ん、ただのロータス・エリーゼでは(それもやや珍しいですが)とお思いの方もいらっしゃると思いますが、この車は電気自動車のテスラ・ロードスターです。
少し前の事になりますが、試乗会のお知らせがあったのでちょっと(神戸まで)出掛けてみました。生憎の雨模様でしたが、早起きして名神高速を走っていると、赤い車にビューンと抜かれ「あれ、ロータス・エリーゼみたいだけどテールランプが違うなぁ」と思っているところに青い車も。慌てて付いていったら、テスラのロゴが付いていました。どうやら、豊田から神戸まで試乗会のために自走してきた、との事。航続距離に関しては、これなら実用的ですね。
色々グレードがあって、足回りに鍛造ホイールや強化サスペンションを使ったものもありますが、電気自動車らしく、バッテリーの容量(つまり航続距離)で変わっているのが、自動車の排気量みたいでちょっと面白いです。実際には一番容量の多いものを選択するのが現実的だと思いますが、それだと実測でも300Km以上走るようなので、そこそこ実用的です。
試乗会は10時からだったのですが、1時間近く前に着いてしまい、先程抜かれた車を確認して待っていようと思いましたが、とりあえず申し込みの手続きだけしようと受付にいったら、早めに乗らせてもらえました。ラッキー。
ベースはロータス・エリーゼなので、外観と車内の雰囲気はそっくりです。ただ、純粋な電気自動車なので、シフトレバーなどは無く、始動やバックの切り替えボタンだけ。ちょっと不思議な感じです。
時間はたっぷりあるため、メーター表示や切り替えボタン、バッテリーの状態に応じたパワーモードの説明などいろいろうかがってから発進です。4つあるボタンの「D」ボタンを押したら発進です。
最初は雨模様の事もあって、パワーセーブモードで発進しましたが、その状態でも加速は135iや335iと同程度です。モーター駆動特有の一気にトルクが出る感じがスピードに関係なく続くので、「異次元感覚」です。
ちょっと走ったところで、今度は本番の普通のパワーモードで全開!「おおーっ!、これは結構凄い加速!」さすがに0-100Km/h加速が3.7秒。データ的にはGT-Rやポルシェターボより遅いですが、アクセルを踏んだ瞬間のトルクの炸裂がすさまじく、ガソリンエンジンとはちがう加速感で「ワープする」感じです。おまけに、ハーフウェットの路面なのにしっかりトラクションがかかっているのも大したもので、400Kgもあるバッテリーが後輪の直前にあるのでしっかり荷重がかかっているのでしょう。
「普通はエコモードの加速の段階でびびる方が多いのに、よくこの路面で全開に出来ますね」なんて担当の方に言われてしまいましたが、バイクに近い加速にはちょっとびっくりです。フル加速でフロントが軽くなるのが明確に分かる車には初めてお目にかかりました。
ノンパワーステアリングですが、停止直前までは問題有りませんでしたし、きちんとエアコンも効いていました(笑)。ただ、ノンサーボ?のブレーキは結構重かったです。試乗が一番だったのでフル充電だった事もあって回生ブレーキがほとんど効かない状態だったらしく、普段はフットブレーキがいらないくらい回生ブレーキが効くようです。
エリーゼより重いとはいえ、それでも車重は1300Kgでこの加速、病み付きになりそうです。残念ながら最高速はリミッターで200Km/hに制限されていますが、個人的には911より面白い車に感じました。ほとんど同じ価格帯ですが、GT-R、911と比べても操る楽しさ、速さは同等以上だと思います。電気自動車もこういう造り方があるのだなぁ、と感心しました。
試乗後も、まだ予定の開催時間まで間があったので、使い勝手、充電の話(これが一番大事)などについて、延々お話を伺ってしまいました。
お暇な方は
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試乗インプレ | 日記
Posted at
2011/05/09 13:04:38