
トヨタ ニュースリリース
2019年02月04日
JPN TAXIの車いす乗降改善対応について
[写真・画像]
(上) 一部改良車(改善後)
(下) 既販車(改善前)
「様々なお客様に快適な移動を」との想いで、2017年10月23日にJPN TAXI(ジャパンタクシー)を発売しましたが、車いす乗降用スロープの設置作業が複雑で、車いすのお客様ならびにタクシー事業者の皆様より、実際の使用場面において対応が困難な状況が生じているとのご指摘を受けております。
私どもは、このような状況を真摯に受け止め、先ずは既販車*1での車いすの乗降性を高める改善を2月より進めてまいります。具体的には、組立作業を簡略化した車いす乗降用スロープ*2などの改善部品への交換や、作業が簡単に分かるラベルを各箇所に貼付けるなど、習熟度によって作業時間に大幅な差が出ないような工夫をし、スロープ設置から車いすの固定などにかかる時間を4分程度*3に短縮を図っております。併せて、タクシー事業者様の協力のもと、乗務員の方々への実車研修を、より一層進めてまいります。
既販車向け改善内容(部位・内容・ねらい)
・スロープNo.1(歩道など段差がある場合は単独使用)
固定ベルトをつなぐカラビナ(金属リング)を提供・・作業の簡素化
・スロープNo.2(歩道など段差がない場合の延長用)
脚を組立式からスライド式に変更・・作業の簡素化
・車いす固定ベルト・車いす用延長シートベルト
リヤフロアに設置可能で、部品が取り出しやすい収納ポケットを配布・・作業の簡素化
・ラベル貼付け
作業が簡単に分かるラベルを各箇所に貼付け・・作業忘れ対策
さらに、本年3月発売予定の一部改良車両には、車いす乗降用のスロープ*2*4構造の見直しに合わせ車両側にも改良を加え、時間を3分程度*3に短縮を図っております。加えて、スライドドアの開閉時間短縮や料金トレイの位置を下げるなどの使用性の見直しするとともに、衝突回避または被害軽減をサポートするプリクラッシュセーフティに昼間の歩行者検知も対象としました。
今後もお客様の声に耳を傾け、より多くの方に喜んでいただけるタクシーの実現を目指して改善を続けてまいります。
*1 2017年10月~2019年2月生産車両(約11,000台)
*2 耐荷重(200kgまで)などの制限あり
*3 作業の習熟度が高い方の場合
*4 既販車向けの改善部品と、一部改良車両の部品は一部仕様が異なります
一部改良車両の内容(部位・内容・ねらい)
●スロープNo.1(歩道など段差がある場合は単独使用)
・折り畳み3枚折りから、2つ折りに変更(作業の簡素化)
・収納袋を廃止し、リヤシート下フロアに直接設置(〃)
・フロア固定バンドをワンタッチ式ロックに変更(〃)
・長さを延長(単独使用を拡大)
●スロープNo.2(歩道など段差がない場合の延長用)
・折り畳み構造から樹脂一体ステップに変更(作業の簡素化)
・スロープNo.1との結合ピンを廃止し、載せるだけの結合方式に変更(〃)
●車いす固定ベルト・車いす用延長シートベルト
・リヤフロアに常設し、カーペットのポケットに収納(作業の簡素化)
●ラベル貼付け
・作業が簡単に分かるラベルを各箇所に貼付け(作業忘れ対策)
以上
トヨタ・ジャパンタクシー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
車椅子利用者からの改善要求
車椅子用のスロープについて、利用者、乗務員、事業者にとっても以前から評判が良くなかったが、特に車椅子利用者から「ジャパンタクシーは乗り降りに時間がかかって不便」として、Change.orgで募った1万1,715人分の車体改善を求める署名を[10]、2018年(平成30年)11月29日、トヨタ自動車名古屋オフィスに提出される事態に至った[11]。
車椅子のまま乗車するには、助手席を前に倒し、後部座席を上げ、収納袋にあるスロープを組み立て、車いすと車両を固定する作業が必要で、トヨタ自動車は、一連の作業を約10分間とみていたが、実際の乗車現場では15分間以上かかるケースもあった[12]。
作業時間がかかり過ぎる、あるいは作業の面倒さから、従来のタクシーと同じく車椅子はトランクに積んで、利用者自身は運転手に座席まで持ち上げてもらったり、最悪の場合は車椅子利用者が乗車拒否に遭うケースも多発した[13]。これについて、チーフエンジニアの粥川宏は「作業が複雑で、マニュアルをみる時間もかかっていた。考えが甘かった」と述べた[12]。
一連の問題の原因は、本車が元々ガソリンハイブリッド自動車として開発が進んでいたことにある。そんな中、タクシー業界の強い要請でLPGハイブリッド自動車化されたことで、後部に大容量のLPG燃料タンクの横載を余儀なくされ、(介護用で用いられるガソリン車では一般的な)後部ハッチバックドアからの車椅子乗降が不可能になってしまった為である[注釈 6]。
トヨタ自動車および神奈川トヨタ自動車では、2019年(平成31年)3月15日のマイナーチェンジ車体で、車椅子での乗降を効率よく行える方法をYouTubeにて公開している[14][15][16]。
[10]^ 中村仁 (2018年). “車いすでの乗車に15分!? ジャパンタクシーのスロープを改善して下さい。”. Change.org. 2019年5月24日閲覧。
[11]^ 佐々木香理 (2018年11月30日). “UDタクシー相次ぐ車いす拒否 トヨタに改善求め1万2000人署名”. 東京新聞 (中日新聞社) 2019年3月9日閲覧。
[12]^ a b 工藤正晃 (2019年2月18日). “バリアフリー、便利でなきゃ ジャパンタクシーの教訓”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社) 2019年3月9日閲覧。
[13]^ 畑中秀哉 (2019年2月9日). “タクシー専用車“改良版”にみたトヨタの真骨頂と課題”. 報道部畑中デスクの独り言 (ニッポン放送) 2019年3月9日閲覧。
[14]^ 【JPN TAXI】車いす乗降方法 - YouTube - トヨタ自動車
[15]^ 【JPN TAXI】タクシードライバーによる車いすの乗車 一部改良車両(2019年3月以降) - YouTube - トヨタ自動車
[16]^ ジャパンタクシー 車いす乗車5分で出発 ~ スロープ対策~ 神奈川トヨタ方式 - YouTube - 神奈川トヨタ自動車
[注釈 6]^ 分割式バンパーはその名残でもある。
≪くだめぎ?≫
そもそも、タクシー(LPG車)と車椅子仕様車(介護・ガソリン車・ガソリンハイブリッド車)は別物である。タクシー(LPG車)は稼働時間が長く、一般向け乗用車より過酷条件である。LPGタンクをトランクに設置は当然の処置。車椅子乗降の為に"ロンドンタクシー"型になり、
『シエンタ』と『JPN TAXI(ジャパンタクシー)』のシャシー共通化が実現。バス同様にタクシーもバリアフリー化になり、2020年東京オリンピック・パラリンピック前に今回改良と成った訳である。既定路線の様なものだ。
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Posted at
2019/07/27 06:27:10