2013年12月26日
随分と前にアドバイスされた事は、その時には言葉の意味はわかっていても、真意まで理解はしていません。それは、そのレベルにまで達していないからです。
その後、上達して理解できるレベルにまでなった時に、ふと「何か」を掴むようになります。
それは、言葉の意味、実際の経験、センサーの感度・精度、ドライビングなど全てが上手く揃って初めて「理解」にまで昇華します。
走り初めの18年前から、タイヤ4つを個別に状況をセンシングして、それらを取りまとめて走るんだよと言われていましたが、その時はレベルが低過ぎて、そんな途方も無い事を出来るとも考えていませんでした。
15年前には、タイヤ4つとは言わないまでも前後Bで、別々のヨーゲインを感じ取って、それを上手く利用して走ってねと言われていましたが、それもレベル不足で、出来ると思っていませんでしたね。
コーナリング中は、主にアウト側のタイヤを使っているから、前後のアウト側タイヤを2つ感知して、それを前後のヨ-ゲインを別々に捉えて走ってよ。フロントとリアの比較で、フロントのヨーゲインが強ければ車両の挙動はオーバーとなり、リアのヨーゲインが強ければ車両の挙動ははアンダーになるんだよ。とも言われていました。
それで中級ドライバーとしては、車両の挙動をアンダー・オーバーをフィードフォワードで想像しながら操作して、その結果の挙動を感じ取って、フィードバックで修正舵を入れるコントロールをする訳ですね。私の場合、この部分で長い年月を掛けていたと思います。
ただし、車両の挙動でコントロールしている内は、まだまだ大した事ないようです。
それはあくまでも「タイヤの挙動」によるコントロールの修正用として用いるだけの情報であり、
大事なのは「タイヤの挙動」・・・つまり4つのタイヤを個別に感知する事なのでした。
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話は変わって、5日前に峠で久しぶりに走っって来ました。
テーマは、
今までの走り全ての精度を上げる。
雨の日に速く走るために考えていた事をDRYでも実践する。
2輪で見えてきた走りのラインを4輪で行う。
上記3点を行いました。
やっぱり気持ちよく綺麗に走るには、いかに無駄を無くすかです。
丁寧な操作速度、滑らかさ、角を取ります。
ステアリング操作は、付いてくる最速の速度で、必要分まで操作する。
速度は、帳尻すら必要ないようにきっちり落とす。
特に小コーナーでは、2輪で曲がるイメージで、奥まで使って減速、
そこから小回りで、後から追加でステアすることを無くします。
帳尻の荷重移動ゼロを目指す。これは雨の日に気付いた事です。
帳尻操作は、後手後手になり、究極の走りをスポイルすることになります。
やっぱりアクセルに移すときのカックンは厳禁です。
超上級ドライブのイメージ・・・コーナー進入から思った以上に早くアクセルに移し、加速し始める。
これに大分近づけて来たなと感じました。バイクの走りの感じなんです。
ちょっと判った気がします。勘違いかもしれないですけど・・・。
きちっとブレーキで減速出来ていれば、アクセルに移すタイミングが早まります。
それもラインをしっかり良く取れていれば、帳尻が要らなくて、パーシャル維持そして
加速に移れます。
ラインがしっかり出来た上で、操作が上手く出来れば、かなりアクセルを踏める事になります。
今まで、ちゃんとアクセルを入れられる分だけ入れてはいなかったですね。
それ以前に、アクセルによるアンダーを抑えるだけで精一杯だったのか。
この時は、アクセルを踏めました。
以前の私が好む走り・・・リアを流すようなアクセルコントロールでは無かったです。
フロントのグリップを失う事無く、加速出来ていました。穏やかにリアが流れそうになる所まで
引き出せていたと感じました。
センシングは、車両の挙動では無かったです。
さすがに4輪を個別に・・・とまでは行かないまでも前後のアウト側のタイヤ2つを感じながらのドライブでした。
そんな走りから帰って来て、過去のブログを読んでいたら、
下記の友人のアドバイスを見つけたんです。まさに目からウロコでした。
2年前(2011年03月28日のブログ)には、さらにもっと深いことを友人からアドバイスされていました。
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挙動を捕捉する場所の違いで反応への対応の違いが現れると思えばいいでしょう。
’タイヤの挙動’における’流れそう’は臨界点手前です。
車の挙動ではヨーモーメントのフィードバックがその繊細なタイヤ毎の’流れそう’
センサーをかき消してしまうため感じている時には既に臨界点をちょっと越えている
ところが多いですよね。
臨界点への近づく方向(手前から近づくか、超えてから近づくか)が、キーワードです。
○○ッチがドリフトを会得するために行った練習で、比較的早めにいいところまで
走ることができました。
これからはその次のステップのために、ドリフト対応走りではいけない部分の修正作業も
同時に行っていくことになります。
(中略)
’タイヤの挙動’からの情報量は多くは有りません。意識して走っていても
情報が乏しいために相対的にヨーモーメントの情報が多くなってしまうといった感じです。
それに頼るというよりは、それが最も多い情報がためにそれに頼らざるを得ない、
といったところでしょうか。
極論を言うとヨーモーメントは無くても、走れます。
それほど意識をタイヤに集中した上で、ヨーの挙動をより正確な挙動把握に用いるのです。
ところが一般的にはタイヤの挙動情報が乏しい故にヨーモーメントからの情報を
車両挙動に置き換えるしか無く、結果タイヤの挙動から1テンポ遅れた対応を
とらざるを得ないといった表現が現実を良く現していると思います。
ヨーモーメントは、’タイヤの挙動’の修正に使用するのであって、
メインの車両挙動の把握に使ってしまうと、操作が1テンポ遅れることになります。
4つのタイヤ個々で’タイヤの挙動’を把握していればいわゆる、
アンダーやオーバー、なんてどうでもいいことになります。
もっと大事なパラメータが4つしっかりと走りに活かされているからです。
ところがその状態から仮想ヨーモーメントも感覚で感じてはいるのですが
ヨーモーメントに関しては副次的(タイヤの挙動から総合的に間接的に察知する)で
あるために、その修正にヨーモーメント感知のために’車両の挙動’を修正要素として
用いるのです。
タイヤを意識してはいるけれど、現実としては、’タイヤの挙動’よりも’車両の挙動’を軸に
走っている。 という状態だと現時点では類推しています。
’タイヤの挙動センス’:’車両の挙動センス’を割合で現すと、理想は9:1と
いったイメージですが、多分私の場合バリアブルで5:5辺りで走っていて、
○○ッチの場合は、多分現在頑張って1:9といった感じなので
心の持ち方として’タイヤの挙動’のセンスのみで走ろう、といった意識で
走って欲しいと思います。*******************************************************************************
テーマとしては、全く意識は出来ていませんでしたが、偶然にも大事な部分を捉えていたようです。
ただ単に「楽しい」だけの走りも良いですが、上達を望むならそれだけではいけません。
今後の走りでは、しっかりとテーマとして取り組みたいと思います。
Posted at 2013/12/26 14:17:54 | |
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