リアキャリパー　ピストンブーツ交換

リアキャリパー　ピストンブーツ交換
走行距離：約121,000km

レヴォーグ（Eyesight搭載車）の電制リアキャリパーはシールキットが無く、オーバーホール不可。
しかも、キャリパーASSYがまあ高い…。

ただ、ピストンブーツは交換可。
大体、ブーツ破れからの水分混入で、ピストンが錆びるので、予防整備的に交換を考えていたものの、情報が全く無く、作業に着手出来ず…。
（ディーラーに聞きに行くと面倒がられる）

ぶっつけ本番だったものの、予測通りに成功したので紹介。

途中までパッド交換の手順と変わらない為、一部割愛。

写真では既にブーツが外れているが、外した途端にフルードが漏れる…なんて事は無い。
所謂、アウトブーツ形式で打ち込まれているだけ。

ブーツリング辺りを、先の尖っていないシールリムーバーなどでこじれば簡単に外れる。

部品を観察すると、品番の刻印がある。
『11.8102-4038.2 ATE』

ATE（アーテ）…欧州車向けでよく見かける、ブレーキ部品サプライヤー。
コンチネンタルグループの一角。
ちなみに、品番をネット検索すると、一部GM車のキャリパーでも使用されている事が分かった。
（オペル アストラJ等）

ブーツの中にシリコングリースを多めに塗布して溝に嵌める。
古いブーツが同様に処理されており、恐らく、錆と水混入を防ぐ目的と思われる。

あとはブーツを打ち込んで固定する。

この手の部品は嵌合する際、簡単に外れない様に、マイナス公差を狙って製造されており、手押しで嵌め込む事は出来ない。
外周部にブーツリングが内蔵されているので、ここに均等に力が加わる様な治具を当てて、打ち込んでやる。

ブーツの最外径は約50φ。
試しに塩ビ管を使って打ち込んでみるが、ブーツのジャバラ部に接触して破れた（笑）

専用工具は高い上、使用頻度も少ない。
なんとか安く済ませたいので、ホームセンターに新品ブーツを持ちこんで、あてがったりして、色々考える。

結局、ぴったりだったのは灯油缶の蓋。
これの溝をカッターで切り落として均し、治具を製作。
あとはプラハンで打ち込めば交換完了。