2017年12月24日
土曜日は、新規開拓しようとして失敗していた、
焙煎香房227に行ってきました。
で、狙っていたエスメラルダゲイシャを無事GET。
こちらのゲイシャは、
1ハゼの少し後で焙煎をやめるという浅煎り。
豆自体は昨年のものを真空パックの冷蔵保存したものだそうです。
で、そのエスメラルダゲイシャを持って、
同じゲイシャの焙煎で悩みまくっていた珈琲工房木馬さんとこに行きました。
まずはうどん県弾丸ツアーのお土産を渡して、
さっき購入したゲイシャを渡します。
マスターはすぐに開けて豆の状態を確認。
そして試飲用に226のゲイシャと、
自分が焼いたゲイシャを淹れてくれました。
同じ品種の豆を、違う焙煎度合いで同時に飲み比べるというのは、
なかなかできない経験でしたね。
香りは、強弱の違いこそあれ、同じゲイシャの香りがしました。
一番の違いは、木馬の方はコーヒーを飲んだという感じがするのに対し、
227の方はコーヒーとは違う何かを飲んだ感じがしたということでしょう。
ちなみに、一般的なゲイシャ種のコーヒーは、
226のような「コーヒーのような何か」という印象を持つことが多いです。
木馬のようにれっきとしたコーヒーを感じることはあまりないです。
ここから、マスターとの濃密な会話が展開されました。
227の豆がどういうもので、どんな焙煎をされたのかを説明すると、
マスター「それはゲイシャとしては正しい選択ですよ」
と、納得していました。
しかし、それはあくまでもカッピングテスターの言う通りのやり方で、
そこに自分らしさがあるかどうかが問題とも言ってました。
さらに、ゲイシャはだんだん香りが弱くなってきているのに、
値段はどんどん上がっている。
ブランドにお金を払っているようなものだ、とか、
同じことがスペシャルティコーヒーにも起こっていて、
最近の自家焙煎の店がスペシャルティコーヒーというだけで買ってくれるから、
商社はスペシャルティコーヒーの値段を上げる。
だから、いいものを出したいと思っても高くなってしまう、とか、
いろんな話をしてくれました。
そしてマスターは、こんなことを熱く語ってくれたのです。
スペシャルティコーヒーを扱う最近の自家焙煎の店は、
浅煎りで香りのよいのが流行りだからと、そういう豆ばっかり出している。
そして、流行りだからと、人が集まる。
でも、本当においしいと思えるかと言えば、それは別の話。
自分は、自分がうまいと思ったものを作りたいし、
それをおいしいと思ってくれる人に届けたい。
だから、エスメラルダゲイシャも、フレンチローストまで試した。
それだけやって、自分の求める味を出したかった。
(結局、完全に納得できるものは焼けなかったみたいですが)
それを聞いて、自分なりにあれこれ考えてみた結果、
タイトルのようなことに行きついたのです。
「いいね」と思っただけのものは、
果たして2度、3度と繰り返し求めるものでしょうか。
でも、「おいしいね」と思ったものは、
また欲しくなるのではないでしょうか。
少なくとも、自分にとっては木馬の深煎りバニーマタルは、
何度でも求めたい、「おいしいね」と思ったものです。
それが、香りの良い浅煎りという流行から外れているとしても。
好きになったものは、周りに何を言われても問題にならないんです。
例え安全性能てんこ盛りと言われても、
カタログの馬力が倍以上と言われても、
大好きなセル子さんの前では、風の前の塵に同じ(by平家物語)です。
Posted at 2017/12/24 00:31:06 | |
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