
イスラエルの戦闘がやまない。
かつて,アウシュビッツから生還したユダヤ人の歴史家イェフダ・エルカナは,こんな言葉を残している。
アウシュビッツの灰燼(かいじん)からイスラエルには二つの国民が生まれました。
一つは「二度とこのようなことが(誰にも)起きてはならない」と主張する少数派。
もう一つは「二度とこのようなことが自分たちに起きてはならない」と主張する多数派です。
一方,被爆国となった日本は,一貫して核兵器のない世界を目指す声が多数派を占めた。
非核三原則を国是に掲げ,核廃絶を訴え続け,日本の平和主義を世界に示してきたのだ。
ところが,ここにきて風向きが変わりつつある。
「持たず」,「作らず」,「持ち込ませず」のうち,最後を「撃ち込ませず」へと発想の転換を図ろうというのだ。
抑止力の名のもとに非核三原則を形骸化させ,かつては少数派だった米国との核共有の動きが活発化してきた。
安全保障上の脅威は疑いようのない事実だ。
だが,その答えを核だけに求めるのは,歴史から学ばない者の短絡的な発想である。
はたして日本は「誰にも起きてはならない」という国民であり続けるのか?
それとも「自分たちに起きてはならない」という国民になろうとしているのか?

後輩と広島出張。
普通なら,「原爆ドームを見よう」とか「お好み焼きを食べよう」となるのだろうが,車好きコンビの発想は違う。
「せっかくの広島だ。昼までは予定もないし,マツダミュージアムへでも行くか!」
ところが,検索してみると,見学は事前登録制。
それも2日前までときた。
あっさり撃沈である。
すると後輩が突然スマホを取り出した。
「電話で直接交渉してみます」
諦めるというアシスト機能が故障している男らしい。
数分後…
「ボス,午後なら欠員が出てます」と勝ち誇った顔。
カスハラ…じゃないよな?
仕事の約束よりロータリーエンジンを優先するのは,社会人としてどうかと思うが(汗)
もっとも私も揺れていた。
♪あれもしたい♪これもしたい♪もっとしたい♪もっともっとしたい〜
綾瀬はるかが,「あれもこれも諦めなくっていいんじゃない?」と語り掛けてくる。
だが結局,その日は前夜の飲み過ぎで,二人とも腹がゆるかった。
夢のマツダミュージアム。
差し迫るトイレ事情。
そこで,見学自由の展示スペースとオフィシャルショップが併設されたマツダ本社ロビーへ向かった。
むろんキレイで安心快適なトイレ完備。
するとショップで後輩が固まった。
もよおしたからじゃない。
視線の先にはFD(RX-7)のミニカー。
しかも,最近フルレストアしたばかりの彼の愛車と同じグレード,同じ色。
ミニカー好きなら分かるはず。
同じ車種,同じ仕様,同じ色となると,これはもう一期一会か運命か。
私は思わず購入し,後輩に渡した。
いい歳をした大人なのに,彼はガンプラを買ってもらった子供みたいな顔で喜んだ。
彼は日ごろ,レアな私のクルマのミニカーを見つけると買ってきてくれる男だ。
たまには私が彼を喜ばせる順番だ。
結局,我々が広島で得たものは,マツダミュージアム見学でもなければ仕事の成果でもない。
飲み過ぎた中年二人と一台の小さなFDである。
そして,最後に本社前で記念撮影。
満面の笑みを浮かべる彼を見ながら思った。
仕事では,偉そうに教えることの方が多い。
だが,人を喜ばせることの大切さは,案外こちらが教わっているのかもしれないな…

明け方にもかかわらず,日本中が固唾を呑んで見守った。
ワールドカップ北中米大会,日本vsブラジル。
残念ながら日本は敗れ,今大会を終えた。
しかも幕切れは,ロシア大会(2018)のベルギー戦を思わせるアディショナルタイムでの逆転負けだった。
思い起こせばドーハの悲劇(1993)もアディショナルタイム。
どうやら日本にとって,その時間帯は鬼門なのかもしれない。
もっとも,アディショナルタイムを気にしているのはサムライブルーだけではない。
永田町でも会期延長を巡り,攻防が繰り広げられている。
与党が協議のテーブルに着かず,野党が委員会への出席を見送っているからだ。
昔の政治家は,お気軽だった。
与野党間で対立が強まる。
時には旗色が悪くなり,窮地に立たされる。
すると,なぜか絶妙なタイミングで体調を崩し入院するのだ。
時間切れが来るまで,病室から国会中継を高みの見物である。
まるで,梅雨前線のような季節の風物詩でもあった。
最近はそうした個人プレーも見掛けなくなったが,決して油断はできない。
寝てない。ふらつく。持病の悪化。
サッカー選手以上にアピールする政治家もいる。
なにしろ,体調不良を理由に討論番組をドタキャンして,地方遊説に向かった人もいたぐらいだ。
与野党共に「ドーハの悲劇」ならぬ「永田町の茶番劇」は,もう大概にしてもらいたい。

雨の日は,エリーゼで出掛けない。
濡れるからじゃない。汚れるからでもない。
理由は単純。
───雨漏りするからだ。
タルガトップなので,いちおう幌は付いている。
しかしスピードを出すと,フロントガラスと幌の隙間から雨が沁み込み,そのうちシトシトと落ちてくる。
たいした量ではない。
だが,集中力が削がれる。
縦G・横Gの程度によっては自分に直撃するので,カーブでは水滴をかわしながら運転する。
水滴が落ちるタイミングが気になり出すと…
密室でメトロノームを聞かされているみたいで,気が狂いそうになる。
ところが,昨年の夏,事態が一変する。
セブンが我が家にやって来たのだ。
こうなると,人間は刺激を欲する動物で,昼も夜も♪セブン~♪セブン~♪セブン~
エリーゼは,すっかり放っておかれる。
新しい側室にばかり通い,正室を顧みない───バカ殿様そのものだ。
だが,さすがのセブンでも,雨の日は無理。
幌?何それ美味しいの?という世界である。
そこで登場するのが,そうエリーゼだ。
雨?上等だ。
エリーゼなら,ぜんぜん問題ない。
いや,正確に言えば「相対的に」問題ない。
この話を車仲間にすると「それさぁ,前と言ってること違うだろ」と大笑いされた。
たしかにそうだ。
だが比較対象が変わると,評価軸も変わる。
そう,人生と同じである。
エリーゼの乗り降りにはコツを要し,腹筋が衰えたら即引退。
助手席側の窓の開閉やドアミラーの調節には,あと5センチ腕の長さが欲しい。
一応エアコン装備だが,風量は弱・中・強のみ。
音楽は,騒音で歌詞も聞き取れず,流せる程度。
それでもセブンに比べれば,豪華装備満載のラグジュアリー車だ。
明日は雨だ。
───エリーゼの出番である。
正室の逆襲は,雨音と共に始まる。

TIMEXのミリタリーウオッチを手に入れた。
となれば,ベルトはもちろんNATOベルトだ。
その戦場での強みは…
1)1本のリボンのような構造で時計の裏側を通しているため,万が一時計のバネ棒の片方が破損しても,時計が落ちて紛失する心配がない。
2)裏蓋が肌に直接触れないので,灼熱や厳寒の条件下でも,火傷や凍傷から肌を守る。
3)防寒着やウエットスーツの上からでも巻けるように,ベルトは長めに作られている。
そのため,直接腕に巻いたときに余ったベルトは,折り返して入れられるよう,リングが大きめにできている。
これで焼肉屋も怖くない。
時計を網に落とすことも,ベルトがタレに浸かることもない。
何より,火傷の心配がなくなった。
ヒトハチマルマル,総員焼肉屋へ突撃せよ!
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