ESP32C3 で CAN 通信

ESP32C3 super mini というボードの内蔵 CAN コントローラーを使って CAN 通信できるまでに調べたことのまとめ。

https://ja.aliexpress.com/item/1005006451643394.html

CANトランシーバーには SN65HVD230 を使います。

https://ja.aliexpress.com/item/1005005334841319.html

Arduino IDE ではボードに ESP32C3 Dev Module を選択し、「ツール」メニューから USB CDC On Boot を Enable に設定する。
Disable にしたままだと Serial.printf() が USB に出力されない。

https://docs.espressif.com/projects/arduino-esp32/en/latest/tutorials/cdc_dfu_flash.html

ESP32CAN ライブラリーはコンパイルエラーになるので使えない。

https://github.com/miwagner/ESP32-Arduino-CAN

esp32_can ライブラリーは使える。

https://github.com/collin80/esp32_can
https://github.com/collin80/can_common

Espressif 社では TWAI(Two-Wire Automotive Interface = CAN) のドライバーを提供しています。このドライバーの API は SoC によらず共通で使えるように作られています。

https://docs.espressif.com/projects/esp-idf/en/stable/esp32/api-reference/peripherals/twai.html

ESP32CAN ライブラリーは Espressif 社のドライバーを使用せず直接レジスターに書き込むような処理になっているため ESP32、ESP32-PICO では使えるが C3、S2、S3 では使えないということのようです。

esp32_can ライブラリーは、Espressif 社のドライバーを使用しているのでESP32-C3 でも使えますということ。

ESP32CAN ライブラリーを使い初めたのは M5Stack 社の CAN BUS UNIT のサンプルコードで使われていたからなので、新製品のサンプルコードで確認してみます。

https://docs.m5stack.com/en/unit/Unit-Mini%20CAN

M5Stack 向けのサンプルコードでは ESP32CAN ライブラリーが使われていますが、

https://github.com/m5stack/M5Stack/tree/master/examples/Unit/CAN

M5CoreS3、M5AtomS3 向けでは Espressif 社のドライバーを使用するよう変更されています。

https://github.com/m5stack/M5CoreS3/tree/main/examples/Unit/MiniCAN_TJA1051T
https://github.com/m5stack/M5AtomS3/tree/main/examples/Unit/MiniCAN_TJA1051T

Espressif 社のドライバーはフィルターの設定は H/W の機能を活かしきれていないのが残念です。

https://docs.espressif.com/projects/esp-idf/en/stable/esp32/api-reference/peripherals/twai.html#multiple-id-filter-configuration

esp32_can ライブラリーでは MCP251x と処理を共通化するためかフィルター機能は S/W で行っていました。
Linux でもフィルター機能は H/W ではなく S/W の処理でした。