最近では色々な車種に搭載されてきたN55B30A型エンジンですが、その写真を見ていてちょっと気付いた事があります。
それはインタークーラーの容量です。この写真はエンジンカバーからは新型5シリーズのもののようですが、良く見てみると、インタークーラーのコア数が10段に増えています。現行のN54型は8段だったので、(奥行きがわずかに短いようにも見えるのですが)、単純計算としては1.25倍の容量という事になります。
BMWのDMEは優秀で、吸気系などをいじって抵抗を少なくしたり、インタークーラーの容量をアップしても、それを補正して(性能が上がった分を、ブースト圧を落としたりして変更以前の状態に戻して)しまうようです。
という事は、インタークーラーの容量がアップしているのにも関わらず馬力もトルクも一緒なのは、その分ブースト圧を落としているのでは、と推測出来ます。8速ATや7速DCTの効果ももちろんあるのでしょうが、N55型エンジンに変更されてからの燃費アップには、エンジン自体の効率アップも関係しているようです。もしかして、N54型と同じレベルの燃費で良ければ、740iやZ4sDrive35isと同等のパフォーマンスを発揮するのではないでしょうか。
最近の雑誌の試乗記では「レスポンスが上がった分、今までは変速時に演出していたレスポンス向上の作動をさせなくても、自然に変速が素早くなった」という記述もありますし、数値だけでは分からない性能アップがされているかもしれませんね。
ツインターボから「ツインスクロールのシングルターボ」に変更されると、普通はレスポンスが遅れるような印象を持ちますが、実はバルブトロニックとの併用でオーバーラップを変える事で、ブースト圧の立ち上がり時のレスポンスを良くしたり、逆にブーストが飽和した時に早閉じしてミラーサイクル効果を与えるような芸当もやっているようです。更にインタークーラーの大容量化で充填効率も上がっていれば、「フルブーストまでの立ち上がりが0.5秒早い」という性能も納得出来ますね。
8速ATや7速DCTですと、その辺りの変化が制御でぼかされている気もしますので、是非6速MTで差を確認したいところですが、試乗車無いですね…きっと。
135i用のN55型エンジンのインタークーラーが大型化されているかどうかは、
先日のオフで確認しそこないました、残念!
インタークーラーの比較は
フォトギャラリーに載せておきましたので、興味のある方は御覧になって下さい。
Posted at 2010/07/29 17:29:05 | |
トラックバック(0) |
135i | 日記