レシプロエンジンも受難の時代を迎えているが,一足先にMT車がその憂き目にあっている。
とうとう国産MT車の新車登録台数が,1パーセント台となった。
ところがマツダ・ロードスターや86/BRZのスポーツモデルは半数以上がMT。
だがそれは,元々MTの設定が希少になっているので,MTを楽しみたいユーザーが集中したためだろう。
MT派;やっぱスポーツ走行してぇヤツはマニュアル選ぶんだよなぁ。
AT派;スポーツ走行を好むドライバーにしても,絶対数はオートマの方が多いよ。
MT派;女,子供が運転してるオートマなんて運転できるか!大人の男なら,ビシッとマニュアルだ!
AT派;マニュアルこそ子供の玩具だ。大人なら気負うことなく,さりげなく優雅にオートマさ。
はてさて? どちらが大人で,どっちが子供なのか?
ウインカーも窓の開閉も納得したところで,高速道路に入る。
速度が80キロになると,リアスポイラーが自動で迫り上がり,ますます後方視界が悪くなった。
まぁ,急に近づいて来るクラウンは,識別できる程度なので問題なかろう。
R58は寸足らずに見えて意外にもホイールベースは2465ミリと長いが,その割には直進安定性に欠ける。
だから高速巡航だとハンドルに気を取られて疲れるのだ。
この打開策として「スポーツ」ボタンを押してみた。
このモードは,オーバーブースト機能でトルクを8%ほど上昇させるが,それ以外にアクセルやステアリングのレスポンス向上も図れる。
高速巡航では,このぐらいハンドルが重いほうが,フラフラせずに走りやすい。
続いて某カーグラTVばりにターンパイクに持ち込んでみた。
誤解を恐れずに言うならば,どのコーナーも2速でも3速でも,下手したら4速でも攻められる。
そのぐらいトルクバンドが広くて扱いやすく,ドライバーの我が儘を受け入れてくれる。
タイヤは,前後共ダンロップ・ルマンの205/45R17だが,踏ん張ると言うより粘りつく感覚。
これは,ボディー剛性と共に新たに見直したという低重心化による恩恵か?
数字以上に太いタイヤを履いている印象だった。
シートは標準のもので一番低い位置にしていたが,それでもコーナーでは腰高感は否めず限界を探るには至らない。
そこで意図的にサイドブレーキを引くと,妙な警告音に拍子抜けして緊張感を削がれてしまった。
それはまるで,いざというときに,両手にツバを吐き掛け,ボルテージを上げた瞬間,ぷーっと助手席でオナラされた感じ。
足回りは,いずれにしても,もう少し試してみることが肝要であろう。
ライトウエイトほどクルクルとは回らないものの,キビキビと曲がってくれるので,これはこれでとても気持ちが良い。
最後に燃費について触れると,走行距離の半分は高速だったので,燃費が伸びることは予想したが,リッター16キロは驚愕の値だ!
燃料タンク容量は50リッターで,このままいくと800キロも走れるから,給油を忘れそうだ。
そうなると,センターメーターは速度計ではなく,やっぱり燃料計がお薦めだろう。
よくミニの走りはゴーカートに例えられる。
よく曲がるか?よく止まるか?と訊かれても,正直まだ所見できるほど乗りこなしていない。
しかし,よく加速するとは断言できる。
だから,現代風にアレンジされたトグルスイッチと,赤で統一されたイルミネーションに囲まれていると…
脱出カプセルに乗ったまま,宇宙を旅しているような気分にさせてくれるのだ。
BMWミニは,第1世代から現行の第3世代に至るまで,型式だけでも15種類に及ぶ。
ところが韓流女優のように,皆んな愛らしく同じ顔なので,ビギナーの私には,どれがどれだか見分けがつかないのだ(涙)
だが,どれも似かよったミニにあって,誰の目にも一目瞭然な2シーターモデルがある。
2011年から4年間だけ生産された,クーペ(R58)とロードスター(R59)である。
ミニには,4座を2座に改造したジョン・クーパー・ワークス(JCW)GPモデルも存在する。
しかし,R58・R59がそれらと明確に異なるのは,2シーター専用のボディーが与えられた点だ。
他のモデルよりもフロントウィンドー(Aピラー)が更に13度寝ており,その結果ミニ3ドアなどと比較しても車高が50ミリも低い。
これはスタイリングだけでなく,合わせて初採用されたアクティブ・リア・スポイラーとの相乗効果で,加速力と最高速アップにも寄与している。
今回,この内のR58の最上位に当たるJCWに乗る機会を得た。
それを6段MTで操れるなんて,否が応でも気分が高まるではないか。
まず運転席に潜り込むと…
最初に目に飛び込んで来るのは,ミニのアイデンティティーとも言える巨大なセンターメーター。
クラッシックミニの小玉スイカの頃と比べると,大玉にまで成長していて,銭湯にある体重計の目盛り並にデカい。
こういったメーカーの遊び心は嫌いじゃないが,どうせやるならスピードメーターよりもアナログ時計や水温計のほうがウケる。
室内の広さは,外から眺めるとちょこんと小さなキャノピーが乗っている程度に見えるが,それほど窮屈ではない。
ルームミラーで後方を確認すると,視界が悪いようにも感じる。しかし最近のクルマはこんなもんだ。
きっと駐車場ではバックモニターと障害物センサーの恩恵に預かり,あまり後ろを気にしなくなったのだろう。
私などは絶えず覆面パトカーの影におびえて,キョロキョロしているというのに…(汗)
走り始めて最初に受けた印象は,良い意味でのドッシリ感だ。
1・6リッター軽量コンパクトなボディーからは想像できない大排気量のようなフィールは…
低回転域からでも発生するトルクフルで,淀みなく回るエンジン安定性なのか?
それとも,神経質でないギア比なのか?硬過ぎず柔らか過ぎない足回りなのか?
それらをバランスよく調和させる技術は,まるでBMWのようだ。
何を今更とも思うが,改めてミニにはBMWの血統が脈づいていることを実感する。
走りとは裏腹に,少し違和感を感じたのがウインカーとサイドウィンドー。
ウインカーを大きく倒すとずっと点滅し,小さく倒すと数回点滅するのは他のクルマと一緒。
だがミニのウインカーレバーは独特で,大きく倒したときでも引っ掛からず,元に戻ってしまう。
だから,点滅中もどちらの状態なのか把握できない。
右・左折の際,曲がる瞬間にウインカーが出ていなかったり,車線変更したあともウインカーが出っ放しだったりと危ないのだ。
サイドウィンドーの開閉(トグルスイッチ)も慣れが必要だ。
開けるにしても閉めるにしても,狙った所で止まらない(涙)
少し外の冷気を入れたくて,少しだけ開けようとしたら全開!あせって少しずつ戻そうとすると全閉!
改めてまた開けたら全開!このままだと寒くなり過ぎるので閉めると全閉!
開けたり閉めたり挙動不審を繰り返していると…
並走する隣のクルマの窓が開き,心配そうに,じーっと私の顔を覗き込み何か言いたそうだ。
大丈夫です。ナイフで脅されている訳じゃありませんから。だってほら,後部座席ないでしょう?
先月,お見合いをしたが,あまり期待はしていなかった。
…と言うのも,この1年間お見合いを繰り返すも,運命のお相手と巡り会えずにいたからだ。
ところが,実際に会ってみると,顔だちは写真よりも愛嬌があり,派手過ぎず慎ましやかで,すっかり気に入ってしまった。
さっそく翌日には引き合わせてくれた仲人に連絡を入れ,その翌週には入籍も済ませた。
年度末で仕事も忙しく機会を逸していたが,本日やっと念願の伴侶をお迎えに上がることに。
向かった先は,紅白に彩られた桜えびとしらすが名産の駿河の国。
大安吉日,私には珍しく晴天と,こいつぁ春から縁起がいいわい。
お相手が再婚なのは承知していたが,仲人の話によると私で3人目らしい。
最初の人もその次の人も,この仲人が世話をしたとのことで少し安心した。
私のほうは彼女が4人目。人生で4番目でなく,今日現在で4人目だ。
この国では1人ないしは2人が一般的だが,私のような女好きだと…いやいや車好きだと,一夫多妻も珍しくない。
実は私には,すでに結納も済ませ婚約している別のお相手もいるのだが,ずいぶん先でまだ生まれてもいない。
英国から嫁いで来る,手に負えないじゃじゃ馬娘だ。
今度の方もドイツ人を親に持つ,英国オックスフォード出身のお転婆。
ずいぶん昔の話になるが,彼女のおばさん…いやお婆さんかなぁ…と一緒に暮らしたことがある。
親がアングロサクソン人からゲルマン民族の血筋になったからか?
そのころに比べると,名前はミニのままでも,膨よかになったものだ。
お店に着くと,1ヶ月振りとなる仲人とお色直しを済ませた彼女が出迎えてくれた。
彼女のカラーリングは,ご当地の桜えび&しらすの色である,レッド&ホワイトシルバーに染め抜かれている。
私との新生活を前にして…ルーフの赤が前回会ったときよりも,赤らんでいるように見えた。
このお店はミニ専門のレースにも参戦しているスペシャルショップだ。
ご主人(今回の仲人)と1時間ほど車談義に花を咲かせながら,彼女の性格や,気をつけるべき点などの説明を受ける。
その後,いよいよ彼女に乗って緊張の船出。
ご主人に紹介された,手頃なワインディングが楽しめる日本平を経由地にして,我が家へ向けて出発した。
気になる彼女との営み(インプレッション)は,次の機会に譲ることにしよう。
時々MT車で2速発進をする奴がいる。
それは…私のことだ(汗)
理由は単純。
急発進をせず,2速でソロソロと動き出すほうが,スムーズで楽ちんだからだ。
たとえ信号待ちで,やる気満々のクルマが隣に並ぼうが,坂道発進であろうが2速。
もちろんスターティング・グリッドに並べば話は別だが,並ぶことがない。
すなわち若いころと違って,停止状態からフル加速する機会がなくなったのだ。
当たり前だが,教習所では1速から発進するように叩き込まれた。
踏切を2速で渡ったらハンコはもらえない。
何でか?
踏切の場合はギア噛みで線路内での立ち往生防止もあるが,2速発進だとクラッチの減りが早く,長持ちしないからと教わった。(セコッ!)
しかし,1速で少し煽り気味の半クラと,2速でもアイドリングだけで瞬時に繋ぐ場合ならばどうだろう?
事実,私はMT車でクラッチの摩耗による交換をした覚えがない。
大昔のポルシェは,そのクラッチの減りの早さが指摘された。
慣れない人が買うと,納車日に店から家に帰るまでにクラッチがなくなった!なんて逸話も,まことしやかに流布されたほどだ。
逆に言うと,ポルシェはそのぐらいクラッチワークが難しく,選ばれし者のみが運転する資格を有するといった神話だった。
若造たちは燃えた。その日を夢見て山に籠もり強化クラッチで左足を鍛えたものだ。
少し横道に逸れてAT車の話をしよう。
米国や日本では,シングルクラッチやディアルクラッチよりも,トルコン式クラッチが好まれる。
何故ならば,トルコンのほうがスムーズな発進をするからだ。
つまり私は典型的なアメリカ人…いや日本人なのだ。
アメリカ人が好きな忍者のように,悟られぬようクリーピングみたいに動き出し,赤信号でもカックンとは止まらない。
9段もギアのあるAMGのトルコン式ATよりも,私たちMT愛好家のほうが,ペルシャ絨毯をやさしく撫でるような走行を可能にする。
なおかつ,いざとなればマジな走行にも応えてくれるのがMT車。
言うなれば,2速発進はAT車のコンフォートモードで,本気のスポーツモードとスイッチなしで切り替えられるのだ。
それが,私がMT車を好む理由の一つでもある。
ところが先日オバちゃんの隣に乗せてもらい,思わずその熟女テクニックに激しい興奮を覚えた。
子供の送り迎えと買い物でしかクルマを使わないオバちゃんが,涼しい顔をして音もなくスーっと,しかもグイグイと加速する。
スロットルを開けた次の瞬間,最大トルクを発生する心臓をCVT(無段変速機)で手なずける新型プリウスだからか?
そのスムーズさと瞬発力には只々舌を巻くばかりだった。
ところで,いつも2速発進だとエンストしない?とよく訊かれる。
します(汗)
少し気を抜いていると,おっとっと,となるときがある。
だが,最新車種を見くびることなかれ!
アイドリングストップの付いたエコカー減税対象車は,クラッチを踏み直すだけで,再び始動するスグレモノ。
エンストしたことが助手席の彼女にもバレず,私とクルマだけの秘密にしておけるのだ(笑)
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