2009年05月28日
FLAG-Sのセッティング
昨日の夜、セッティングに行きました。
何とか雨が降る前で、走る事が出来ました。
街乗りでの16・16(推奨)セティングでは、
そこそこの乗り心地と、しっとりとして良い感じでしたが
若干の路面の突き上げ感は、受けておりました。
それでも純正のTYPE-Sのサスよりも軟らかく・しなやかです。
その状態で、高速や峠でも中・高速域では、
それが本来のポイントの様に、文句の出ない状態になりましたね。
路面の突き上げ感は、一切無く、いなしていました。
街乗りでは、車高の変化の絡みで、20・20セッティングでは
様々な箇所で擦ってしまう状況だけに、最低でも16・16は確保というのが
分かっていましたが、峠でのセッティングでは、最弱と最強を乗ってみて
その中間で、どれくらいの所でベストがあるかを探ります。
まずは、20・20の最弱セッティングで走ってみます。
パッと走らせて、感じた事は、この最弱セッティングでも十二分に
走れます。前後バランスはかなり良いです(注)。
最弱だけに減衰力が弱く、ホントに良く動くサスです。
限界走行における路面のアンジュレーションをホントに良くいなしています。
このしっとり感・・・路面に吸い付くグリップ感・安定感は
さすがOHLINSですね。
ステア操作により、滑らかな反応となります。
ただ、姿勢が決まるまでに、セッティング上最も時間を要するだけに
「待ち」が発生します。荷重による動きも大きいので、丁寧にやさしく
そして、前もった操作により「綺麗に操作し、ドライブする喜び」を
愉しむ事が出来ます。
これは、荒っぽいドライバーでは上手く運転出来ないでしょう。
次に最強セッティング1・1にして走ります。
最も減衰力が強い。姿勢がすぐ決まります。
サスが沈んでいる最中でも荷重が掛かり始めますので、
ステア操作とほぼ同時に、鋭い反応が得られます。
姿勢がすぐ決まるので、ヨーで向きさえ変えれば、すぐアクセルで
加速に入れます。ステア操作の丁寧さはタイヤの磨耗肌に影響はしますが
走りには影響しにくいです。
つまり荒いドライバーでも速く走れてしまうセッティングになりますね。
最強の減衰力でも、純正OEMのRE050は、ケーシング剛性が
負けていない様に感じました。う~む、凄いタイヤですね。
これ程の減衰力なら、Sタイヤでも扱えるかなとも思えます。
OHLINSの減衰力の設定幅は、最も特筆すべきで、ノーマルの200%
とも言われており、減衰力設定のみでかなりの変化を与える事が出来ます。
(他メーカーと比べて同じ20段でも一段における変化量が、最大なんです)
さすがに硬すぎて、跳ねまくりです。
走らせ方で対応できますが、跳ねて路面から浮いてしまうので
余力が無い状態で走る事になるので、突発的な何かがあった時の対応力が
落ちます。
パッとステア操作した時の反応は良いですが、そこから奥の反応は
荷重移動が決まっている場合には、応えてくれますが、失敗時には
反応がダルになります。
ただ、慣れると走らせ易いです。イージーに速い走りを実現出来ます。
ドライバーの能力が、結果に反映されにくい状況です。
現在のタイヤに対しては、ここまでの硬さは必要ないです。
最弱と最強を乗ってみて、ちょうど真ん中あたりが良さそうな感触なので
次は10・10で走ってみます。
2セット走ってみて、前後バランスは同数値が良さそう(注)です。
予想通り、このセッティングでは、最弱と最強の両方の性能をちょうど
良いとこ取りになっています。サーキットでは、ここらへんが良いかなと
感じました。
ただ峠でのベストを考えると10・10よりも、もう少し柔らかい方が
良いと思われますので、次は14・14あたりを試してみたいのですが
時間と体力の関係上、あと一本しか走れないので、前後のバランスを
敢えて崩して、良い所を確認する必要があるので、14・10としました。
これは、よりリアが流れる方向性のセッティングです。
上記に2回の(注)がありましたが、私の走りの好みがリアをより使って
リアを流しながら加速させるスタイルなんですね。
だから同数値で、すでにリアは流れ気味のセッティングにOHLINSが
狙って設計していると予想されます。
良いと感じる部分よりももっと流し目にして、ドライブにどう変化が
起こるのかを確認してみます。
フロントは、14で峠的にはちょうど良いなぁ。
予想通りのリアの動き、失敗の操作をするとリアがブレイクしそうな、
そんな感触を受け、今まで以上に慎重に丁寧に操作を心掛ける。
ドライバーの好みは、走りに影響が大きいですね。
楽しいから、リズムに乗れて、ペースが上がります。
慣れるにしたがって、アクセルで向きをコントロールしながら加速できる。
これは愉しいですね。実際にタイムも一番速いです。
しかし、走り終えてタイヤの温度を見ると、リアの発熱がフロントに比べて
高いですね。これはタイヤマネージメントとしては改善の余地があります。
もう少しフロントの負担を増やして前後のタイヤの使い分けを考える必要が
ありますね。わかっていても、そういう走りが楽しいんだもん。ついリアを
使ってしまいます。
ここで考察するに、14・10ではリアは流れすぎ傾向ですね。
私が同数値でも、良い・面白いと感じているだけに、恐らく14・14でも
リアがアグレッシブに動く状態ですから、帰りはそれで峠道を行こうかなと
言う事で、14・14を試してみます。
フロントのしなやかさ・進入と、ステア操作時の反応と奥での反応も
凄く良いバランスになっていますし、ヨーが決まるまでの「待ち時間」も
ほど良い感じ。曲がってからのアクセルのテンポが良いですね。
うーむ、私の楽しみ重視のセッティングとしては、これで良いかな。
S2000はやっぱ凄いわ。
フロントもリアもブレーキローターがほわ~んと赤くなってます。
ブレーキも前後バランスが凄く良い証拠です。
前でも後でも制動力を得ています。
ここまでリアを使える車両も珍しいです。
ドライバーはセッティングに自分のクセや弱点を補うように
してしまうと、そこから上達や修正が行われません。
だから「楽しさ重視」でセッティングすると、その車両とそのドライバーの
組み合わせで最速になるかもしれませんが、それでは走りを追求している事には
なりません。
車のセッティングの理想は、
「最高の操作、正しい操作をした時に、理想的な挙動を得られる」セッティング
であり、自分が最高のドライバーでない限り、自分に合わせていては、ダメ
なんですね。
だから私の場合は、自分のクセと弱点を考えると
フロントをリアに比べて硬くする方向で、ベストが見えてくると思います。
ベストなセッティングでは、最速で走れませんが、この状態で練習を続け、
タイムアップ出来るように鍛錬すれば、それが最高で正しいドライブに
近づける事になります。
次は、12・14とか、14・16を試してみるかな。
追記 2009.05.28
雨の走行では、通常、社外サスだと硬さのせいで危なくなります。
限界が下がりますが、FLAG-Sでは、しなやかさによる
ロードホールディングが良くて、WETでも走れてしまいます。
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S2000 | クルマ
Posted at
2009/05/28 15:25:48
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