
時間ができたので、ずっとご無沙汰だった読書を再開した。元々週三冊ペースで読んでいたが、ここのところ全く時間が取れず、仕事関係の本以外は読めずにいた。最近の本の買い方は、本当に欲しいもの意外は、まず図書館で借りてから、これは!と思うものを買うようにしている。そうしないと本の置き場所がなくなってしまうし、何度も読みたい本というのは20冊に1冊くらいしかないからだ。何より金欠が一番の理由だが・・・(^^ゞ
商品の説明叱るより、ささやけ
アテネ五輪で大活躍を演じた日本の競泳陣。代表メンバーの主将であり精神的支柱でもあった山本貴司選手は、200m・バタフライで銀メダルを、400m・メドレーリレーでは北島康介選手らと共に銅メダルを獲得して快進撃の牽引役となった。本書は、山本選手をはじめ多くの競泳選手を育てた日本最大の水泳スクール「イトマンスイミングスクール」の名誉会長・奥田精一郎氏による人材育成論だ。
今年84歳になる奥田氏は、「一流」と「勝利」に徹底的にこだわる。「自分は“勝ちたい族”やから『いかに勝つか』、それだけや」と言ってはばからない。指導者が怒鳴り倒すだけでは選手は絶対に強くならないと言い、褒める言葉をその都度的確に使い分ける「言葉巧みの神」になれと助言する。
(日経ビジネス 2004/09/13 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
出版社/著者からの内容紹介
水泳スクールの最大手にして水泳選手の最大供給地であるイトマンスイミングスクールの陣頭指揮をとるのが84歳の「武官」、奥田精一郎。古くは、メキシコ五輪から三大会連続出場の西側よしみ、ミュンヘン五輪金メダリストの青木まゆみ、近年でいえば、アトランタ五輪の千葉すず、青山綾里、シドニー五輪銅メダリストの中尾美樹、そしてアテネ五輪水泳日本代表キャプテンの山本貴司、寺川綾ら、数多のトップスイマーを発掘・養成してきた「水泳界の怪人」である。「叱らずに、ささやく」「負けたら選手に謝る」そのコーチングの真髄とは?
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最初この本をざっと見たときは、80過ぎの戦争帰りが修羅場の根性論をぶつのであろうと思っていたが、コーチングの話には理論的明快さがあり(といっても水泳の専門的な話ではない)、なおかつ人間的機微に富む話が多い。話しぶりもユーモアたっぷりだ。「水泳は記録勝負のスポーツ。“耐える選手権”と違います」と言っているのは印象的だった。
私など足元にも及ばないが共通点が幾つかあった。
1.勝利へのこだわり
「一流」と「勝利」に徹底的にこだわり「自分は“勝ちたい族”やから『いかに勝つか』、それだけや」と言ってはばからない。
2.選手を使い捨てにしない
私の場合は自分の子供を含んでいるので当然だが・・・・。
3.負けたら指導者のせい
思っているし、口にだしてはいるが、負けた直後に奥田さんのように謝れない。
4.じっくり育てる
全く同じで、長く競技を見ていると、小・中で一流でも高校以上でしぼんでいく子をよく目にする。自分の子供はそうあって欲しくない。
考え方にいくつもの共通点があるのだが、まだまだ甘いところ、実践できていないところがある。
最近NLPの考え方を元にして、色んなコーチ本が出ているが、どれを見てもイマイチピーンとこなかった。理論だけ、上辺だけ、指導者の思いが伝わってこないからだが、久しぶりに読んでいて熱くなった。
自分はまだまだと思いながらも、やる気にさせてくれる本だった。
Posted at 2008/09/22 22:22:37 | |
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