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2021年07月30日

直流急行形電車「165系・169系」

直流急行形電車「165系・169系」 準急列車、急行、ジョイフルトレインとして大活躍
 直流急行形電車
153系・165系・169系

[写真・画像]
(左上)中央本線の急行「アルプス」「かいじ」「こまがね」「かわぐち」「みのぶ」などで活躍した165系
(左下)信越本線横川軽井沢間で補機のEF63形電気機関車と協調運転をするために開発された169系
(右上)165系6両を展望電車に改造して誕生したジョイフルトレイン「パノラマエクスプレス アルプス」
(右下)165系の普通車の座席をグリーン車のリクライニングシートに交換した「ムーンライト」用車両

●153系の出力を増強した
山岳路線対応の165系が登場
 昭和30年代から40年代にかけては幹線電化の延伸に力が注がれ、昭和37年6月10日の信越本線長岡新潟間の電化完成により、上越線経由の上野新潟間の電車運転が可能になりました。上越線には急勾配区間があることから153系ではパワー不足となるため、昭和38年3月に上越線用として登場したのが165系です。153系の主電動機の出力を20%増強し、勾配対応の抑速ブレーキを備えているほか、冬の厳しい気象条件に対応するため耐寒耐雪構造の車両となっています。
 勾配区間を走ることから153系よりも電動車比率を高めるため、クモハ165+モハ164+クハ165の3両ユニットと一等車のサロ165形やビュッフェ車のサハシ165形を組み合わせる編成となりましたが、基本を3両ユニットにしたことで分割・併結による地方線区への乗り入れなどがしやすくなっています。
 昭和38年3月26日から上野新潟間の下り急行「弥彦」、上り急行「佐渡」で運転を開始しましたが、同年6月には一等車2両を組み込んだ8・11両編成がビュッフェ車2両を組み込んだ13両編成となり、新たに夜行急行「越後」にも使用を開始しました。上越線では上野新潟間の急行「佐渡」として長年活躍しましたが、昭和60年3月14日の上越新幹線上野開業で役目を終えています。
 昭和40年代に入ると直流急行形電車の基本スタイルとなった165系は増備が続けられ、その活躍の場も東北本線・高崎線、信越本線、中央本線、山陽本線と広がっていきました。東北本線・高崎線では急行「なすの」「日光」「ゆけむり」「草津」「あかぎ」「わたらせ」、信越本線では急行「信州」「妙高」「志賀」「とがくし」、中央本線では急行「アルプス」「かいじ」「こまがね」「かわぐち」、山陽本線では急行「鷲羽」「山陽」など、名だたる急行列車に使用されていました。

●信越本線横軽に対応した
協調運転可能な169系が登場
 信越本線横川軽井沢間の碓氷(うすい)峠越えは66.7‰(パーミル)の急勾配のため、開業当時からアプト式を採用するなど輸送上のネックとなっていました。昭和38年にアプト式から粘着式の新線に切り替わりましたが、出力増強タイプの165系電車でも同区間では客車と同様になり、EF63形電気機関車の後押しのみで急勾配に挑む運転スタイルとなっていました。このため、165系電車の編成も8両以下に限定されており、信越本線の輸送量の増加に対応するには不十分でした。
 そこで、EF63形電気機関車と協調して運転できる電車の開発が急務となり、昭和42年には165系電車をベースに協調運転機能を備えた169系の試作車が登場。試験結果が良好であったことから、昭和43年から169系の量産車となるクモハ169形+モハ168形+クハ169形の3両ユニットと一等車のサロ169形、ビュッフェ車のサハシ169形が誕生しました。165系では最大8両編成でしたが、169系は基本編成9両+付属編成3両の12両編成で運転できるようになり、信越本線の輸送量の向上に貢献することになりました。
 昭和43年10月1日改正から165系急行「信州」「妙高」が169系となり、その後は169系の増備に合わせて長野方面行の急行列車が増発されました。特急「あさま」とともに信越本線の顔として活躍を続けていましたが、昭和60年3月14日改正で169系急行「信州」は全廃されました。夜行1往復が急行「妙高」として残りましたが、翌年11月には189系に置き換えられたため、信越本線の169系電車急行の運転が終了しました。

●急行時代の終焉から
ジョイフルトレインへの改造
 直流電化区間の幹線からローカル線まで幅広く活躍した直流急行形電車ですが、昭和50年代に入ると世の中が急行時代から特急時代に移行しており、かつては幹線の花形であった電車急行もビュッフェ車の廃止などもあってローカル急行となってしまいました。余剰となった急行形電車は快速・普通列車などに運用されていましたが、団体旅客需要の増加に伴ってジョイフルトレインへの改造が計画されました。
 昭和61年3月、165系6両をお座敷電車に改造した「なのはな」が誕生。外観スタイルは165系そのものですが、塗色は菜の花の黄色をベースに房総半島をイメージしたオリジナルカラーとなっており、一目でジョイフルトレインとわかるものでした。続いて、昭和62年3月には165系6両を改造した前面展望電車「パノラマエクスプレス アルプス」が誕生しましたが、先頭車は運転台を上部に設置した展望スタイル、側面は車窓の風景を楽しめるワイド固定窓となり、165系からの改造とはわからないスタイルとなりました。なお、この車両は富士急行に譲渡され、同社の看板列車「フジサン特急」として活躍しています。
 また、165系の車内のボックスシートを撤去し、グリーン車のリクライニングシートを装備したリニューアル車も誕生。新宿新潟・村上間の夜行快速「ムーンライト」およびその間合い運用となる新宿黒磯間の快速「フェアウェイ」に使用されていたほか、中央本線の臨時快速列車にも運用。ゆったりとした座席が好評を博していましたが、485系特急形電車への置き換えで廃車となりました。
 なお、153・165系は外観塗色を変更して関西地区の「新快速電車」、169系は長野色となって快速・普通列車などでも活躍していましたが、153・165・169系は全車両が廃車となって形式消滅しています。

トレたびトップページ > 鉄道情報 > 車両 > 直流急行形電車(2ページ)
写真協力:はーさんの鉄道・旅・よしなし草、「ボンネット特急の世界」クロ151
※掲載されているデータは平成22年6月現在のものです。


≪くだめぎ?≫
 主電動機(モーター)の出力が
100 kW → 120 kW
となりフルモデルチェンジ、山陽本線の勾配区間"瀬野八"での補機不要となり、スピードアップと利便性が高まった。
 ただ、昭和50年代に入ると世の中が急行時代から特急時代に移行し、ローカル急行と団体旅客需要の対応となった。格安がまだ受け入れなかったバブリーな時代か・・。
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Posted at 2021/07/30 12:51:05

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