先日も「カナダで328d」という話題を書きましたが、いよいよ本国では「325d」がデビューのようですね。
この方のブログに詳しいですが、3シリーズツーリングの2013年春モデルでxDriveは320i、328i、335i、320d、330dが追加され、新たなエンジンとしては325dと335iが追加だそうです。
335iの方はツーリングではActiveHybridが構造的に作れないためだと思われますが、こちらは多分日本にも導入されるでしょう。
個人的に気になっているのは325dで、これはALPINA D3 Biturboのエンジンの進化版です。
元々BMW標準車の123d、X1-23dに搭載されていたエンジン(204ps/400Nm)をチューンしてALPINA D3 Biturboでは214ps/450Nmになっていましたが、新型の325dでは218ps/450Nmになっています。
最大トルクは一緒ですが馬力で負けていますし(涙)、当然8速ATなので変速もスムーズな上に燃費も良いでしょう。
勿論改良点はそれだけではなく、新型エンジンではALPINA D3 Biturboには装備されていなかった、低速側のターボがVG(バリアブル・ジオメトリー)化されているところに注目です。
元々2ステージツインターボは小径の低速用ターボのためにシングルVGターボよりも低速からトルクは大きくてレスポンスも良いためにVGは装備されていなかったのですが、新型の低速ターボには装備されています。
したがって、今まででも充分強力だった低速でのトルクの立ち上がりが更にパワフルになっています。
いつもお世話になっているこの方から提供の、毎度おなじみの(爆)グラフですが、シングルVGターボの320dに比べて、123d、D3Biturboは同じ回転数でもより大きなトルクを発生しています。しかし、これらのエンジンは1300〜1500回転辺りでトルク上昇が鈍るポイントがあるのに対して、低速側にもVGターボを装備した525dでは最大トルクまで直線で立ち上がっているのです。
丁度、320dのPowerKitでは大型インタークーラーで充填効率を高めているために320dではトルクの伸びが鈍るポイントから更にトルクが高まっているのと同じ感じですね。
さらにこれは推測ですが、低速側をVGターボで強化した分、高速側の大径ターボのセッティングを変更したために大幅な馬力の増加(204ps→218ps)につながっている可能性もありそうです。
こちらにVGターボの動作の動画がありますが、M550dのトリプルターボなので更に複雑ですね。最後のステージを除けば、ツインターボと一緒です。
車自体ではどうかと考えると、4気筒の320dと6気筒の330dの車重の差は115Kgあります。325dならやや差が縮まるかもしれませんが、それでも80Kgくらいにはなりそうです。
この差のほとんどは2気筒分の重さで、しかも4気筒から前の部分に集中しているのでしょうから、コーナリング中の挙動は明らかに違うでしょう。実際、ALPINA D3 Biturboは335iや130iよりもフロントが軽くて良く曲がります。
馬力は218psとそこそこですが、450Nmの最大トルクは335iも上回り、ActiveHybridと一緒です。しかも車重は200Kg軽いですから、コーナリングに関してはどちらが楽しいかは明らかでしょうか。
それでいて燃費は320dと大差はないですから、328iと比べても明らかにお得?で「どうしてもガソリンでなきゃいや!」という方以外には、ベストバイのモデルなのでは、と思います。
個人的には、6気筒の楽しさを堪能したければActiveHybrid3で、実質的な速さとコーナリングの楽しさ、経済性を考えると325d、という結論になりそうです。
おまけに、M performance PowerKitのインタークーラーに交換すればパワーやトルクもやや上がった上に燃費は変わりませんから、325dプラスPowerKitのコンビが最強かもしれません。
こうなると完全に現行のALPINA D3 Biturboはかたなしですが、きっと次期ALPINA D3 Biturboもスタンバっているでしょうから、そちらも楽しみですね。
Posted at 2013/01/24 13:45:16 | |
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