６０なってもＳ２０００のブログ一覧

たった一周３キロにも満たないサーキットを走り続けると、その熟練度がすぐに
上がっていまい、コースの特性を覚えてしまいます。

サーキットでは、何周も走って、タイム差が無かったとしても
それがドライバーの「精度」と言い換える事は難しいです。
でも、第一歩としての指標としては使えます。


コースを一度、覚えてしまうと、過去の記憶や、その日の周回数からくる既知による
対応の良さが先行して、ドライバーの「精度」を必要とする度合いが減ります。

ドライバーの「精度」が完全に活きるのは、全く知らないコースを初めて走るという
まさにその瞬間瞬間において、どれだけ安定して、限界付近に近づけるのか。
そういった場面になるかと思います。

ドライバーの「精度」を高めるには、サーキットでは難しいですね。
出来なくは無いですが、意識した状態で、時間や経験数を増やさないと、
身に付く物ではないと考えられます。



元々サーキット走行に求められるのは、
最適のブレーキング・ポイント、コーナリング・スピード、ラインを正確に
繰り返す能力です。それをするには、コースを覚えるのは当たり前の事です。


一方、ワインディングでは、全てのコーナー、起伏が常に初めての新しい情報であり、
それに瞬間的に的確な判断を要求される。予想・想像力と優れた観察力を要します。
安全の為の余地が必要となります。



サーキットが、ドライバーの限界または車両の限界を引き出して走るのに対し、
ワインディングでは、「安全の為の余地」を作っておくというのが、セオリーです。
限界では到底、走れない理由です。余地の取り分が、ドライバーの「精度」により
決まりますので、車両の限界で走れるドライバーは皆無ですね。
当然のようにドライバーの限界が先に訪れます。

サーキットでは、コースを覚える事で、ドライバーの「精度」を必要とする
度合いを減らし、車両の限界を引き出せるようになります。
初めて走るサーキットにおいて、前もってコースの情報を入手したり、コースを
走って覚えてしまう前なら、ドライバーの「精度」を測る良い機会です。