2013年11月14日
久しぶりに仕事関連の話です。
「平成の大合併」と言われる市町村合併ブームで、
自治体は半分ぐらいが合併しちゃいました。
この市町村合併、本来の目的は、行政サービスの効率化でした。
例えば、3つの町が合併した場合、
本庁舎は1つでよいのですから、
余った2つは取り壊せるのです。
その分、維持管理コストが節約できます。
そんな皮算用で行政サービスをスリム化しようとしたもんだから、
合併した自治体の端っこでは、庁舎が遠くなるなどのデメリットが生じ、
本来もくろんでいたサービスの効率化も、
結局人が住んでいる集落までサービスを届ける必要があるために思うように進まず、
合併を推進するためのアメだった「交付税の優遇措置」が期限切れを迎えようとしています。
この「交付税の優遇措置」というのは、
「合併算定替え」というのが正式名称でして、
ざっくり言えば、合併したら本来の交付税の額より多めにあげるよ、というもの。
合併しなけりゃもらえないので、お金のない自治体は合併したわけです。
ところが、いざ合併してみれば、
行政サービスのスリム化は進まないで経費は今までとほぼ同じ規模でかかり続けているのです。
中央省庁の官僚どもは、頭の良いエリート集団のはずなのに、
その程度のことを見抜けなかったばかりか、
その優遇措置の期限が切れたら財政が立ち行かなくなる自治体が出そうだとわかるや、
期限切れになる優遇措置に代わる新たな補助金をバラまこうとしています。
まー、自治体が財政破たんすると夕張市のようになってしまいますので、
破たんされるよりはまだマシですけど…
市町村合併を推進したことが失敗であったと認め、
新たな方策によって今後の行財政のあり方を考えないと、
国民は官僚どもの愚策によるツケを払わされるだけです。
しかしまぁ、困ったことに官僚は選挙で選ぶわけではないので、
気に入らないからクビ、というわけにはいかないんですな。
この辺りは、さすが殿上人、といったところですか。
きっと、官僚たちはお歯黒塗ってるに違いないですw
と、市町村合併の裏で起こっている事態について書いてみました。
この失敗の上塗りにしても、財源は我々の税金ですからねぇ…。
困ったもんです。
Posted at 2013/11/14 00:40:46 | |
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