
バッテリー交換型電気自動車と交換ステーションのデモ実験のご案内
という案内状をいただいたので、横浜の山下公園近くにある施設に行ってきました。
ベタープレイスという会社が開発&システム構築した、バッテリー交換型電気自動車と交換ステーションの紹介とデモです。
イスラエルでは、イスラエル政府が消費者に税制面で電気自動車の奨励策を講じる決定を行い、ルノーが電気自動車の開発を確約し、ベタープレイスがイスラエル全土に充電スポット網とバッテリー交換所接地運営することになっているんだそうです。
イスラエルの他、デンマークやオーストラリアでもインフラ展開に向けての提携(民間レベルでの)を行ったそうです。
すでにバッテリーチャージスポットは公開されているそうですが、バッテリー交換ステーションは構想のみ。今回初めて交換ステーションが公開されたということです。
バッテリーユニットをフロア装着&着脱式にして、これを交換する施設=バッテリー交換ステーションです。
EVのバッテリーを着脱式にして、そのバッテリーをバッテリーステーション網が所有、管理(充電も)するというもの。
ユーザーにとっては高価なバッテリーをリースしてもらう形になるんでしょうね。バッテリーってものすごく高価なので、ユーザーはEV購入時に、バッテリーレス価格で買えるので安く手に入るのがメリットでしょうか。
このバッテリー交換ステーションを各所に作って、交換しながら(ガソリンでいう給油に相当する)走り続けることができる。という説明です。
料金はというと、
バッテリーはすべて位置情報が判るようにセンサーがつけてあるので、走行距離に応じて課金するんだそうです。料金はガソリンの価格とほぼ同じくらいって事です。1kwで10km弱走る計算で1km=200円くらい?
システムとしては面白いかもしれませんが、ハッキリ言って実証実験の域を超えているとは思えませんでした。
まず、メーカーがバッテリーを着脱式にしてくれるかどうか。
電気自動車はメーカーが作るのを前提としており、ベタープレイスは関与していないのです。
バッテリーのコンパクト化と軽量化がEV開発のひとつのテーマであると思うんです。
しかもバッテリーはまだ大幅に性能アップする可能性を秘めているわけで、進化や高性能化に対応出来るのかというのも課題といえそうです。

写真のバッテリーユニットは規格品ではなく、テスト車のデュアリス用にワンオフ製作した物に過ぎないそうですが、それにしても補強、密閉性などを考えると、メーカーがそこまで手間をかけるかどうか。
バッテリーを政府主導で規格品にしてしまえば話は別ですが、トヨタ、日産、ホンダが、同じ規格でものを作るなど到底考えられません。そもそもバッテリーはまだまだ大幅な進化が期待できるもので、そのバッテリーの性能によってモーターも変わってくる可能性があります。
そう、充電時間の短縮もバッテリー開発のひとつのテーマです。
ガソリンのチャージとほぼ同じ5分間でどれだけチャージできるか。
単位時間あたりに電気を出し入れできる性能=C値の性能になるのですが、これも、電気自動車が普及し出すと急速に進化しそうです。
実証実験という意味では、こんな可能性もありますよ、というシステムの提示にはなっていると思いますけど、真剣に検討すべき現実味は希薄な気がします。自動車メーカーが沢山ある日本ではなおさらですね。
というわけで、発表会に呼んでいただいたベタープレイスさんには申し訳ないのですが、絵に描いた餅の概要を詳細に説明してもらったような感じでした。
Posted at 2009/06/04 07:07:27 | |
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