2008年05月08日
さて、運転席に戻って、いよいよ試乗開始です。
クラッチが軽くて、なんかオン/オフスイッチみたいで、これは、ギューッと踏み込んでいくエリや206の感覚とはずいぶん違ってて、ちょっと慣れが必要でした。
ギアも6速ですが、スコスコと気持ち良く入ります。
これは、多少グリッとした感触を残すエリや206と比べると、カチカチ入ります。
要するに操作系は全般に軽くて、ラクといえばラク、悪く言うとちょっとオモチャっぽいという感じでしょうか。
1トンくらいの小さなボディに、125馬力の1600エンジンです。
今時珍しいベビーギャングです。
でも、イメージしていた、ヒュンヒュン回るエンジンをめいっぱい引っ張って、実スピードは大したことなくても、気分は200キロ、というベビーギャングとは、ルポは180度違うクルマなのでした。
走り出すと、まず、その軽さに感動します。
もちろん900キロを切っているエリより重いんですが、実用域のトルクが分厚いのか、怠けた運転でもちょっとアクセルを踏むとすぐにそれに反応して車速を上げる感じは、下手するとエリより軽快かも、と思わせる程です。
ところが、その軽快さが、どういうわけか、スポーティさと、直結していないような不思議な感覚を覚えました。
これは、エンジン特性によるのかなあ。
いわゆる実用的によく使う2000回転から4000回転くらいまでが異常にトルクモリモリなので、ちょっとしたアクセルの開閉に対する反応が速いのです。
小さいクルマの6速は、イメージ的には高回転をキープするためにあるイメージですが、ルポの6速は、中回転を維持するための6速のようです。
ただ、それが中回転なので、一体今何速に入れてるのか混乱したままでもアクセルさえ踏めばクンっと加速に移ってしまうんです。
つまり、何も考えなくても、アクセルさえ踏めば加速するということで、あまりドライバーが頭(や経験値によるカン)を使わなくても、速く走らせることができるのです。
怠けていても、アクセルさえ踏めば速く、気がつくと自分の想像している以上に、知らないうちにスピードが上がっている、これは、ベビーギャングとしてのあり方より、4リットルくらいある高級車のあり方に近い感じです。
これは、スポーティーと言えるのか、ちょっと考え込んでしまいました。
Posted at 2019/03/09 18:56:47 | |
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