギア比変更が必要だけど)370km出せる、ってことです。
たぶんこの996ターボはこんな加速を常にやってればタイヤ寿命は1000kmもないでしょうし、お得意のミシュラン等の認定タイヤの値段はそれこそ1本5万はするでしょう。4輪替えたらオーバー20万???
しかし8輪もあるとはいえ、195/45R16だと国産ハイグリップでも2万くらいでしょうし 8でも16万くらいかな?
で普通に1~2万キロとかもつんじゃないか?と思われます。
要は多輪化で1輪あたりに求める負荷・性能を下げることで車を楽しむランニングコストが大きく変わるのでは?というとっても僕的なドケチで矮小な発想のblogです(爆)
静止状態の各輪にかかる荷重も
エリーカ:2400 8=300
996ターボ:1580 4=395
です。荷重が軽ければより柔らかいタイヤ(制限速度で普通に走るのにゴツゴツしないタイヤ)を使用することができますしね☆
前述の条件、1.5t300馬力をこれに当てはめてみると健全な値段のタイヤを履くためには単純計算で1500 300は5ですから6輪あればさらに安い15や14インチ化とかが可能かも?なんて考えてしまいます。
(ちなみにうちのこは車重1040 4輪=260kg。 195/50/15のR1Rは1本1万強 4本で5万弱で十二分のグリップを1万キロ楽しめます)
さらに6輪のメリットとして、このC6Wを販売するイタリアのCoviniエンジニアリング社の社長が言っているのは

フロントタイヤのパンクのリスクが減る
ハイドロプレーニングのリスクが減る
ブレーキのかかりが改善
グリップも改善
より快適に
正面の衝撃吸収性も改善
だそうです。
僕的には(いい年こいて最低年1回全タイヤ交換する峠おやじ目線・笑)接地面積の増大より接地点の増加(力点数の増加)が車のコントロールやスタビリティー、トラクション、タイヤ寿命の上で有利なのではないか?なんて感覚的に感じます。
もちろん機械のフリクション増加やトータル車重では不利なんでしょうが、バカ高いデカインチタイヤを買うこととのバーターで検討くらいはしてもいいんじゃないでしょうかねぇ?
6輪なんて車の技術屋サンには全然新しい技術でもなんでもなく、こんなナチス軍用のベンツがあったぐらいだから

そんなに難しくはないんでしょうし、ちょっとは検討の余地はないんでしょうかねぇ~(汗
※0322追記
《こぶ》チャンがコメントしてくれた「グランプリの鷹」のマシーンがこれだ!(爆)
上がトドロキスペシャル T-1、下がトドロキスペシャル T-3

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1976年当時、これからの高性能車は6輪車、8輪車だ!って考えられてたんですねぇ~