めずらしく車関係の話題では無いですが、先日新しいヘッドフォンを買ってきました。オーディオ関係では評価の高い一品ですが、「SENNHEISER(ゼンハイザーと読みます) HD800」というモデルです。
このヘッドフォンの特長は、振動板がリング状になっているところ。このため大型にしても高音質が維持出来るようです。実際に聞いてみると素晴らしくナチュラルで繊細ながら、あらゆる音が綺麗に聞こえて感動ものです。
詳細は
こちらの記事に詳しいですが、このヘッドフォンの凄いところは、開発から製品化までに7年!もかけているところ。いくらフラッグシップとはいえ気合いの入り方が違います。
組み立てもほとんど手作業で、1日に50台くらいしか生産出来ないようです。ヘッドフォンとしては、異様に丁寧に造られている感じですね。
オーディオも多少の趣味になっていますが、我が家のリビングに置いてあるスピーカーもこれまたドイツのブランド、「ELAC」です。このスピーカーも高音を受け持つスピーカーは「JETスピーカー」と呼ばれる、リボンツイーターに似た構造の特殊なスピーカーで、機械加工が出来ないので薄い振動膜を職人さんが手で折り曲げて!いるそうです。えらく(オヤジ…)手間がかかるみたいです。
と、ここまで書いて気が付きましたが、これらモデルの造り方、ALPINAとまるで一緒。「良いものを丁寧に造り上げ、ユーザーの感性に訴えるもの造り」という点で共通します。
どうも、ドイツ製品というのは、いまや死語となりつつある、「クラフトマンシップ」にあふれている感じがします。最近の世の中は効率重視、コスト重視で万人向けの平均的なものばかりですね。
確かにコストを無視していてはビジネスにならないのは当然なのですが(あの「世界の亀山」を豪語していたSHARPの液晶でさえ「いくら量産してもコストが引き合わない、『勝負に勝っても赤字では駄目』、という事で40型までの液晶は外注の安物にしてしまいました)、こうしたものに触れると、やはり「高くても良いものを永く使い続けよう」という気になりますね。
確かに輸入品は輸入のコスト、ブランド効果などの価格の上乗せがあるので、実際の性能よりは割高になるのは事実ですが、国産の製品にこうした拘りを見せるものがほとんど無いのが悲しいですね。例えばSONYは「QUALIA」ブランドを止める事で、ただの家電メーカーに堕落してしまいました。レース部門を切り捨てた某自動車メーカーと一緒で、最高の技術の場で鍛錬しなければ、単にコスト競争に巻き込まれるだけなのは分かりそうなものなのですが、コストカッターの経営者を呼び込んだ時点でもう負けは明らかですね。この点、高コストで市場規模が小さいのに勝ち組になっているアップルの姿勢は立派です。趣味のものだからこうした贅沢がまかり通るのかもしれませんが。
BMWは自動車メーカーとしてはこうした拘りが多いと思いますが、ヨーロッパに吹き荒れるダウンサイジングエンジンの流れの中で、いかにBMWらしさを保っていけるか、非常に興味があります。
ちなみに、カメラに関しては昔から日本のメーカー派だったりします。さすがにレンズの本数が増えてくると、おいそれとはシステムごと買い換える訳にはいかないですし、デジタル時代のドイツのカメラにクラフトマンシップは感じられないので(笑)。
と言いながら、気が付くとバイクのヘルメットもドイツ製(シューベルト)でした〜(自爆)。
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2011/06/13 13:36:00