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2024年07月22日 イイね!

悪くはないけれど意味も無し…代車はi4でした

悪くはないけれど意味も無し…代車はi4でした


「1年点検の代車は何が良いですか?EVもありますが」と言われたので、今回はi4をお借りしました。EVは大分前のi3以来です。



代車はeDrive35でした。今までのeDrive40からバッテリー容量を減らして値下げした廉価版のようです。


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乗り込んでみるとシートポジションは他のBMWのモデルや新ミドリーヌ号と大差なくしっかり合わせられ、普通です。ステアリングホイールは若干細いようでありがたいです。センターメーターは大型ですね。


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このモデルではまだシフトレバーが残っていました。やはりシフトレバーがあった方が良いですね。


走り出してみるとEVなので無音で滑らかに発進します。EVから想像するほど加速は良くないですが、車検証の車重は2030Kgで最大トルクは400Nmですから、遅くはないけれど期待したほど速くはない感じです。新ミドリーヌ号と比べれば70馬力低く、トルクは350Nmほど低いのではっきり言って遅いです。0-100Km/h加速は6.0秒なので、初代ミドリーヌ号よりちょっと速いかな、という程度です。初代ミドリーヌ号の方がトルクは50Nm優っている上に400Kg軽いので、EVの加速レスポンスを除けば大差ない印象です。元々ディーゼルエンジンはアクセルを軽く踏んでも結構トルクが出て来るので、瞬間的なレスポンス以外はEVと甲乙付け難いのはオーナーの皆さんなら実感するところでしょう。


アクセルを緩めても空走感が強くあまり減速しませんが、シフトレバーを左側に倒してワンペダル走行が出来るBモードにしていた方がアクセルペダルを緩めるだけで瞬時に回生ブレーキが効いて停車まで持ち込めるのでこちらの方が便利です。これはEVの明らかな利点ですね。ブレーキへの踏み替えをしなくて済む分0.5秒は早くブレーキがかけられますから安全運転にもつながります。


ディーラーさんでお借りした時の走行可能距離は480Kmくらいでしたが、ちょっと走ってみるとどんどん減ってきて東名高速を厚木から御殿場まで上がって50Kmくらい走ったところでバッテリー残量は80%なのに270Kmまで減りました。


「うーん、こんなに減ったら明日の帰りまで無充電で持つのかいな?」と思いましたが、御殿場からの下りではBモードで回生ブレーキを効かせながら下っていくと、沼津ICを下りたところで残量は82%、走行可能距離は400Kmまで回復しました。


EVはその時々の電費から走行可能距離を計算しているので、バッテリー残量はそれほど減っていなくても残りの走行距離がかなり上下して神経に良くないですね(苦笑)。


帰りの山道ではステアリングの軽さに違和感を覚えました。eDrive35は後輪駆動なのでステアリングの手応えは良さそうな先入観を持っていましたが実際には軽いだけでインフォーメーションが薄く、あまり楽しくありません。


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タイヤはハンコックの245/45-18でグリップはそこそこあるのでしょうが、曲がる感じはちょっと希薄です。もちろんランフラットタイヤですが、それほどドタバタした印象はないので、こんなものかな、という程度です。BMWの認証ですから一定の性能はあるのでしょうが、エコタイヤかもしれませんね。


それよりもフットブレーキのフィーリングがあまり良くなく、効きも若干弱めな上にリリースの際にパッドがパッと離れるような感触があり、ブレーキを徐々に弱めるようなコントロールが出来ないカックンブレーキでBMWとしては落第だと思いました。他社の車種も同様の傾向ですが、ハイブリッド車やEVは回生ブレーキにかなりの制動力を頼るのでフットブレーキの効きやコントロール性はおざなりな気がします。


結果として、山道ではBモードにして回生ブレーキを効かせてコーナーに進入した方が気持ち良く走れる感じです。ペダルの踏み替えもしなくて済むので減速から加速へのつながりも良くて楽しいですね。速度が速くなってコーナー進入にフットブレーキを使う方がギクシャクした感じでした。車種によってはパドルシフトで回生ブレーキの強度を変えられるものもありますが、残念ながらこの車種には採用されていないようです。


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リアシートは一見すると足元の空間もそこそこあって広そうですが、しっかり座ると頭上は手の平1枚くらいのスペースしかなくて狭いです。グランクーペなので仕方がない部分かもしれませんが、これでサンルーフを装着したらもっと狭いですね。あまり寛げる感じではないです。


それと、これももちろんグランクーペのスタイリングからくる事ですが、後方視界は結構狭い感じです。外からみるとハッチバックのガラス面が大きいのでそれほどには思えませんが、実際に運転席に座るとリアウインドウはかなり狭いですし、斜め後ろは全然見えません。


さらに、家の近くに戻ってきて国道へのT字路の交差点で右折しようとしたら、普段チェック出来ている右前方のキャッツアイが全然見えなくて焦りました。Aピラーとサイドミラーが邪魔になって死角になっているのですね。これもスタイリング上の問題で仕方がないのかもしれませんが、同じ3/4シリーズだと思っていたら結構見え方が違うのにちょっとビックリしました。きちんと右側が見えるようにするとシートを前に出さざるを得ず、そうすると今度は理想のポジションにならないのでちょっと問題です。


こういう点から考えると、グランクーペは後ろも見えないし右前も見えないので普段乗ろうとは全然思えない車種ですね。内燃機関でも事情は一緒でしょう。文字通り「4枚ドアがあるクーペ」と考えた方が良さそうです。


そういう意味では普段使いについては全く不便なので選択肢に入らない事が判明しました。最小回転半径も何故か5.9mと内燃機関の4シリーズより大回りになっていて、これもおかしいですね。後輪駆動でフロントにエンジンの無いeDrive35/40だったら逆に5.5mくらいに小さくなってもおかしくないのに不思議です。


サッシュレスのドアなので開閉時も剛性感があまりありませんし、ドアハンドルもグリップ式では無いので開け閉めにちょっと気を使いますし、数十分の試乗では気が付かなくても後から不満が出て来る箇所が満載の気がします。


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デザイン的にも、グランクーペはi4との共用を前提に設計されているでしょうから、バッテリーの搭載のスペースで床が高めになる分居住性を確保するために腰高のデザインになっている印象があります。先代のグランクーペの方がスッキリとして格好良いデザインですね。


EVとしての気持ち良さはありますが、あえて4シリーズに導入する意味はあまり見出せない印象を持ちました。動力性能的には上級車種のi4 M50でしょうが、さらに200Kg重くなりますし、後続可能距離も短くなりますし、4駆動になるので操舵フィーリングも更に悪化しそうですし、全く魅力を感じません。


自分なら同じ動力性能で使い勝手も良く価格も安いiX1のxDeive30の方を選びそうです。それ以前に満充電でも500Km走らないので、チョイ乗りの普段使いの用途しか無さそうで尚更選択外になってしまいます。チョイ乗りのEVだったらHONDA-eや以前に何度か試乗した元祖i3に乗りたいです。


それにしても、EVの廉価版って動力性能が落ちるのはともかくとしてバッテリー容量も落とした結果として後続可能距離も短くなってしまうので、いくら価格が100万円も安くなっても「安かろう、悪かろう」としか思えません。それだけeDrive40が売れていないのかもしれませんが(爆)。バッテリーそのものはeDrive40の83.9kWhから70.3kWhへと16.2%減で多分セル数が5/6になっているのでしょうが、そうすると全体でのバッテリー代が600万円という事に…なる訳では無いでしょうからよほど戦略的な価格付けなのか結構コストダウンしているのかもしれませんね。


これが内燃機関の車だとパワーが落ちる分燃費が良くなって満タンでの航続距離が伸びるため、動力性能には目をつぶる理由もありになるのですが、EVだと逆ですね。


EVの動力源としてのパワーの出方、静粛性などの優越点はありますが、よほどエコ意識が高い方ならともかく、現状でアルピナに乗っていてEVに乗り換える理由は全く無いなぁ、と今回も痛感しました。
Posted at 2024/07/23 01:27:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2024年05月28日 イイね!

かなり良いかも…新型Eクラスワゴンにチョイ乗りしてきました

かなり良いかも…新型Eクラスワゴンにチョイ乗りしてきました
ちょっと用事で近所のメルセデスのディーラーさんに寄ったら新型Eクラスのワゴンが置いてあったので試乗させていただきました。ガソリンエンジンのE200です。



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室内はナッパレザー仕立てでベンチレーションシートでゴージャスです。


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オプションの巨大一体型メーターで凄い表示ですね。運転席メーターは従来通りで普通かと思いましたが


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なんと(これまたオプションの)立体感があるメーターでびっくりしましたが、何となく違和感があって目が疲れる感じもしました。


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助手席側にも色々表示と操作が出来るので、試乗中は同乗者はシートマッサージなど試して遊んでいました。YouTube等も見られるようですが運転者からは見えない仕掛けになっているそうです。


発進すると静かに滑らかに動き出します。2Lの直4エンジン(204馬力/320Nm)で大柄な車体にはやや非力かと思いましたが低速から充分以上の加速でした。アシストのモーターのトルクが205Nmあるのが効いているのかもしれません。


現行のEクラスのE200(1.5Lの直4で184馬力/280Nm)に試乗させていただいた時は線の細さを感じ、エンジンをやや回さないと加速がイマイチだった印象でしたが、今度のエンジンはもっと排気量が大きい余裕の感じで文句なしです。


近くの山道を走りましたが車体の大きさを感じさせず、素直に曲がって加速も十分でした。後輪操舵が入っているのか、交差点でも小回りが出来て取り回しは問題ありませんでした。


一般道を走った範囲では乗り心地も良く静かで加速も必要十分以上で気持ち良く曲がったので最初の「またまた大型になってきたけれどどうだろう」と思った先入観は払拭されました。

もっと上級のSクラスにはエステートワゴンはないので、SUV以外で高級なワゴンを考えるならかなり魅力的に思えました。個人的にはディーゼルのE220dかオールテレインを選択すると思います。


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リアシートもスペースたっぷりで座り心地も良く、ヘッドレストも柔らかで極上なので後ろに座っていたら気持ちよく眠れそうでした。


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トランクルームは天地方向はやや低い感じでしたが前後の奥行きは十分で容量は615Lあるそうなので文句なしですね。


以前に代車で乗った523iはシートは良かったもののそれ以外は魅力を感じませんでしたが、新型の523iも大同小異でしょう。サイズも5m超えで幅も1900mmあって普段使いには不便ですから、新型同士ならEクラスを選ぶ気がします。


ただ、試乗を終えてエンジンを切ったら大型センターメーターが手垢でベタベタだったので、この点はフィルムを貼るなりの改善の余地があると思いました(苦笑)。
Posted at 2024/05/28 06:14:49 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2024年02月23日 イイね!

廉価版グレードもありですね…代車の118d

廉価版グレードもありですね…代車の118d


新ミドリーヌ号のタイヤ交換の合間に代車で118dをお借りしました。FFになった横置きエンジンのモデルです。




車内に入ると眺めは普段のBMWと一緒でシートポジションもしっかり決まって問題なしです。代車はスタンダードグレードのようでファブリックのシートですが、冬場ではこちらの方が冷たくなく、肌当たりも柔らかなのでダコタレザーよりは断然好みです。

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ステアリングホイールも細身で、「本当はアルピナがこれでなきゃなぁ」と思いました。実際にはそれほど細くはないのですが、アルピナB3/D3Sの極太ステアリングに比べるとかなり細身に思えます。スポークのスイッチ周りはプラスチックでアルミの縁取りなどはありませんが、冬場だと冷たくないのでこれも好印象ですね。でもさすがに手触りはアルピナのラヴァリナレザーの方が良いですね。


エンジンをかけても特にディーゼルらしさはなくそこそこ静かです。発進もトルクがあるので滑らかに強力な加速です。中間加速も高速道路の合流などでも必要十分以上です。車検証を見ると1490Kgとサイズの割に重い気がしますが、トルクが350Nmあるので加速に不満はありません。


ただ、吹け上がりの滑らかさや踏み足した時のレスポンスはフルスペックの「20d」に若干及ばない印象があります。今までにも感じた事ですが、ディーゼルエンジンのデチューン版はただトルクが細くなってパワーが落ちただけの感じがありますね。


乗り心地も適度に柔らかでちょうど良い感じです。コーナーでもあまりFFらしさは感じられませんが、さすがにアクセルを開けても後ろから押されるようなトラクション感はありません。ハンコックの225/45-17のランフラットタイヤでコーナーもそこそこ速く曲がれますがあまりグリップ感はないのと、タイヤの硬さも微妙に感じます。


ブレーキはBMWにありがちな踏み始めのカックン気味な効きはありませんが、その代わりに踏み足しても効きが微妙に弱い感じです。


リアシートは足元は広くてフロントシート下にも足が入るので十分広くて文句なしです。FF化の恩恵でしょうか。ただ、頭上はあまり広くなく、座ると天井まで拳一個分のスペースしか無いのが意外でした。トランクはさすがにFF化の恩恵を受けてかなり底が深くて色々積めそうです。


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センターメーターは旧世代ですが、iDriveコントローラーも残っていてショートカットスイッチもありますし、エアコンの調節も物理ボタンで出来るので便利です。X1などのFF系新世代はiDriveコントローラーは無いしエアコン調節も含めて全てタッチパネルか音声入力になっているので個人的には不便この上ないです。ちなみに今回は「ハイ、BMW」で話しかけたらモスバーガーの検索は出来ました。普段は「BMW」には反応してちょっかい出してくる割には検索が使えませんでしたが、ちょっとは進歩しているのでしょうか(爆)。


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ドアパネルはあまり上質な感じではありませんが、カーボン風のトリムは暗くなったら透過照明でアンビエントライトが点きました。ちょっと不思議な感じです。


燃費は普通に走っていたら20Km/L近く走れたので優秀ですね。燃料タンクは50Lでしょうが、これなら十分なタンク容量です。


スタンダードのグレードだった分ステアリングが細めだったりファブリックのシートが好印象だったりしましたが、これがMスポになったら逆にステアリングも極太になってシートも感触がゴワゴワのダコタレザーになるので、どちらが好みと言ったらこの標準グレードに軍配を上げます。これでランバーサポートの装備があったら何の文句もありません。廉価版に思える装備の方が快適で感触が良いというのは、BMWが本当に運転しやすい環境を追求しなくなった結果でしょうね。


これが5シリーズになればシートも大型になってメリノレザーなら座り心地も良くて上質ですが、もちろん1シリーズに装備出来る訳もないので、細身のステアリングとファブリックのシートが正解ですね。


しかしFF化でリアシートの足元がちょっと広くなったぐらいでそれ以外にメリットは感じませんでした。FRのF20型の方がエンジンは縦置きで滑らかですし、重量配分も良くてステアリングの手応えも良いので運転するなら先代の118dですね。現行のFFベースのBMWでしたら特にメリットを見出せないので、ドイツ車だったらゴルフやアウディのA3やQ3で良い気がしますし、フランス車の方がセンスが良くて素敵です。


BMWってバングルデザインの時は「BMWを買う顧客は全体の5%なのでそれだけの人に気に入って貰えば良い」とか、1シリーズがF40でFF化された時も「BMWの1シリーズを買う人はFFかFRかなんて気にしていない」とかうそぶいているくせにジャーナリスト向けには「駆け抜ける喜び」を喧伝しているので本当に自分勝手ですね(爆)。


それでいて彼の国向けの巨大グリルや下品な顔付き、操作性を無視した一体型液晶パネルなど、見た目の新規性だけ追いかけているようで残念です。次の車はBMWを買う事はまず無いでしょうが(爆)、ベースグレードの方が質実剛健で好感が持てますね。
Posted at 2024/02/23 06:49:55 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2023年09月26日 イイね!

レンタカーがダメなのか、プリウスがダメなのか

レンタカーがダメなのか、プリウスがダメなのか

新ミドリーヌ号が修理中の間、保険会社の代車でプリウスをお借りしました。最新型ではありませんが、現行の後期型です。



乗り込んでみるとシートはファブリックで当たりも柔らかくて好みですが、シートポジションが全然合いません。調節機構は前後とバックレストの傾きとシート高のみで全部手動の調節です。さすがレンタカーグレードです(爆)。自分の好みのポジションに合わせると、何と右膝がステアリングコラムに当たって不快なのでシート高を下げざるを得ません。シートもやや後ろにしないとバランスが取れないですが、そうするとボンネットが全然見えなくなって車両感覚が分かりません。


車内からの眺めも、斜め後方は全然見えませんし、後方もただでさえ狭いリアウインドウが上下に2分割されていてあまり見やすくありません。夜間走行だと下側のウインドウから後続車のライトが見えて眩しい事もあります。前方もAピラーが結構太めなので視界を邪魔します。


発進すると最初はモーター駆動のみで走るのでそこそこ静かで滑らかですが遅いです。少し多めにアクセルを踏むとエンジンが始動してすぐにPower領域に入りますが、それでも加速はそれほどでもありません。スポーツモードにするとかなり加速が良くなりますが、しょっちゅうエンジンが回っている感じであまり高級感は無いですね。ノーマルモードやエコモードとの落差が大きいです。


ずっと以前に試乗した3代目プリウスのシステム総合馬力が136馬力だったのに対して今回は122馬力です。電気式CVTの空走感はやや少ない感じなので遅くなった印象はありませんでしたが、やっぱり普通の内燃機関に比べるとリニア感は少ないです。


沼津方面に向かういつもの山道を走りましたが、アンダーステアは少ないもののステアリングの手応えは皆無でタイヤのせいか(195/65-15のエコタイヤでした)グリップ感もあまり無くて不安な上に加速のリニア感も無いので、エスティマにおいていかれました(笑)。


ブレーキも3代目に比べるとややフィーリングは向上したようですが、時々カックン気味に効く事もあり、効きもプアーでリニア感が無いので調節し辛いです。15インチのホイールに比べても小さいブレーキなので期待する方が無理かもしれません(爆)。ハイブリッド車は回生ブレーキも併用するので小さめな車種が多い印象ですが、咄嗟の時に止まれないと不安ですね。


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このレンタカーグレードはなぜかアルミホイールなのにプラスチックのホイールカバーが付いていますが、これを外すとどんなホイールなのでしょうか。アルミホイールなのにホイールカバーを付けるようでは、本体はよほど簡素なデザインなのでしょうか。手抜き具合が半端では無いですね。


サスペンションはほどほど柔らか目でエコタイヤのゴツゴツ感はありませんが、ダンパーの減衰力が弱めなのか、車体剛性が低いのか、段差などで揺さぶられます。上下にフワフワするだけなら良いのですが、左右一方だけに段差や路面の荒れがあると車体が左右に揺すられるのであまり快適ではありません。


高速道路に乗ってみましたが、100Km/h以上出すと加速は鈍いです。新東名高速の120Km/h区間でオートクルーズコントロールを使用すると、設定速度に近付いていくのがとても緩やかで、追い越し車線に出てきた車に対して追随で車速が落ちた後の回復が非常にゆっくりです。後続車に迷惑なので、自分でアクセルを踏んでスピードアップした方がストレスが無く、空いている状況でないとあまり使えません。


それと面白い事に、設定した速度より1Km/h下回った速度には達してもそこから設定速度までが非常に時間がかかったり達しなかったりするので、途中からは始めから1Km/h増しで設定するようになりました(苦笑)。


ひとつだけ良い部分を挙げると(爆)、センターメーターのスピードメーターは通常のステアリング奥のメーターよりも距離が離れているために視線の移動が少なくて読み取り易く、ヘッドアップディスプレーと比べても遜色ない感じでした。ステアリングも低い位置に出来ますし、前方を見て運転に集中出来る点ではありですね。


そうこうしている内に腰とお尻が痛くなってきました。乗車時に当たりが柔らかくて快適だと思ったシートも結局柔らかいだけでしっかり身体を支える構造になっていない気がします。もっとシートバックを寝かせたポジションにすれば軽減されるのかもしれませんが、そうするともっと見晴らしが悪くなりますし、そんな車に合わせたようなくだらない事はしたくないです。たとえ高速道路でも2時間は乗れない車ですね。


リアシートもそこそこスペースはありますが、乗り込むと頭上のスペースは握りこぶし1個分なのでそれほど余裕はありません。そして日本車にありがちですがバックレストの高さが低めな上にヘッドレストもチャチなので、ゆっくりくつろげる感じではないですね。


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おまけに、トランクルームにはトノカバーが無い上にリヤガラスはスモークでも無いために中身が外から丸見えなので、買い物などで長時間停めておいたら車上狙いが心配です。上から覗かなくても真後ろからもトランク内は見えますし(笑)。本当にレンタカーグレードは何も付いてないですね。カーナビも小さい画面のものが付いているだけで、エアコンの調整機構も貧弱です。最低限(かそれ未満)の装備ですね。


同じレンタカー同士での比較だと、確かに3代目に比べれば進歩している部分は多いと感じましたが、この仕様だと自分で購入して乗る意味は全く無いと感じました。上級グレードだとシートはフル電動調整のようですし、トノカバーもありますし(笑)、カーナビも大型ですし。もしかするとレンタカーグレードとはバッテリーも違っているかもしれませんが、実際のところはどうでしょうか。


燃費に関してはさすがに優秀で、700Km走って26Lの給油でほぼ27Km/L走っているので合格点でしょうか。しかし、給油時に航続可能距離は932Kmの表示だったので、満タンでの航続距離はミドリーヌ号や新ミドリーヌ号と大差ありません。もしかして燃費アタック仕様で他の上級グレードより燃料タンク容量も少ないかもしれません。もちろん燃費が良いのに越した事はありませんが、個人的には満タンでの航続距離が一緒だったらこんな車に存在価値は認められないですね。

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自分でも乗っていた初代インサイトは100Km/h巡航で27Km/L走っていましたし、車としては非常に楽しかったのでプリウスを敢えて選択する理由は無さそうです。普段4人乗らないのであればアクアで充分でしょうし、同じサイズでもう少し余裕が欲しければHONDAのフィットハイブリッドや日産のノートの方が上質で良さそうです。


4代目になって以前のような圧倒的な売れ行きではなくなったのは他のメーカーも含めて他車種も燃費の面では大差が無くなって、燃費の良さだけでは訴求力が少なくなってきたからではないでしょうか。デビュー当時は圧倒的な良さを誇ったTHSも他社のシリーズ式ハイブリッドやE-Powerが進歩したせいでアドバンテージを失った感がありますし、ドライバビリティの面では遅れを取っている感じですね。


初代のプリウスはハイブリッドを実用化したという点ではエポックメイキングで賞賛される車でしたが、実際に乗ってみるとエコタイヤの貧弱なグリップと電気的CVTの全くリニア感の無いエンジンフィーリング、雨天での走行は危険なほどのカックンブレーキだったので車の出来としては全く評価外でしたが、2代目、3代目、4代目と着実に進化して普通の人が乗るならほぼ不満が無い?出来にはなったようです。それでもBMW(というかアルピナ)と比べてしまうとセカンドカーとしても失格ですね。5代目がデビューしたら4代目をディスっているジャーナリストは多いですが、6代目が出た時に現行プリウスをどう評価するのか、今から楽しみです(爆)。


というか、(これはトヨタ車の問題なのかもしれませんが)レンタカーグレードがあまりにしょぼ過ぎるのではないか、という気がします。トヨタ車に限らないのかもしれませんが、レンタカーは明らかに手抜きの廉価版ですね。これまたずっと前にレンタカーでお借りしたウイッシュも最悪でした。あまりにひどかったので交換してもらったレガシーは問題なく良い車だったのでメーカーによって違いがあるのかもしれませんが。所詮数時間しか借りられない用途なので文句が出ないという目論見なのかもしれませんね。そういう意味では新型のプリウスもサブスクのUグレードだけエンジンは1.8Lですし、同様の手抜きをしている可能性もありますね。


廉価版のグレードが必ずしも悪いとは限りませんが、トヨタやVWなどはサスペンションの形式まで違うパターンもあるので注意が必要ですね。実際に試乗して確認するのが良いのでしょうが、そこまで拘る方なら始めから廉価版など選ばないのでしょうね(爆)。

Posted at 2023/09/26 06:35:26 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2023年03月24日 イイね!

軽自動車もそれなりに楽しいけれど

軽自動車もそれなりに楽しいけれど

新ミドリーヌ号をパーツ装着に1泊2日で預けましたが、代車はホンダのライフでした。家まで帰れれば車は何でも、と思ったのですが往復370Kmの道のりはちょっときつかったです(爆)。


グレードはベーシックタイプのようでもちろんノンターボ。後でスペックを調べてみると車重840Kg(意外と重いです)に対して52ps/61Nmでした。


走り出してみるとさすがにノンターボの軽自動車、停止状態から20Km/hくらいまでの加速はそこそこですがそこから先の加速は緩やかです。エンジンは結構唸りますがそこはエンジン屋のホンダ、それほどうるさくない上に(タコメーターはありませんが)レブリミットまで綺麗に回っている感じです。CVTかと思いましたが、後で調べたらロックアップ付きの4速ATでした。


国道のバイパスを80Km/hくらいで流す分には何の問題もありませんが、一旦車速が落ちると再加速に苦労します(笑)。国道が渋滞だったために疲れたので途中から高速道路に乗る事にしました(爆)。


高速道路に乗ろうとすると、料金所から本線への加速にこれまた苦労しますが、一旦100Km/hまで上がると意外と普通に走れます。平坦なところを一定の速度で走っている分には何の問題もなく、風切り音も気になりません。直進性も文句無しです。


高速道路を降りて伊豆の山道に入ると上り坂ではアクセル全開でもほとんど加速しません(苦笑)。ややきつい登り坂ではどう頑張っても70Km/hくらいしか出せない感じなので、諦めて左車線を走って他の車にはどんどん先に行ってもらいます(笑)。


やっと峠に着いて今度は下り坂ですが、今度は車体の軽さが幸いして意外とコーナリングが楽しいです。タイヤサイズは155/65R13ですがこれくらいでも普通の車と同じくらいのスピードで曲がれるのと、車幅が狭いためライン取りの自由度があって結構楽しいです。新ミドリーヌ号に比べて35cm狭いと、こうも道幅が広く感じるとは思わず新鮮でした。


そんなこんなで行きは2時間半の道のりを3時間半ほどかけて帰ってきたらぐったりしたので「明日は乗れるところは全部高速道路にしようっと」と固く誓いました(笑)。


翌日もまずは峠超えから始まりますが普通のドライブモードにしていると全然パワーが出ないので、初めから2速固定?モードで走る事にしましたが、意外とこれが使えました。60Km/h近辺まではそれなりの加速をするので、後はコーナリングスピードを出来るだけ速めに保ってノーブレーキで走ってみるとそこそこのアベレージでした。


車幅が狭いので、新ミドリーヌ号だと車線なりに走る感じが明確にアウトインアウトのライン取りが出来る感じで「おお、この道ってこんなに広かったっけ」という感じで意外と楽しく走れました。ただ、峠までの最後の登り坂の直線ではパワー切れでしたが(苦笑)。


峠を越えると往路ではきつくて加速しなかった急勾配が今度は下り坂になってスピードも乗るので、行きよりもかなり速いペースで下って行ったら普通車が走る前の集団に追い付いてしまいました(爆)。時折見かける、山道で速く走る軽トラの走りに納得した感じです。そう考えると、コペンやS660のような軽スポーツはターボ車でそこそこパワーもありますし、低い車体ともっと太いハイグリップタイヤなので下りのワインディングは痛快かもしれませんね。


パワーが無い事を除けばそれなりに走ってくれましたが実際にどうかというとブレーキが全然効きません。効きそのものも良くない上に感触がスポンジーで、かなり奥まで踏み込まないと効きません。急ブレーキをかけようと思ってもかなり素早くなおかつ奥まで踏み込まないといけないので、個人的には危険だと思いました。


また、乗り心地に関しては「軽自動車ならこんなものかな」という先入観があったので特に文句はありませんでしたが、シートが駄目です。形状や材質の問題だと思いますが、シートポジションをきっちり合わせても1時間も経たない内に背中も腰もお尻も痛くなりました。そういう意味では「街中を1時間未満の走行ならギリギリ許容範囲だけれど咄嗟のブレーキでも止まらないし、高速道路でもストレスが溜まりそうなのでとても大切な人を乗せる車ではないな」と思いました。


多分最新型の軽自動車ならターボ車にすれば加速の問題はもっと改善されて不満はなくなるかもしれませんし、ブレーキやシートに関しても少しは進歩しているかもしれないので今どきの軽自動車なら大丈夫なのかもしれませんね。


しかし、時々遭遇する軽自動車の事故はとんでもない壊れ方をしていたりするので、受動安全という意味では自分で乗るつもりにはなれません。特に、ハイトワゴンのような車幅より車高の方がずっと高い車種は尚更です。運転していても、ドアの薄っぺらさが気になりました。自分の責任では無い事故でも横転したりクシャクシャになりそうで命の危険を感じます。


軽自動車で高速道路を走ったり、1時間以上走るという用途がそもそも間違っているのかもしれませんが(爆)、日常使う車としては1台で済ませるのは厳しいですね。街乗り専用かセカンドカーにしかならない、というか個人的な感触としては「スピードが出て濡れない自転車」という感じです。動力性能に関しては最新のターボ車なら我慢もしなくて済むと思いますが、いい加減に軽自動車規格は見直してもっと安全な車にして欲しいです。100円ショップじゃないんですから(こちらも利益が出ないので廃業が立て続いているようです)、薄利多売の間違った販売状況を見直さなければいけないのでしょうね。
Posted at 2023/03/24 06:15:51 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記

プロフィール

「とにかく上質で快適です http://cvw.jp/b/382708/48604969/
何シテル?   08/17 07:20
最近車を新調しました。小さくて速い車が好み でしたが、色々な事情で現在の車に乗り換え ました。速さ、楽しさ、便利さを両立させるのは なかなか難しいですが、...
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