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キーボードと言うのはPCテクノロジーが進歩する中で唯一退化＆品質劣化していくものですね。

私はキーボードと言うのはPCを使う中で最も重要なパーツだと思っています（ポインティングデバイスがその次）。結局は入力というのはまだまだ物理的な方法（タイピング）に頼る＆PCを使っている間は必ずお世話になるものなのでその使い勝手やタッチ感覚が悪いと非常に気になります。前置きはともかく、これはコンピューターキーボードの最初で最後の最高傑作と呼ばれる３５年前のオリジナルIBM PC-AT付属の「Model-F」と呼ばれるキーボードでです（数々の特許が詰まっています）。これは現在でもこれに勝るキーボードは無いということで数年前にも「Model-F」に限りなく近いという触れ込みの製品が登場しました。私は自分で使っていたPC-ATは捨てずに保存してありますが、このキーボードも極上品のまま保存してあります（ネットでは数万円で取引されてます）。

このModel-Fキーボードはコントロールキーが現在のCaps Lock、つまり大文字キーの位置にありますが、これはいかにもエンジニアが開発したなって言うのが判りますね（エンジニアはコントロールキーを多用しますから：特にVIエディターを使う場合は非常に便利な位置です：私も現在もこの位置ならば良かったのに！って思いますけど）。ちなみにこのModel-Fも次に紹介するModel-Mも何がそんなに良いかと言うと、キーボードのストロークの長さと押したスプリングの反発力（スプリングを故意に曲げて装着する特許です）、そして一番重要なのは底付きした時のカチっと鳴る音とその感触が良いんですね（俗に「Tactile Keyboard」と呼ばれます）。現在もクラウドファンディングに頻繁にこのタイプのメカニカルキーボードが良く登場します。

事務用品としては大文字固定つまりCaps Lockが簡単に押せた方が便利という事でIBM-PS2が登場した時に現在のPCキーボードの基本となっている１０１キーボードが生まれました（ここでCaps Lockが「A」の横になり、コントロールキーは下方になります：ちなみにModel-FではCaps Lockはスペースバーの右です）。現代のキーボードはほぼこの配列を踏襲しています。ちなみにキーの構造はぼぼModel-Fと同じ特許を使っているのでタッチ感は似ています。ちなみに型番はModel-Mとなり個人的にはこれが一番好きです。私はこれを２台、のちにこのModel-Mの中心にIBM特有のポインティングスティックの付いたキーボードは新品箱入りのまま保存してあります（大好きだったんで一台使ってもう一台保存用に買いました）。

現在のキーボードは小さく軽く作る目的からパンタグラフやバタフライタイプでその感触や音が犠牲にされています。つまり使い勝手が悪くても小さく軽く、なにより安く（これが一番重視されてます）出来れば良いと言う事でどんどん劣化していますね。もっとも上のModel-Fキーボードはそれだけで現在のノートパソコン数台分の重さですから当然ですが....

ホントは書く事がもっと沢山あったのですが、書ききれない＆とりとめがなくなってまとまらなくなってしまったので２台だけの紹介になってしまいました。

木曜の昼、そろそろ再度の日本行きが目前になってお尻に火が点いて来ました。