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2022年12月13日 イイね!

電気自動車も良いですね…メルセデスベンツのEQS、EQE試乗

電気自動車も良いですね…メルセデスベンツのEQS、EQE試乗

メルセデスベンツのディーラーさんに寄ったら新型のEQSとEQEの試乗車がある!!ので久しぶりに試乗させていただきました。




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最初に試乗させていただいたのはEQSの方です。グレードは450で後輪駆動のモデルです。


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車内に入ると目を引くのが超大型のハイパースクリーンですね。ややノングレア処理がしてあるようで、写真から想像したほどテカリ感はありませんでした。センターメーターは巨大で結構感動的で、SクラスやCクラスのセンターメーターに比べて上方に位置しているので意外と見やすくタッチ操作もしやすいです。


シートは大型で全体的に柔らかい感じで、特にヘッドレストは別体式のふかふかな枕のような感触がゴージャスです。ポジションはしっかり決まります。ただ、フォルムからも想像出来るようにボンネットの傾斜は大きくてほとんど見えないため、車体前部の見切りは良く無いです。前輪中心からのフロントオーバーハングは925mmなのでそれほど長くはないですね。


走り出すと、本当に静かで滑らかです。EVである事を差し引いても、内燃機関のSクラスと同等かそれ以上の静粛さです。もちろん乗り心地も良く、シートがゴージャスな事もあってSクラスやBMWの7シリーズと比べても遜色ありません。


国道のバイパスに出てフル加速しましたが、EVのレスポンスで瞬時に加速に入るものの、驚くほどの速さではありませんでした。パワーは333ps/568Nmと十分にパワフルですが車重が2530Kgあるので0-100Km/h加速は6.2秒のようで、我が家の新ミドリーヌ号(同4.8秒)よりやや遅いです。しかし、モーターならではの滑らかで強力な加速は上質ですね。


ステアリングホイールのパドルレバーは回生ブレーキの段階コントロールで回生を強くするとアクセルペダルの加減だけでほぼ停止まで可能なワンペダル走行になるので、街中の渋滞ではその方が楽で便利でした。


交差点での左折もかなりの小回り感があり、担当の方に伺ったら5.0Mでした。後輪操舵が効いていそうですね。


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リアシートもゴージャスでこれまたヘッドレストがふかふかでしたが、頭上空間はそれほど広くなかったです。足元はほぼフラットで広々しているのはEVのメリットですね。車体も大きいので膝前空間も広大で余裕で足が組めます。


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トランクは車体そのものが大型な事もあり、前後に長い上にハッチバックなので積載性は良さそうですね。610Lあれば十分すぎますが、一番前に荷物を置くと手が届かないかも(苦笑)。


フル充電での航続距離は700Kmで、15分ほど試乗してバッテリーは94%で残り604㎞の表示でした。これならどんな条件下でも500Km以上は余裕で走れそうなので航続距離は自分の使い方としては合格ですね。


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次に試乗させていただいたのはEQEです。そっくりのフォルムに見えますが、こちらは独立したトランクが付いたセダンです。


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車内は大型液晶ではなくて普通の眺めでした(写真は英国仕様で試乗車とは微妙に違います)。ハイパースクリーンは通常グレードでは選択出来ず、上級グレードのAMG EQE53にオプション設定だそうです。SクラスやCクラスと同様の巨大タブレット様のセンターモニターですが、ダッシュボードがEQSのように上端にエアコンの吹き出し口が設置してあるレイアウトのためSクラスやCクラスに比べてやや上方に位置しており、こちらの方が視線の移動も少なくてタッチ操作もしやすいです。


シートも普通の感じでEQSのようなゴージャス感はありませんが、ポジションはしっかり決まります。EQSと同様にボンネットはほとんど見えなくて前方の見切りが不明なのはちょっと残念な点ですが、フロントオーバーハングは905mmなのでEQSより若干短いです。


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試乗は夕方だったので、助手席側に散りばめられた小さなスリーポインテッドスターが光ります(写真は左ハンドル仕様の写真を左右逆転しています)。オシャレか鬱陶しいかは個人の好みでしょうか。ダッシュボードの上端にはイルミネーションがありますが、これが走行中の条件やブレーキに応じて光り方や色調が変わります。個人的には運転していて鬱陶しかったので色調固定にしたいところです。


走り出してみるとEQSと同様に滑らかで静かです。モーター出力は292ps/565NmとわずかにEQSに及びませんが(ポルシェのような差別化?)、トルクはほぼ一緒で車重がEQSより200Kg近く軽いので同等以上のダッシュです。


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リアシートはクラスが違うためかちょっとあっさり気味ですが、足元は同様に広々しています。頭上空間はEQSよりもわずかに余裕が無い感じで「EQS未満Cクラス以上」といった印象です。


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トランクは車体が短いためかEQのWクラスと考えると少し小さめの430Lです。こちらはセダンタイプでトランクルームが独立しており天地方向には高さがある感じです。トランクスルーはありますし、普通の使い方なら特に文句は出ない広さですね。


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EQSとEQEとCクラスを比較してみると、さすがにEQSは一番大型なので車内も余裕がありますが、空力重視?のワンモーションフォルムなのでリアの頭上空間はそれほど余裕がないですね。ちなみにBMWの3シリーズセダンは957mmでした。車高もCクラスに対して高いですが、その分は床下の電池のスペースに取られている気がします。ちょっと意外だったのがEQEのリアオーバーハングがCクラスより短い事で、そのためトランクスペースがやや少なめなのですね。フォルムだけ比較すると一番小さく見えますが、Cクラスよりも17cm長いです。


EQS、EQEのどちらも滑らかで静粛、かつ上質に加速し、当然乗り心地も良く、満充電なら余裕で500Km以上走れるという点では現時点のEVとしては十分以上の性能で個人的には今買っても良いかな、という出来だと思いました。リアシートも重視する方ならEQSで、それほどゴージャスさを求めない方ならEQEでしょうか。一点だけ、どちらもサッシュレスドアになっていたのが気になりましたが、空力処理を優先するとそうなるのでしょうか。


ハイパースクリーンは個人的には結構魅力的だと思いましたがEQEの標準グレードでは選べないためAMG EQE53になるのですが、いきなり700万円高になるので、そうするとEQSの標準グレードかな、という選択肢になります。しかしEQSだと全長5m超えで幅も広くなり、価格も300万円上がるので悩ましいですね。まあ、このクラスの大型車ならサイズの問題は度外視しても良いのかもしれませんが。


それでは実際に新ミドリーヌ号からの乗り換えの対象になるか、と言えばサイズもかなり大きくなり加速もやや鈍く、満タンでの後続距離も半分近くになるので、EVとしては優秀だけれどもまだまだ、という感じです。本気に購入を検討するとすると、数年して全固体電池でブレークスルーした後か、EQXXのようなスペシャルマシンならOKなのですが。


それとは別に、いくらゴージャスで高級とは言え1人か2人しか普段乗らないのに5M超えで車重も2.5tの車を乗り回していて良いのか、という疑問もちょっとあります。本来エコなはずのEVがこれほど巨大で重いのは環境に良いとは思えません。


ランボルギーニカウンタックが「V12エンジンを運ぶための車」と言われた事もありますが、現在の高級EVは「大きな電池を運ぶための車」と化していますね。十分な動力性能や航続距離を実現するには大きな電池の搭載が必要になり、そのためには車体も大型化して重くなり、それを動かすために高出力のモーターが要り、それには大型の電池が…という悪循環に陥っている気もします。


これを打破するためには全固体電池のような新技術の実用化を待つか、航続距離を諦めて小さな電池で我慢するかの2択になりますが、高級EVに乗る人が小さな電池で満足出来る訳が無いですし、市販されても売れないでしょう。もう幅は1.9m超え、車重も余裕で2t超えのEVばかりで立体パレットは無理で平地留めしか出来ないと、たとえ遠出してもかなり不便な気がします。


現実的な要求としては車幅は1850mm、車重も2t未満がありがたいですが、現状の技術ではほぼ無理なところが悲しいですね。貧乏人は高級EVに乗るな、というところでしょうか。床下に電池を敷き詰めるような車体構造だとセダンは車内高の点で不利なので、ますますSUVのような形態のEVばかりになるのでしょうね。EQXXのようなEVが出てくるにはあと5年くらいは様子見でしょうか。
Posted at 2022/12/13 06:30:45 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2022年12月06日 イイね!

C200を借りてみました…3シリーズとガチ比較?

C200を借りてみました…3シリーズとガチ比較?

メルセデスベンツの新型C200を借りられたので丸1日乗り回してみました。AMGラインのセダンで18インチ、ダブルサンルーフ装備のモデルでした。




時たまメルセデスもお借りするので車内の雰囲気は以前のモデルと変わりありませんが、シートポジションを合わせようとして例のドアに付いた調節レバーを押すと動かない…静電感知式になっているようで触れば作動するようなのですがちょっと違和感です。


シートポジションはフル電動なのですぐに合いますが、シートは普通のグレードのようでサポートがやや甘い感じで微妙にしっくりきません。本革の表皮もBMWでいうところのダコタレザーでちょっとゴワゴワです。


走り出してみると普通にスムーズです。ステアリングの太さも新ミドリーヌ号よりやや細くてこちらも好印象です(爆)。


高速道路に乗ってみると結構ギア比が高く、トップのD9にはなかなか入りません。110Km/hでやっと9速に入って1400回転くらいです。


100Km/h巡航くらいでACC任せにしていると8速ですが、一旦速度が落ちてからの回復が鈍いです(爆)。7速に落ちてはいるのですがかなり緩やかな加速で少しストレスが溜まります。かといって、マニュアルで6速や5速まで落としてみても2500回転くらいだと期待したほど加速しませんし、もっとシフトダウンして4000回転以上回しても振動が増えるだけでそれほどパワフルに感じませんでした。スポーツモードにはしませんでしたが少しは変わるのでしょうか。


スペック上は204ps/300NmにISGのモーターアシストが加わるはずですが、とてもそんな性能とは思えないほど加速が緩いのはターボエンジンとは言え1.5Lだからでしょうか。D3Sと比べては酷ですが、トルクが1/10くらいの感触です。やはり小排気量版のE200に乗った時も同様の印象でしたので、ダウンサイジングのやり過ぎかもしれません。


それに比べると、先代のC220dをお借りして乗った時には必要十二分に速くてパワフルだったので、新型のC220dなら進化型の0M654M型で200ps/440Nmにパワーアップした上にISGのアシストも入るので何の文句も出ない気がします。個人的には新型CクラスならC200より絶対C220dだと思いました。


ただ、燃費はかなり良くて500km程度走って18Km/Lくらいの燃費で実際に給油量も30L以下だったので優秀でした。さらに燃料タンク容量も66Lで3シリーズより7リットルも多い所も良いですね。満タンで余裕で1000Km以上走ってくれそうです。3シリーズのタンク容量59Lは、ディーゼルのアドブルーのタンクの煽りを受けて小さくなっていると思われ、ガソリンモデルもコストダウンでタンク容量はそのままなのでは、と推測しているのですが、メルセデスベンツはそうした事がなくて素晴らしいです。


そして、ACC走行中のマナーですが、車線変更した後でのレーンキープアシストの回復が遅かったり、普通に走っていても(特にコーナリング中に)アシストが切れる事があってあまり信用出来ませんでした。少なくともアルピナD3Sではそのような事はなくて任せっ切りでステアリングを預けられます。3シリーズに比べてセンサーの性能が良くないのでしょうか。仮に良く言われる「個体差」だとしても、これだけ調子が良く無かったとしたら「品質のバラツキがあり過ぎ!!」という判断をせざるを得ません。


そういう意味ではACC走行中でも時々レーンキープが作動しているかメーターを確認したり、アシストが切れていたら当然回復するまで自分でステアリング操作をしないといけないので、ちょっと残念でした。お借りした車がたまたま不調で本当はもっと確実に作動すれば良いのですが。


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それはさておき、操作系に関しては巨大なセンター画面が便利かと当初は思っていたのですがエアコンの吹き出し口に追いやられて微妙に下側にあるため、思ったより視線の移動が大きいです。地図の情報量は多くARナビの表示も親切でTV画面も綺麗なのですが、横目で見るという訳にはいかず、停車中にしかじっくり見られない印象でした。


また、以前はコンソールボックスにあったポインティングデバイスは廃止されてタッチパネル操作オンリーになったので、視線を移した上に結構手を伸ばさなければならなくてこれもやや不便な印象です。この点に関しては、iDriveコントローラーが残っている3シリーズの方が便利ですね。


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しかし運転席メーターに関しては3シリーズより情報量が多く、ステアリングスイッチでの操作も色々出来るのでメルセデスに優位性があると思いました。ただ、スイッチの操作系が2段になっているのと、静電スイッチが押す操作となでる操作とこれまた2段構えになっているので、最初にきちんとチェックするか取説を読んでおかないと困ります(爆)。


これはサンルーフのスイッチも同様でダブルサンルーフは開口部が大きくて気持ち良いのですが、最初にカバーを開けた後(これはスイッチを押したら作動しました)、閉じるのが分からなくなり、色々悪戦苦闘した後で「もしかしてこれもステアリングと一緒でなでるのか?」と気が付きました。最新の車はしっかり取説を読まないとハマる事が多いですね(爆)。


リアシートに関しては十分足元に広さはありましたが、サンルーフ装着車のせいか、頭上はあまり余裕がありませんでした(自分で座ってゲンコツ1個入らず)。サンルーフ無しだともう少し余裕がありそうですし、ワゴンなら楽勝でしょう。こちらも3シリーズと比べて大差無いと思いました。


小回り性能に関しては後輪駆動なだけあって先代ミドリーヌ号よりもさらに10cm小回りなだけあり、新ミドリーヌ号は大差が付いて負けです(涙)。これで後輪操舵装備ならさらに最小回転半径は5.0mまで縮まるのでコンパクトカーに近いですね。結構狭い道も走りましたが楽勝でした。


それでは、BMWの3シリーズと比べてどちらが良いかというとモデルによる感じですね。ガソリン車が好きでコーナーを楽しみたいのならC200よりは320iの方が気持ち良く走れそうです。車重も3シリーズの方が100Kg程度軽いですから、純粋に走りを楽しむなら3シリーズのガソリンモデルがおすすめです。


これがディーゼルになるとエンジンはほぼ互角か若干メルセデスCクラスがパワフルになり、3シリーズは4駆化されて重くなった上に50cm(Uターンなら1M)大回りなので使い勝手はやや不便だと思います。燃料タンクが7リットル少ないのもネックですね。4駆が必要でなければC220dの方が良さそうです。


それでは実際の運転時のメーターなどの操作性はどうかというと、メルセデスのセンターメーターは大型で情報量が多いものの視線の移動量が大きくて予想したほど便利ではありませんでした。3シリーズのセンターメーターの方が従来の上の位置にあって視線移動も少なく、iDriveのコントロールも効くので便利です。ただ、両者とも国産のナビに比べると全然使えないので(爆)、痛み分けというところでしょうか(苦笑)。


運転席メーターについては見やすさ、情報量、ステアリングでの操作のしやすさなど、メルセデスベンツの圧勝だと思いました。3シリーズはLCIで運転席メーターが改悪?されているのでなおさらです。


ヘッドアップディスプレーについても3シリーズは運転支援表示モードにするとカーナビの目標までの距離や到達予想時間などが表示されずセンターメーターを見るかモードを切り替えないといけないのに対して、メルセデスベンツのはしっかり表示されていて情報量が多くて良いと思います。こうした運転中に必要と思われる情報や操作に関して最近のBMWは本当におざなりになっていると思います。以前のF系やE系モデルの方がずっと使いやすく人間工学的に優れているのは否定出来ないでしょう。「駆け抜ける喜び」はコーナリング限定のようです(苦笑)。


という訳で色々総合すると、コーナリング命の方は320iでOKだと思いますが、個人的にはディーゼルのパワフルさと安楽さ、燃費の良さ、運転席メーターやヘッドアップディスプレーの性能、小回り性、燃料タンクの大きさを考えるとC220dをチョイスしますし、それほど不満は出ないと思います。ただ一点ACCの作動が今ひとつだったのは気になるところですね。320iについても、BMW標準のスポーツステアリングホイールは太過ぎの上に柔らかめなので個人的にはあんなブヨブヨのステアリングで緻密なコーナリングをする気にはなれません。


両車ともにカーナビが使えなかったり本革仕様もそれほど高級でなかったり(オプションでナッパレザーを選びたいですね)という不満点はありますが無いものねだりかもしれません。


まあ、ステアリングの太さやメーターの読みやすさなどは優先順位がありますし個人の好みもありますので、気にならなければ3シリーズでもCクラスでも十分良い車だと思います(爆)。


AMG C43はちょっとキャラクターが違いますし、M340iについては1000万円出してまで乗るモデルとは思えない(価格差があっても迷わずアルピナにします)のでノーコメントです。本当ならここに御三家のライバルAUDIも加えたいところですが、きちんと乗ってないので評価は控えます。


前に話題にした記事もこれくらい突っ込んでくれれば良いのですが、こんなに正直に書いたら自動車ジャーナリストとしてマズイのでしょうね(苦笑)。
Posted at 2022/12/06 05:55:25 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2022年05月09日 イイね!

結構良いですね…DS9プチ試乗

結構良いですね…DS9プチ試乗先日輸入車アウトレットショーでチラ見したDS9ですが、試乗車があったのでプチ試乗させていただきました。試乗車はガソリン車で普及グレードのリヴォリでボディカラーはミッドナイトブルーという濃いブルーでした。明るい所でよく見ると、サファイアのメタリックなのでとても綺麗です。





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特徴的なリトラクタブルのドアハンドルを開けて乗り込みます。2つあるグレードの内廉価版の方ですが、車内はシックな黒の革張りでダッシュボードにもDSのアイデンティティの菱形のステッチがあり、かなりお洒落です。


シートも適度に柔らかくてしっかりホールドし、フル電動シートでしっかりポジションも決まります。


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メーターやセンターのディスプレイは他社のものに比べると普通で、カーナビも従来型のタッチパネルでの操作のようです。他社の最新型のインフォティメントシステムのように「ボンジュール、DS」と話しかけても答えてくれるような(爆)仕掛けはないようです。


DSアクティブスキャンサスペンションが作動するコンフォートモードで走り始めましたが、確かに乗り心地は良い感じです。フランス車からイメージするほどフワフワはしていませんが、装着タイヤがミシュランのパイロットスポーツ4な事もあって滑らかな感じです。


サイドガラスにもフロントと同様に合わせガラスを採用している、との事で遮音性も良いようです。たまたま試乗中にランボルギーニのアヴェンタドールとすれ違いましたが、全然うるさくありませんでした(爆)。


国道のバイパスで加速も試しましたが、それなりに速いです。全長4940mm、全幅1855mm、全高1460mmとかなりのサイズの割に車重は1610Kgと比較的軽く、そこに225ps/300Nmの1.6L4気筒ガソリンターボなので必要十分な加速です。318i以上320i未満といった感じでしょうか。フルに回すとフランス車のフラッグシップとしてはやや元気なサウンドかもしれませんが、通常走行時は十分静かです。


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ボンネット上には賛否両論のDS特有のサーベルラインがありますが、運転中はこれによってセンターがつかみやすく、左右のフェンダーの峰も微妙に高まっているので意外と車幅感覚が分かりやすかったです。


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途中でディーラーの方に運転を代わっていただいてリアシートに座ってみましたが、4ドアクーペ的な外観から予想したよりもヘッドルームもそこそこあり(BMWで言うと3シリーズのセダン以上、ツーリング未満と言った感じです)、膝前の空間は広大で十分フラッグシップのくつろぎがあります。3シリーズ、Cクラスは相手にならず、Eクラスよりも広そうです。廉価版グレードのRIVOLIでも十分高級なので、ナッパレザーシートの上にベンチレーションとマッサージ機能も付く写真のようなOPERAグレードなら極楽だと思います。


現時点ではガソリン車のみの導入でPHEVのE-TENSEの導入はこれからのようですが、個人的にはE-TENSEはガソリン車より200Kg以上重い上にガソリンタンク容量が40Lと少なくて遠出が出来ない感じなので選ぶとするとガソリン車ですね。PHEVならばもっとパワフルな360ps版のE-テンス4x4 360が欲しいです。


装備はRIVOLIとOPERAでほぼパッケージ化されており、オプションの選択の余地がほとんどないためシートの素材やベンチレーション、サンルーフの有無によってどちらかに決める事になりそうですが、それでも車格を考えるとRIVOLIが630万円、OPERAでも699万9000円なのでかなりお得に感じてしまいます。


加速性能を欲張らなければ、上質でアヴァンギャルドな室内で乗り心地も良くて静粛性もあり、幅もそれほど取らない割に室内は広大でくつろげるので、真っ当な上級セダンだと思います。ドイツ御三家の同グレード(E200、523i、A6-40TDI)と比べても動力性能も遜色なく室内は上品で広々しており、フランス車特有の乗り心地の良さに加えて車重も100Kg以上軽く、おまけに100万円以上安い(廉価版のRIVOLIなら200万円近くの差が出ます)のでかなりお得な感じです。個人的な好みもあるかとは思いますが、私ならこの4車種の中からなら迷わずDS9にします。


メルセデスベンツのような後輪操舵やARナビのような飛び道具はありませんが、Cクラスでも乗り出し700万円になっており、内装も同等にすれば800万円超えでしょうからDS9は非常に魅力的に感じました。展示や試乗出来る店舗は都内でなければ少ないようですが(例えば静岡県内では浜松だけ)、興味のある方は足を運ぶだけの価値はある気がしますし、実物を見ずに購入しても問題なさそうです。
Posted at 2022/05/10 06:17:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2021年07月13日 イイね!

これはきちんとしたインプレ、というか解説?…CG誌のアルピナB5試乗

これはきちんとしたインプレ、というか解説?…CG誌のアルピナB5試乗


最近のアルピナの試乗記は残念なものが多く、今月号のCG誌のアルピナB5の試乗記も期待せずに立ち読みで済まそうと思ったのですが、しっかり書いてあったので久々に購入しました(爆)。



アルピナの試乗記というと、アルピナの出自に始まってメーカーの性格などを延々と書いてある(ひどいのになると全記事の半分くらい)ものが多く、例えばポルシェでしたら911の新バリエーションの記事で『ポルシェ911のデビューは1963年で最初は2Lだったのが云々…』などとずっと歴史を書かれても「そんな分かり切った事どうでもいいから!!」なんて思うのと一緒ですが(爆)、今回の記事はそんな事は一切なく試乗だけのインプレッションです。


エンジンの感触に関しては微速低速域でのピックアップ特性の検証に始まり、減速側のエンジンブレーキの程度にも言及しています。この手のハイパワーカーのインプレだと「怒濤の加速」だの「背中がシートに押し付けられる」などの表現はあっても減速時の挙動にまで述べている記事はほぼ皆無ですね。


言われてみると自分で試乗したB3でもスポーツモードではエンジンブレーキが素直に効いて、まるで自然吸気のスポーツモデルを走らせた時のようにアクセルペダルでコーナリングのリズムが取れる事に感心しましたが、同様の指摘ですね。


サスペンション回りに関しては、現行のB5には採用されている(先代のF10のB5には無かった)後輪操舵機構に関しても「M550i xDriveに比べるとはるかに繊細で階調が豊か」と違いを指摘していますし、四輪駆動に対しても「トルクステア効果への対応も織り込みながら軽やかなステアリングフィールを死守し、リニアリティを保つのは容易なことではないだろう。自分が開発する側に立たされたら、即座に逃げ出してしまうだろう」とまで述べています。


タイヤに関しても「P-Zeroだと思うと意外なほど路面への当たりが優しい。しかも驚異的に丸い。最高級のミシュランかと思うほどの体感的真円度の高さだ」とあり(笑)、従来のアルピナオーナーが感じている「なぜミシュランからピレリにタイヤをコンバートしたの?」という疑問にも答えています。アルピナ認定だとやはり特別製なのかもしれませんね(爆)。また、ピレリの供給タイヤに関してもサスペンションの設定など綿密に行っているのでしょう。


こうした違いを的確に感じ取ってインプレ記事に出来る方なら良いでしょうが、そうでない人だと同様のハイパフォーマンスカーとの違いが分からず、表現に困ってアルピナの出自や広報データのコピペで文面を潰した上に「内装が素晴らしい(アルピナは基本オプションなので別に標準装備ではないですが)」とか勘違いの部分で持ち上げたりしてしまいがちです。アルピナの担当さんによると『ジャーナリストの方には「忖度しないで好きな事書いて下さい」とお話しています』と言っているそうですが、そうなると本人の力量が問われますね(爆)。


CG TVで松任谷さんが多用する「うーん、何て言ったらよいんだろう(我が家ではギャグになってます)」では文面にならない訳で、ともすると同じ4LV8ターボで4輪駆動という、標準BMWのM550iやM5に対してアルピナの価値を的確に表現したインプレだと思えます。こうした記事ならお金を出して買う価値がありますね。松任谷さん自身もアルピナは好みで感触は当然分かってらっしゃるでしょうから、視聴者に伝わるような表現だといいですね(爆)。


アルピナってある意味高級腕時計や高級オーディオのようなもので、どんな特別な部品を使っていたり(最近のアルピナはそこまででも無いようですが)手間をかけて組み立てていたりするところが違いの分かる方達を引きつける部分がある訳で、ターボ時代になってからは加速や馬力のスペックそのものは他メーカーや本家のBMWとも大差無くなっているので訴求力は少なくなっているのでしょうが、購入した方にリピーターが多いのは乗れば乗る程味わいがあるという事でしょうか。


『公差ゼロを目指す』というのは普通の自動車作りを考えたらあり得ない目標な訳で、それを半年かけて形にするというのはベースがBMWとは言え大変なものだと思います。今や欧州ならどのメーカーでも開発は専業メーカーに丸投げでエンジンはモジュラー設計で単品毎の仕上げはせず、グレードでもジャーナリスト受けのする高性能グレードには力を入れるが一般的グレードに対しては市場に出してから年次で細かくバグ潰し、といった傾向が多数を占めているようですが(爆)、アルピナがこれからのPHEVやEV時代にどのように生き残って車造りをするのか興味津々ですね。社長が交代になっても年間の生産台数を増やす計画は無いようなので基本的な車造りに変化はないと思いますが、頑張って欲しいです。


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そう言えば、CG誌のジウジアーロ御大の回顧録は今月は幻となったブガッティのEB112の記事でした。オリジナルのオマージュが非常に感じ取れる超高級セダンですが、もしこれが市販されていたら当時のブガッティも倒産せずに違う運命をたどったのでしょうか。


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斜め上からのフォルムもクラシックのブガッティのリアウインドウグラフィックを模していてなかなか秀麗ですね。エンジンもEB110の排気量拡大バージョンが載っていたので優雅に速いのでしょうね。ちょっとパナメーラに似ていなくもないですが。

Posted at 2021/07/13 12:26:48 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記
2021年05月18日 イイね!

文明の利器だけれど必要不十分?…メルセデスベンツA180

文明の利器だけれど必要不十分?…メルセデスベンツA180


行きつけのメルセデスのディーラーさんからAクラスを借りて乗らせてもらっているので軽くインプレを。車種はA180スタイルでAMGラインのようです。




BMWから乗り替えるとシートの調整スイッチに始まって、シフトレバーなどの操作系が結構違うのですが、色々試乗させていただいているので(爆)最近は大分慣れてきました。フル電動シートでメモリー機能もあるので、乗降時にはシートが後ろに下がってくれるのは便利ですね。


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メーターは運転席側とセンターメーターがつながっている大型で、色々な機能表示が出来てとても便利ですが、以前のメータークラスター内のものに比べると若干手前にある気がします。老眼が入った目には微妙に見にくい時があるのと、光の反射で見にくい時があります。


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同じメーター形式でも、Eクラスだとひさしがあるので若干見易かった気がします。コストの問題でしょうか。

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ステアリングホイールには色々なスイッチが付いており、上段の左右はそれぞれセンターメーターと運転席メーターの操作です。短時間の試乗だと操作に慣れませんでしたが、ある程度乗っているとブラインド操作が出来るようになってくるので、特にセンターメーターのタッチ操作をしなくて済むのは便利ですね。


下段の左はオーディオのボリューム系、右はクルーズコントロールの操作系です。上下に並んでいるので操作が煩雑かと思いましたが、慣れの問題でした。


エンジンをかけるとそこそこ静かですが、微妙に振動もありとても静かという程では無いです。横置きFFなのと車格の問題でしょうか。


走り出すと低速トルクは細い感じです。2000回転を超えるとそれなりのパワーが出て来る感じです。1331ccの4気筒ターボで136ps/200Nmのパワーはそれほど不足は無い感じですが、ディーゼルや2Lの4気筒に比べると回転を上げ気味にしないと思ったほどの加速ではなく、ちょっとアクセルを多めに踏み込む必要を感じました。コンフォートモードだと多めの加速だと2〜3速のシフトダウンになって回転が急に上がりますし、スポーツモードだと逆に回転が高めです。「180」の表示通りのエンジンの印象です。


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試乗車にはヘッドアップディスプレイも装備されていました。老眼が入った目にはこの表示の方が見易く、メーターパネルに視線を移さなくても良いので大歓迎です。


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国道のバイパスでクルーズコントロールを使用してみましたが、ヘッドアップディスプレイのおかげで視線を移さずに済み、細かい操作がステアリングホイールの右下部分ですぐに操作出来るので便利ですね。車間を多めに取る設定にしましたが、前車に追い付いて追い抜きをかける際には結構スピードが落ちてしまい、追い抜きレーンに出てから設定速度に戻るまでの加速がやや緩やかなので、場合によっては後続車に追い付かれないように自分でアクセルを踏む必要がありました。以前に試乗したA200dならトルクが太いのでこうしたストレスは無いのかもしれませんね。以前にちょっと乗らせていただいたC220dでの高速道路走行ではこうしたストレスは感じず十分快適でしたので、エンジンの地力の違いのようです(爆)。


レーンアシストのステアリング機能は軽く手を添えていると確かに車線を維持してくれましたが、ハンドルの切り方が微妙に小刻みでそれほど滑らかでは無いように感じて、いまいち信頼感が薄かったですが、それほど混んでいないバイパスや、マイペースで高速道路を流す時には十分有用だと思いました。

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夜道の山道を走ってみましたが、ここではアダプティブヘッドライトが威力を発揮しました。コーナーのつづら折りだと、例えば右コーナーでは前走車の少し左側からきっちりハイビームになっており、前走車との間隔に合わせて照射範囲が変わるので目一杯感動しました。ミドリーヌ号だとハイビームとロービームを頻繁に切り替えなければいけないところを無調整で行けるので、夜間の山道では本当に重宝しました。


オーナーの方なら当然使いこなしている諸機能かもしれませんが、新型の最新装備はさすがに便利この上なく、感動もしました。


ただし、これだけ機能満載だと車自体の感触も気になってきます。エンジン的には小排気量で普段使いでもパワフルでは無く、車任せのクルーズコントロールでは加速に不満があります。


シートもフル電動でポジションはぴったり合い、乗降時の自動ポジション移動は便利ですが、シートがやや小振りで平板なため長時間座っているとやや疲れる感じです。本革シートでしたがBMWでいうところのダコタレザーの感触でごわごわしており、これならファブリックの方が好みです。


コーナリングもFFなのでそれなりですし、ステアリングの手応えも特に優秀ではありません。加速もそれなりで高回転にすると結構騒々しく振動も出るので、あえてマニュアル操作する気にもなりません。


燃費は優秀な感じで、国道のバイパスを流しているとメーターの燃費表示は20〜25Km/Lをずっと維持していましたが、燃料タンク容量は43Lなので満タンで走れるのは600Kmくらいでしょうか。


こうした性能で基本価格は400万円、試乗車はいろいろなオプションがフル装備のようでしたのでそれだけで500万円オーバーのようです。これなら迷いなくスバルのレヴォーグを選ぶ感じです。


動力性能的にはA200dやもっと上級のAMG A35やA45にしたいところですが、燃料タンク容量が何故か増えますが51Lなのであまり遠出は出来ない感じです。


Aクラスに限らないのかもしれませんが、グレードによって燃料タンク容量やサスペンション形式が変わる車は、見た目は一緒でもかなりコストダウンされている部分がありそうで、個人的には廉価版は信用ならない感じです。


これから自動運転機構や色々な装備はまだまだ進歩するでしょうが、そうするとシートの座り心地、車内の静粛性や乗り心地など、車自体の部分の差がよりはっきりする気がします。そうするといくらカタログスペックでは優秀な感じがしても、実際に購入して長距離乗ったらガッカリというパターンも出てきそうです。結局試乗が大切でしょうか。


メルセデスベンツA180も便利な機能がてんこ盛りで始めて買う方ならこれで必要十分でメルセデスベンツクォリティなのかもしれませんが、ミドリーヌ号と比べると動力性能とドライバビリティは段違いで燃費性能もほぼ互角なので、23万Km走っていてもこれに買い換える理由はありませんでした。ライトも旧式のHIDですが僅かに明るいですし(爆)。


個人的感想ですがメルセデスベンツやBMWを購入するならCクラスか3シリーズ以上のFRベースの縦置きエンジンのグレードの方が上質で後々不満が出ない気がします。FFベースならVOLVOやゴルフ、国産車でもありな気がしました。これから電気自動車がもっと普及してくると、モーターそのものの特性には差が無く加速が違うだけでしょうから、車としての質感がもっと大切になってきますね。





Posted at 2021/05/18 12:09:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレ | 日記

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