• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

60なってもS2000のブログ一覧

2013年06月11日 イイね!

駆動方式により違いはあるのか? その1

駆動方式による話は、色々とありますが、スタイルや考え方次第で結論は変わってくるのが
当然というものです。
友人も黒沢元治と同じ事を言います。「駆動方式は関係ない。どれも同じだよ。」

完璧な限界走行=究極の走りでは、駆動方式に関係無く、同じ走らせ方になります。
全駆動方式の共通部分でのみ限界で走っている事になるからだと思います。


限界走行で重要なのはフロントです。
フロントのコンタクトフィールから、アンダーを助長させないように走らせます。
「アンダー」という言葉も、使う人、掲載する雑誌によりその意味は様々で定まっていません。
これまた厄介な表現なのです。

アンダーとは出してはイケないものと考えている人もいるのでしょうし、
タイヤ単体で表現している場合もあれば、車の挙動として表現している場合もあります。


正しく(と言うか仲間内の共通の感覚として)は、「アンダー」という表現は車の挙動として
使用するのが妥当ではないでしょうか。タイヤ単体での表現とするなら、スリップ・アングルという
概念で考えた方が理屈に合うかなと思われます。

スリップ・アングルというのは、車体が曲がる為に絶対に必要なものです。
車体が曲がるのに順当に踏む段階というのにはどんな行為があるかと言うと、
1. ステアリングを操作する
2. フロントタイヤにスリップ・アングルが出来る
3. スリップ・アングルに見合った抵抗が発生して、車体のフロント側がロールする
4. フロント外側のタイヤに荷重がかかる
5. ヨーゲインが発生し、フロントに向心力が発生する
6. フロントが曲がりだすのに対し、リアはまだ直進中
7. リアタイヤにスリップ・アングルが出来る
8. スリップ・アングルに見合った抵抗が発生して、車体のリア側がロールする
9. リア外側のタイヤに荷重がかかる
10.ヨーゲインが発生し、リアに向心力が発生する
11.このフロントとリアの向心力が発生する位相差により車体にヨーモーメントが発生する

注意点は、フロントとリアタイヤを別々に考える必要があります。
それと各々のタイヤの向心力と、ヨーモーメントは別に考える事です。
位相差が少なければ、車体はゆっくり回転運動をしますし、大きければ素早く回転します。
車体は、タイヤの向心力の運動とヨーモーメントの運動、2つの運動を別々に行いながら
コーナリングという行為をしています。

なぜスリップ・アングルが必要かと言うと、それが無いと車が曲がれないからです。

一般的に言われるタイヤ単体での「アンダー」という言葉は、スリップ・アングルが超過大だ
と言い直せると思います。
スリップ・アングルとは、0でもダメ、デカけりゃ勿論ダメで、適正が良いです。



限界走行中のステアリング操作において、正しいステア操作とは、
「ヨーゲインが付いてくる範疇で、最も速い操作を行う事です。」
ヨーゲインが付いてくる範疇というのは、スリップ・アングルが過大にならず、適正を維持できる
範囲でという意味です。適正と一口で言っても、タイヤの銘柄により、どの辺りがベストなのかは
変わってきます。ゴムの食いつきによるグリップするタイヤ、溶けてネバッとグリップするタイヤなど
特性によっても変わります。結果となる挙動の良し悪しで判断する部分だと思います。
まずは遅い車速でこれが出来ていなければ、限界走行時に同じ物理行為が出来る訳が無いです。
究極の限界走行ともなると、ステア操作のみならず全ての操作とそのリンクにおいてピン・ポイ
ントに成功させなければなりません。


単純に、車両のセッティングが、パーフェクトに近い状態で仕上がっていると、このフロントの
操作に対して、リアは付いて来るだけ(リアにステアは付いていませんよね)なのですから、
「全ての始まりはフロントにあり」なのです。そして「フロントで全てが決まる」と言えます。

逆に、フロントを上級者が正しい操作でもって挙動を作っているのに、リアがちゃんと付いて
こない車両(アンダーになったり、オーバーになってしまう)というのは、前後バランスが
取れていないと言わざるを得ません。


[FF車両]
FFの厳しい所は、ドライバーの関与できる操作がフロントのみである事です。
そして車両さえパーフェクトであれば、そのフロントのみで究極の限界走行も可能になります。
しかしながら、後述となるFRやMRの後輪駆動のように、リア・タイヤを駆使して、失敗の
帳尻あわせをする事が全く出来ません。一度の失敗が、そのコーナーとその後の直線まで影響を
きたし、次のブレーキングまでリセットされる事はないのです。

つまり非力なFFでは、ドライバーに失敗の少なさを求めてきます。
軽量であれば、なお更のこと、丁寧さも求められます。荷重変動が起き易いですから。
「良く動くサス」であれば、丁寧さにプラス、リンクの重要性を課してきます。
注文があればあるほど、ドライバーにコンタクト・フィールを求められます。

ライトウエイト・スポーツ・カーを綺麗に速く走らせれるドライバーが格好良いのは、
車両だけで速いのではなく、ドライバーのスキルが高い証明でもあるからなのです。


                                             [FR・MR車両]へ続く
Posted at 2013/06/12 17:55:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | S2000 | クルマ

プロフィール

趣味はスポーツドライビング 現在、中年のオッサンですが、所有したS2000を 60歳になっても、全開で限界付近を綺麗に攻める。 そんな将来を夢見て、日々精...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2013/6 >>

      1
2 3 4 5 678
910 11 12131415
161718 19202122
23242526272829
30      

愛車一覧

ホンダ フィット ホンダ フィット
転勤先での家族クルマとして中古を購入。 通勤・買い物・峠で活躍、実家に帰ったりにも使用し ...
ホンダ S2000 ホンダ S2000
念願のS2000です。 S2000に乗りたくて、8年間貯金しつつ ドライビングも磨き続け ...
ホンダ フィット ホンダ フィット
転勤先が潮風の影響が強く、S2では塩害の心配があって断念し 通勤の足として購入したフィッ ...
ホンダ VTR250 ホンダ VTR250
2008年8月に納車しました。 VTRは新しくなったばかりです。 スタイルも良いし、2 ...

過去のブログ

2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation