CAN ID によるフィルタリング Espressif 社 TWAI ドライバーの場合

Espressif 社の TWAI ドライバーのフィルター設定は ID と MASK をワンペアしか指定できないのが残念です。
ID 0x120 ~ 0x12f だけを受信したい場合は、こんな感じ。

twai_filter_config_t f_config;
f_config.acceptance_code = 0x120 << 21;
f_config.acceptance_mask = (0x00f << 21) | 0x1fffff;
f_config.single_filter = true;

フィルターの設定を変更したい場合は、twai_stop() して twai_driver_uninstall() して、twai_driver_install() からやり直し。

https://docs.espressif.com/projects/esp-idf/en/latest/esp32/api-reference/peripherals/twai.html#multiple-id-filter-configuration

esp32can や esp32_can のような有志作成のライブラリーは H/W の仕様変更に対応できていない場合があるので、ESP32 内蔵 CAN コントローラーを使う場合は、Espressif 社の TWAI ドライバーを利用しておくのが良いと思います。

https://minkara.carview.co.jp/userid/3569195/car/3486727/7542960/note.aspx
の件は、
https://github.com/espressif/esp-idf/blob/master/components/driver/twai/twai.c
の「DRIVER_DEFAULT_INTERRUPTS」と
https://github.com/espressif/esp-idf/blob/master/components/hal/esp32/include/hal/twai_ll.h
の「twai_ll_set_enabled_intrs」などで対応されています。

<2/21 追記>
Arduino IDE の ESP32 コアの TWAI ドライバーはスタティックリンクライブラリーとしてバイナリーで提供されているため、ソースコードは含まれていません。
esp32-idf のソースコードとして参照できるようなのでファイル構成の備忘録。

ドライバーのヘッダ
https://github.com/espressif/esp-idf/blob/master/components/driver/twai/include/driver/twai.h

ドライバーのソースコード
https://github.com/espressif/esp-idf/blob/master/components/driver/twai/twai.c

HAL(Hardware Abstraction Layer)
https://github.com/espressif/esp-idf/blob/master/components/hal/twai_hal.c

ESP32(無印)のLL(Lowlevel Layer)
https://github.com/espressif/esp-idf/blob/master/components/hal/esp32/include/hal/twai_ll.h

LLのコードは SoC 依存で SoC 毎に異なる。HAL 以上は SoC に依存しない。