
やるべきことと言うか、したらいけないことを放置しておいた場合のお話です。
昨夜遠征から帰ってきて、女房のステラに自転車を積む必要があったのでエンジンをかけて水のタレ具合を見ていました。仕事から帰宅してすぐなので10km近く走った後ですが、水は出てきました。マフラーの近くに顔を近づけていると、35年近く前のケンちゃんのことを思い出しました。
ケンちゃんは同い年で私のいとこの家の近くに住んでいたこともあり、いとこの家に遊びに行った時はよく遊んでいました。このケンちゃん、排気ガスの臭いが大好きなのです。当時の車は有鉛ガソリンを使っていたり、今のような排ガス規制は無かったのでかなりきつい臭いがしていました。
その臭いがケンちゃんは大好きでした。小学校の3年生くらいになると、排気ガスで自殺したりスモッグやぜん息の原因になるのはなんとなく分かっていると、絶対体には悪いだろうと思い「あぶないよ~。体に悪いよ~」と言ったのですが、本人は臭いが好きで、気持ちよくなると言って、アイドリングしている車の後ろに行っては吸っています。「一緒に吸おうよ」と誘われましたがきっぱり断りました。(酸欠で頭がふらつくのを「気持ちよくなる」と言っていたと思います)
アイドリングしている車がないと、信号で停まっている車の後ろに行って吸ったり、挙句の果てには自分の家の車のエンジンをかけて吸い出していました。そこのお母さんに言いましたが「あの子は言っても聞かないから・・・」といわれてそのままです。
その頃から、顔色も青黒くなり、よく咳をしだすようになり、学校を休みがちになり、その後長期欠席となりました。4年生になる頃には、小児ぜん息の病院に長期入院してしまいました。(多分、病院の先生も原因が分からなかったと思います。だって僕らの家の周りは当時は山と田んぼばかりでしたから)
入院後も病院に来る車の排気ガスを吸っていたようです。
確か亡くなったのは、6年生の頃だったと思います。
最初は本当に些細なことです。ほんと~うに些細なことです。
増大くんを付けてマフラーを覗き込んで、水を見たり、臭いをかいだりしてた時にふと思い出してしまいました。虚しいような切ないような、思い出です。
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徒然なるままに | 暮らし/家族
Posted at
2008/05/19 16:37:24