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4Catsのブログ一覧

2014年08月25日 イイね!

夏休みの西伊豆スカイライン

夏休みの西伊豆スカイライン子供と涼しい高原サイクリングのつもりで休みを取っていたが、目指す先は雨予報。
それでもサイクリングには行きたいというので、予定を変更し、朝夕は雨マークでも日中は何とか曇りで持ちそうな富士五湖方面と、朝は雨マークながら午後は日も出そうな気配の西伊豆を候補地に、取り敢えず自転車を積んだクルマで夜明け前に家を出た。

東名を西へ下ると、富士山側の空はやはりどんより、対する伊豆方面は明るくなってきた。
よし、今日は西伊豆に決定だ。ホントは河口湖から西湖・本栖湖・精進湖と、ぶっち切られる可能性の低い“のんびり”周遊プランに後ろ髪を引かれつつも、裾野ICを降りて南へと向かう。

デポ予定地・道の駅「伊豆のへそ」に近付く頃、フロントガラスが小雨に濡れる。向かう先、達磨山方面を見上げればすっぽりと雲の中。
それでも予報では小雨はすぐに上がるはず。朝食がてら一時間ほど様子を見、少しまた明るくなった空に「まぁ行けるかな」と走り始めることにした。

通勤時間帯の国道はそこそこの交通量。狩野川を対岸へ渡り、のんびり裏道を行くことにしよう。


「おはようございます!」
とある小学校の前で挨拶をくれた元気な男の子は、どこかで会った気もするがどこだったかなぁ。
目が青いところを見ると、ご両親のどちらかが向こうの方なのだろうか。
ん~、思い出せない。


前回、戸田峠までは奥ノ院・達磨山林道経由でメインルートの一部を迂回する経路を取ったが、今回は雨の後ということもあり、細い山道を通らなければならない迂回ルートはパス、“正攻法”のメインルートを選択した。
こちらもところどころ、なかなか脚に来る登りが続く。日々遊び歩いているお疲れか今日は向こうも調子が出ないらしく、何とか置いて行かれずに済みそうだ。


時折流れてくる風は涼やかで心地よいものの、気温は期待していたほどには低くないようだ。
暑がり親子はバテやすく、休憩を繰り返しつつ途中押しも入り、どうにかこうにか戸田峠に到着。
ここから西伊豆スカイラインの最高点までは、あと200m程のひと登りだ。


ここで二人、もう登るのはいっぱいいっぱいだなぁという気分になり、このまま戸田まで下り、魚でも食べて帰るか~というプランが浮上しかかった。
しかしルートラボで確認すると、戸田までは一気に下れても途中また約150mと200mの二つのピークをやり過ごさねばならない。予定のルートはあと200m登れば、ちょっとした登り返しの後、そこから先はデポ地まで殆ど下り基調だ。
ここは冷静に考え、当初のプランで行くことにした。

ちょっと迷いはしたものの、登ってしまえばやはりこちら西伊豆スカイラインを選んでよかったと思わせてくれる。
富士山はじめ遠くに見えるはずの山々は殆ど雲の中なのだが、尾根を行く道の開放感は格別だ。








本日の最高点標高927m。高かったな~。この時点で正午をすっかり回ってしまっていた。


一旦登り返し、あとは30kmほどを殆ど下って帰るだけ。


おやつを豊富に買い込み、休憩の度に摂取を続けていた為空腹感はあまりないのだが、やはりご褒美にはおいしいご飯をいただきたいところ。
お店を物色しつつの帰路、しかしながら週明けの為かどこも暖簾は仕舞われたままだ。あまり当たり前のものは食べたくないね、と進むうちデポ地まで戻ってきてしまった。

結局自転車を片付けてからクルマで冷川の峠の茶屋へ。
うんまいとろろ飯をかっ込む頃には、午後三時を回っていた。
いや~、疲れた疲れた。



Posted at 2014/08/26 09:58:28 | コメント(3) | トラックバック(0) | 林道ツーリング | 日記
2014年06月07日 イイね!

久里浜発・嶺岡中央林道

久里浜発・嶺岡中央林道西国へ転勤されたtaboomさんに海べりサイクリングを散々に見せ付けられ、海~海~といつからか毎晩のようにうなされるようになってしまった。

このもやもやを解消するには自らも海へ赴く以外ないのだが、ここいら辺りで海と言えば三浦か伊豆か房総の三択。
三浦半島は道が狭い上に車が多く、平日ならいざ知らず休日にわざわざ向かう気はしない。
伊豆は春先に子供にぶっち切られたばかりだし・・・。
房総も帰りの宮野木渋滞を考えるとちょっとなぁ・・・などと思いを巡らすうち、ふと閃いた!

そうかそうか、その手があったっぺかと、ここでもtaboomさんに対抗すべく東京湾をわざわざ反対へグルリ。フェリーで海を渡り、そこからスタートするサイクリングをプランニングした。
旅の序章は、やっぱり船なのである。

まごまごしているうちに西から梅雨入りの声が聞こえ始めてもきた。
関東が前線に覆われる前にと、H君と休みを合わせ、久里浜港から一番フェリーに飛び乗った。

おみやげは房総名物のパチパチマットにビッグシート、それに特紡ロープとテープにカッター。忘れられない思い出の品だ。


6時20分の始発フェリーに乗り込むため、H君とは6時に久里浜港で待ち合わせたのだが、張り切りすぎて5時過ぎに到着してしまった。


本日乗船する住友重工製「しらはま丸」。
久里浜から金谷へ渡ってのサイクリングは学生時代以来だ。


一番フェリーは乗船客も少なめ。自転車は自分達を含め三台だけだった。


昔はロープでぐいぐい括り付けられたものだったが、今はハンドルを手すりに引っ掛け車止めをかませるだけ。


遠ざかる岸を見ていると気分が一層盛り上がる。船旅の醍醐味だ。


海上へ出ると霧でかなり視界が悪くなってきた。朝のうちだけのことと思っていたのだが・・・。


接岸。金谷港周辺も少々ガスり気味だ。


まだ車は少ないが狭い国道は足を停めづらい。脇へ逸れて海岸へ寄り道。


金谷港から8kmほど南下して海べりは一旦終了、勝山から東へ折れ嶺岡中央林道へ進入する。
関東のサイクリストなら一度は赴くこの林道を、恥ずかしながら自分はこれまで未体験。
今回は初・嶺岡で房総を横断しあの方のお店を目指す計画だ。


景色は里山風景に一変。


いきなりなかなかの激坂だ。


同行のH君。この辺りはお互いまだまだ余裕の表情。


大分山中に分け入り高度も稼いできた。
始めのうちは地図で位置を確認しながら進んでいたが、だんだん面倒になってくる。
気温がぐんぐん上昇し、ヘルメットの中に籠る熱で拭っても拭ってもすぐに汗みずくになってしまう。
中に冷却シートでも貼り付けたら少しは違うのだろうか。

下っては登っての行程が続き、何度もここがピークか? と騙される。
上総の「そこ一里」ならぬ「それピーク?」










ここはきっとピークに違いないと記念撮影。しかし先ですぐにまた登り返し・・・。


あぢいよ~。


左手に視界が開けてきた。


本日一番のビュースポットで休憩。この辺りで標高350mほどだが、なかなかの眺望だ。


標高差170m程を一気に駆け降りるダウンヒル。この後もう一つのピークを越えれば鴨川の海はあと少し。


11時過ぎには鴨川の街で昼食をと甘く考えていたが、小刻みなアップダウンと暑さに難儀し、12時を過ぎてようやく海が見えてきた。


鴨川港で潮風に当たりながら大休止。




懐っこいアカ君。


こちらは用心深いキジ兄弟。


そして鴨川と言えば我が心の聖地。元NC誌すたっふべろのS氏が運営するアウトドアショップZENを訪れない訳にはいかない。


しかし残念ながらこの日は夕方までご不在との貼り紙。


中を覗くと、おぉっ、NC-CATが!
神金とタイアップして製作したこのモデル、当時ちょうど充実し始めた700CWOタイヤとチューブラーを使い分け、ハンドルもドロップとオールラウンダーの付け替えで、一台でオンロードの快走、一部オフを含んだ舗装路ツーリング、完全オフロードと、全てに対応させようとした欲張り仕様の自転車だ。
当時はまだツーリング用と言えば650系ホイールが主流の頃、今に続く700Cランドナーの走りと言えるだろう。


店舗内には自分に多大なインパクトを与えた白い旅行車や、元祖TAプロフェッショナルツーリスト装備の黒スポルティーフやらもあるのだろうか。
でもさすがに5時までは待てないし。仕方ないまた来ようと、後ろ髪を引かれつつ店を後にしたのだった。

駅前の観光案内所で教えてもらったお店へ昼食に入る。もう午後1時を回っていたこともあり、店内には他のお客さんが一組だけ。ご夫婦でこじんまりとやっているお店だ。
一見無口そうなご主人は口を開くと実はかなり話好きのようで、注文した定食のお刺身について一つひとつ丁寧に解説を付けてくれた。
その上途中で齧れと、店を出る際レモンのスライスまで持たせてくれた。
ますます鴨川にはまた来なければならなくなってしまった。

帰路は長狭街道を快走。交通量はそこそこあるが、スピードが乗って走りやすい。


午後4時過ぎに金谷港に到着するも、異様に車、人、バイクでごった返している。


これは何事かと思っていると程なく放送が入り、久里浜港付近が濃霧のためフェリーの運航を見合わせており、再開の目途が立っていないとのこと。
どうやら気温が上がったため、海水との温度差により霧が発生しているらしい。
フェリーがいごかなければ帰れまへんがな!

じたばたしても仕方ないので待つことにするが、じりじりと一時間以上が経過。
場内放送曰く、
霧が晴れずに19:30の最終便の時間になった場合、本日は欠航となります。

欠航って・・・

まさかこのような事態に陥るとは思いもせず、二人とも輪行袋など持ってこようとも考えていなかった。
どうしよう。思いつくのはまず、

自転車をここに預け取りあえず電車で帰る。

しかしその場合、ここ金谷と久里浜へ、それぞれ自転車とクルマを取りに行かねばならない。
クルマは今日このまま久里浜まで取りに行ったとしても、自転車を引き取りに来れるのは早くて来週末。
それまできちんと室内に保管し置いてもらうなど無理だろうな。
結論、こんな海っぺりに置いて帰れるかい!

そうすると、何としてでも持って帰るしかなく、その為には何か輪行袋の代替を・・・。

そう思い至る前から、いや最初からそうするしかないと思っていたのかもしれない。
行きに見掛けたホームセンターのことが頭にずっとチラ付いていた。

お天気サイトで予報を確認すると、横須賀地域は今夜から朝まで海上霧。
もう迷っている場合ではない。

H君にこれこれこうするしかないだろうと説明し、来た道を勝山のホームセンターまで駆け戻る。
輪行袋・フレームカバー・固定バンドの代替に、と購入したのが冒頭の“おみやげ品”。
これで包んで安房勝山駅から内房線に乗り込む以外、もう道はないのだ。なかったのだ。

さぁ、これから駅に向かって一仕事。とその前に念のためにと「東京湾フェリー」のサイトを確認すると、何と

「運航再開」

の文字が。

ええぇ~! とは思いつつも正直ほっとした。
時計を見ると針は18時25分をわずかに回り、今まさに25分発が出てしまったばかりだ。
それでも19時30分の最終便には余裕で間に合う。おみやげをぶら下げ、来た道を再び金谷港へ。
それにしても全くこの青い自転車は、波乱の星の元に生まれてきているようだ。

さぞ混雑しているだろうと覚悟して戻ったものの、どうやら先ほどのごった返しは、前の便が全部連れて行ってくれたようだ。
夕やみ迫る東京湾に向かう最終便は、始発便よりもさらに乗客が少なく助かった。


やっと帰ってきた~。
海上も霧のため、速度を落としての運航で大分時間がかかってしまった。
霧にかすむ久里浜港。
お疲れ、自分。只今~。


教訓:カーサイクリング以外は輪行袋必携のこと。

〈本日のコース〉
Posted at 2014/06/07 18:41:47 | コメント(3) | トラックバック(0) | 林道ツーリング | 日記
2013年12月31日 イイね!

2013年走り納め 南伊豆マーガレットライン~蛇石峠

2013年走り納め 南伊豆マーガレットライン~蛇石峠2013年最後のツーリングに暖かな南伊豆へ、のんびりサイクリングのつもりで出掛けてきた。

今回同行は、つい先頃からロードに乗り始めたわが子。
秘かな坂東デビューの後、第二回サイクリングは学校の友達との、何と鎌倉自走!
自宅から鎌倉駅までの最短往復でも軽く100kmを超えるというのに、海岸経由で江ノ島も回ってきたと言う。
もはや家庭内では、坂東往復くらいではエバっていられなくなってしまった。

それでも鎌倉・横浜の市境・朝比奈峠の登りが辛かったという話なので、峠越え初級コースとして温暖な伊豆の蛇石峠(標高334m)を選択、開けた峠ではないため、駿河湾を望む南伊豆マーガレットラインをプラスし、一周約60kmのコースプランを作ってみた。

起点は、TV「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケ地となった松崎町。せっかくなので少々散策して行こう。
ところどころに残る、古い民家のなまこ壁が美しい。




劇中でしばしば登場した「コロッケパン」を実際に作っていた清水屋というパン屋さんでは、今でも「朔のコロッケパン」を販売中。おやつに2個購入し、朔ちゃんがいつも自転車に乗っていた那賀川沿いの道を二台の新しい自転車で走ってみた。


街外れから入るマーガレットラインは、いきなり高度を稼ぎ、松崎港を一望できる。


海岸線は200m級の二つの“大ピーク”をはじめ、アップダウンの繰り返し。この日は風も強く、開けた場所では煽るような強風がまともにぶち当たってくる。
「ちょっとキツかったかな」と後ろを振り返ると、頼もしいことにしっかり付いてきている。

無理をしているといけないと思い、自分のペースで走らせて後方の車からフォローするつもりで、
「先行ってごらん」
と言った途端、

シッティングのままグイグイと、まるでイノーかデルガドの山岳アタックのようにかっ飛んで行ってしまった。
おいおい、朝比奈峠が辛かったんじゃなかったのか? 何とか追いつこうとするが、インナーギヤのままでは後姿はさらに小さくなって行くばかり。
フロントをセンターに上げ、立ち漕ぎでようやく追いつき、
「きゅ、休憩!」
と宣言するのがやっとだった。早くもおやつのコロッケパンでエネルギーを補給する。

富士山もこんなにきれいに見えているというのに、放っておくと目もくれずに行ってしまう。
頼むから回りも少し見てくれ~、時々後ろも・・・。


ようやく一つ目の大ピーク(271m)に到着。さんざん子供のペースに引っ張りまわされた挙句、この時点で自分の脚は相当消耗してしまっていた。


山と海の入り組む海岸線。海抜0mまで下ってしまえば、


当然また登りが待っている。二つ目の大ピークを目指すこの辺りからは、なりふり構わず“押し”を提案。


昼食は途中、子浦の今津屋に立ち寄った。
蛇石峠に備え、地金目と黒むつの手こね飯を注文、座敷で脚を伸ばし、充分な休養を取らせてもらった。

蛇石峠への行程は、先程までとは一転し里山の中だ。この辺りはまだ緩い勾配が、徐々に斜度を増していく。




曲がりくねった登りの途中、地図を確認し、
「もうあと少しで峠かな?」
とつぶやくと、
「ホント?」
と、まだ余力が残っていたようで、またしてもかっ飛んで行ってしまった。
昔は自分もこんなだったっけな~、と懐かしむだけで脚は全く着いていけない。


本日最後のピーク、蛇石峠。
最後はさすがに向こうも疲れたようで、手前500m程からは二人して押しでの登頂だ。


たかだか60kmのコースと、まだスポーツ車に乗り始めて間もない子供と、見くびっていたら手痛いしっぺ返し。
一年の最後を締めくくるには余りにも象徴的な、間違いなく今年一番の“苦行”であった。(泣)

Posted at 2013/12/31 23:14:36 | コメント(4) | トラックバック(0) | 林道ツーリング | 日記
2013年12月23日 イイね!

表丹沢林道・旧丹沢林道再訪(菩提峠・ヤビツ峠~宮ヶ瀬湖へ)

表丹沢林道・旧丹沢林道再訪(菩提峠・ヤビツ峠~宮ヶ瀬湖へ)神奈川の実家から自走で行ける峠道として、その昔何度も走りに行っていた丹沢の林道を、ティオさん、taboomさんにご一緒いただき再訪してきた。

今回のコースは伊勢原の街を起点に、表丹沢林道から菩提峠を越え、かつて丹沢林道と呼ばれた県道70号を中津川に沿って北上、宮ヶ瀬湖で折り返し、県道64号を下ってくるという周回60km少々のプラン。触りの表丹沢林道は昨年の走り初めで訪れていたが、その先、宮ヶ瀬湖への道は宮ヶ瀬村のダム湖水没以来初めての走行だ。
最後に走ったのはもう20年以上前のこと。久し振りに訪れる中津川沿いの道に、あの頃の趣きはまだ残っているだろうか。

起点の駐車場から望む、朝陽に照らされた大山。あの中腹を目指して行く。


登り口の秦野へは、しばしの酷道走行。246はなかなか脚に来る峠道だ。


けれども“峠”の新善波隧道を抜けると、ご褒美が待っていた。この辺りから見る富士山は迫るように、デカい。


国道を外れ林道入り口への途中、振り返ると相模湾が日差しを照り返し金色に輝いて見える。


戸川公園を抜け、未舗装区間の始まりだ。
SILKで訪れた際は浮き砂利に苦労したが、あれから2年近く、だいぶ路面が締まり26Cでも充分走行可能だ。




かつても脚を休めた国定公園の碑。


最高の友人と憧れのTOEIまでをも得、また訪れることができるとは考えてなかったなぁ。


正面に冠雪した山頂を見せているのは塔ノ岳だろうか。


勾配もほどほど、走りやすい道を快調に進んで行く。もっと冷えるかと着込んできたが、余分な荷物になってしまった。


水場で休憩。
丹沢の名水をボトルに汲んでいくつもりであったが、「飲用前には煮沸せよ」との注意書きに断念。


降ったのは上の方だけではなかったようだ。
白板さんからいただいた「凍結に注意を」との忠告が、現実味を帯びてきた。


Uターンするようにゲートを越えると表丹沢林道の始まりだ。
年月に標識の色がすっかり褪せてしまっている。




ゲートの中はところどころ落石が散らばっているものの、全線舗装。日当たりもよく、冬枯れの中を行く気持ちのよい道だ。


しばらく行くと右手が開け、絶景が広がる。


この辺りの標高は600m台。眼下には秦野の街並みと相模湾、遠くには三浦半島から伊豆半島、大島も霞んで見えている。脚を止め、しばらく見入ってしまった。




日陰に回りこんだところで遂にアイスイバーン登場。
と言っても距離にして数十mほどだった。まだ“ここは”。


道が南西へ回りこみ、富士山も見えてきた。自転車を道端に“展望台”へ。


道路から一つ飛び出た場所に、誰かがブロックで簡易的に足元を整えてくれた“展望台”があった。お蔭で木々に邪魔されず、富士山を正面に拝むことができた。やっぱりデッカいなぁ。


菩提峠入り口に到着。
こちらはかつての様子。乗車など思いも付かない登山道だ。




こちらは現在。拡幅され舗装も施された。


しかし、勾配だけはどうにもならなかったようだ。距離にして1kmにも満たない区間ながら、息を上げつつ蛇行でやり過ごす。


菩提峠の国定公園碑。付近は雪で真っ白。


今回の最難関、県道との合流点・富士見山荘への下り。北斜面のため半凍結状態でビビリと泣きが入る。
taboomさんは果敢にも、途中まで乗車のまま行ってしまったが、ティオさんと自分は慎重に歩いていくことにする。


踏み固められていない部分を選び選び、ゆっくりと歩を進め、何とか突破。途中何度かコケそうにもなったが、全員無事クリアすることができた。
白板さん、ご忠告ありがとうございました。


宮ヶ瀬はここから北方向だが、サイクリストたるもの、“峠”と名の着く場所へは取敢えず足跡を残したい。一度南へ登り返しヤビツ峠に寄り道する。
何か“証拠品”を仕入れておきたかったのだが、残念ながら売店の主は不在、鍵が掛かっていた。


時計は正午を回ってしまった。
いつもならこの辺りで火を焚きランチとするところだが、今回食事は宮ヶ瀬のレストランを予定している。
小腹は空いたが、ここからの行程はほぼ下り基調の18kmほど。おやつで誤魔化し先を急ぐことにしよう。


未舗装の頃は丹沢林道とも通称された県道70号。全線舗装されたのは宮ヶ瀬ダム完成の頃だ。


舗装のお蔭で回りに目をやる余裕もできた。水のきれいな中津川を横目に、今回は残雪も手伝ってなかなかいい雰囲気だ。






道路が二車線の高架に変わると、宮ヶ瀬湖の南端。




こちらはダム湖に水没してしまった道から。工事中の高架が見えている。


ビジターセンター近くのレストランで昼食を済ませ、さぁ、あとは伊勢原の駐車場へと引き返すだけだ。
湖を横切るやまびこ大橋。


橋から望む湖面はもう夕暮れ色だ。


ちょうどこの辺りに沈むかつての宮ヶ瀬村。
自分がサイクリングに訪れていた頃は既に立ち退きも完了、殆んどの家は取り壊されて数軒の廃屋が残るだけだった。


工事中のやまびこ大橋。


当時は「水没する前に」と立て続けに走りに来ていたが、ダム完成後は足が遠のいてしまっていた丹沢林道。今回改めて訪れ、今も残る峠路の趣きに、是非再訪したいと思った。

ティオさん、taboomさん、今回もお付き合いいただきありがとうございました。
非常に楽しく充実した一日でした。
Posted at 2013/12/23 16:09:07 | コメント(3) | トラックバック(0) | 林道ツーリング | 日記
2013年11月17日 イイね!

思親山中腹「佐野峠」から望む秋の富士山

思親山中腹「佐野峠」から望む秋の富士山ウイークデイに抜けるような秋空を見上げていると、青を背景にした富士山の真っ白な山頂が頭に浮かび、居ても立ってもいられなくなる。澄んだ空はゴチャゴチャ林立するビルではなく、冠雪の頂とともに味わいたい。
しかし、ここのところの週末は、降らずとも予報はいつも今一つ。なかなか思い切って出掛けようと思えずにいた。

金曜の予報で“これはイケる”と踏んだこの週末、取敢えずクルマのトランクにTOEIをスタンバイ。4時のアラームで目を覚せば外は思い通りの星空。
ヨシヨシとテンションは一気に上がり、東名~新東名で一気に西へ向かった。

今回走ったのは山梨県南端、富士川と佐野川に挟まれた思親山(ししんざん)をぐるり周回する林道群。
ピークは標高845mの佐野峠。一回り40km弱、標高差は720m少々、アプローチ中途から峠に掛け530m余りの標高を3.5kmで一気に直登することを除けば、登ってあとはゆったり下って来るという、峠越えとしては無理なく走れそうなプランだ。

「新清水IC」から国道52号を北上した先、JR身延線「井出駅」裏に公共駐車場(無料)があり、今回はここにクルマをとめさせてもらった。


富士川の東岸を身延線と並行する県道10号で、まずは4km程北の「内船(うつぶな)駅」を目指す。
それにしても、期待していた以上の好天だ。


峠へのアプローチは内船駅裏手から始まる。駅手前の踏み切りを渡り、いよいよ突入開始だ。


正面に思親山を見据え中村の集落を抜けて行く。路面は夕べの雨でまだうっすらとお湿りの状態。
この辺りもなかなかの急勾配で、車が来ないのをよいことに“人工九十九折れ”で突破する。


集落が途切れ栄中部林道へ進入。道は殆んど眺望のきかない森の中を縫って進む。




明るい三叉路に出てほっと一息。


右には数軒の集落。心情的にはこちらへ進みたいところではあるが・・・


正解はこちら。


木々の密度が濃くなりさらに圧迫感が増す。
しかし針葉樹林にはドングリなどのエサもなく、だから、うん、きっと大丈夫!


と思っていたら、今や見慣れた黄色い看板!


いや、ここはまず上の行き先表示だ。
「佐野峠」の文字はないものの方向的には思親山方面だろう。この三叉路は左へ行けばよさそうだ。
で、下にはお馴染みの“黄色いの”。やはり“出る”とのこと。早速、前回御岳山林道から導入の熊鈴をフロントバッグD環にセット、チリンチリンと響かせながら進んで行く。
三叉路の先は一旦下るが登り返しはなかなか手強い勾配だ。しばらく頑張ったもののとうとう足を付いてしまい、あとは乗っては歩きの繰り返しだ。
 

道幅が二車線程度に広がり、蛇行でペダリングして行くと、少し先でどう見ても枝道と思われる方向へ一部手書きの「佐野(峠)」の文字。


さぁ入ってよいものか、地図を見つつ思案していると、すぐ近くに車を停め、何か藪の中で作業をされていた方が声を掛けてきた。
内船から登って来たというと驚かれ、慌てて「半分以上歩きです」と付け加える。
二言三言言葉を交わしたあと、佐野峠ならそこを入ればよいと親切に教えてくださり、お礼を言って枝道に進入。あとで地図を確認すると、ここからが上佐野林道だった。

この辺りまで来ると時折木々が途切れ、空が顔を覗かせる。人と話をしたこととで心も足もやや軽くなった感じだ。


と言ってもこの急勾配。乗って歩いてに変わりはないのだが。


それでも振り返ると、随分登って来たようだ。


やがて前方が明るく開け・・・もしや峠?


さらに進むと、富士山が白い頂をひょっこり覗かせる。やはり峠のようだ。
途中追い抜いていった、先程の男性の車も停まっている。


殆んど眺望のないアプローチを閉塞感に耐えつつひいこら登ってきた後、ストーン!と飛び出る感じに登り着いた佐野峠。このギャップが感動をさらに盛り上げる。
少々雲をまとってはいるものの、秋空を背景にした期待通りの白い山頂を目にすることができニンマリ。


車の男性はなにやら準備をしており、尋ねると自然薯を採りに山へ入るそうだ。
「やっぱり熊は出ますか?」と訊くと、「運がよければ会えるよ」とのこと。
いやいや、そんな運は御免だ~。

再び一人になり、しーんとした音の中、峠の東屋で富士山を独り占めしながらのランチとする。


ここはなかなかの穴場だな~などと思うのも束の間、いきなり静寂を破り、ラジオの音とともに三台の車が上がってきた。うち一台は東屋のすぐ脇にガガッと横付け。
何だこいつらは? と思う間もなく、三匹の得体の知れない生き物がガヤガヤと現れ、ラジオの音をさせたまま、タバコを吹かしつつ三脚をセットし出した。


澄んだ空気や静かさを楽しんだりのできないこういう生き物が、世界遺産登録でウジャウジャ湧いていることだろうと二十曲り峠などは脚を向ける気になれなかったが、まさかこんなところにまで侵食してくるとは・・・。
何もかも台無し。うんざりとした気持ちになり、片付けを済ませ、そそくさと退散することにする。

さて、ここからの行程。
峠から起点の井出駅までは約26km。途中10km程の平坦区間を挟みほぼ下り基調だ。佐野集落までの佐野峠林道には未舗装区間もあるようで楽しみである。

しばらくは走りやすい整った舗装路面。


木々が切れると右手には富士山。横目で味わいつつの申し分のないダウンヒルだ。






ふんふんと気持ちよく下って行き、何気なくこの水場で脚を停めたとき、もしかしたら"運がよかった"のか、動物園の檻の前で嗅ぐような強烈なケモノ臭を感じた。


ウン●でもあるのか、はたまた風の具合かとも思ったが、臭いは弱まることもなく篭ったまま。
何となくヤバいような気がして、そ~っと自転車にまたがり、しばらくは振り返らず、一散に駆け下りてきた。

ここまで来ればと一休み。はるか下にこれから下って行く佐野の集落が見えている。
路面がよく殆んど熊鈴が鳴っていなかったことに気付き、ここからは指で鳴らしながら下っていくことにした。あ~、怖かった。


いよいよ未舗装区間の開始。と言っても土がちの路面は至って走りやすい。泣きの入った御岳山に較べれば、この程度、アスファルト路面みたいなものだ。熊鈴も勝手に音を鳴らす。
アプローチ側と打って変わって、こちら側は錦に色付く広葉樹林。足元の落ち葉も雰囲気を盛り上げてくれる。












ダート路面と秋の雰囲気を充分楽しみ、佐野の集落に下り着いた。


先へ行くと、ムムッ、気になる案内板!
蝮ってあのマムシ? これは行くしかないなぁ、と探検隊本能が目を覚まし、もちろん寄り道。


ここが蝮養殖場だ。


特定動物飼養の許可取得済み。


この中にウニョウニョいるのだろうか。


蝮の養殖場というのは始めて見たが、ドリンク剤などしっかりニーズはある訳だ。
こちらがどういった先へどの程度の規模で出荷しているのか不明だが、自家製の蝮酒や粉末剤・錠剤など販売しているようだ。

望めば見学OKだったが、向かいの事務所兼商店を覗くとちょうど昼休み中。30分程待つのが億劫で帰って来てしまったのは、探検隊失格だったかなぁ。
今にして思えば、やはり見ておけばよかった。うん。

道はお茶畑の間を縫い、


やがて佐野川西岸を並行。
日本軽金属が自社設備の電力供給用に建造した柿元ダムによる人造湖「天子湖」へと続いて行く。


しばらく平坦路が続く一方で川面の位置が下がっていき、湖が見えてきた頃には随分高度差が広がっていた。斜面の木々に阻まれ湖面も隠れがち、一望することはできない。湖面を横に進むとばかり思っていて、これは少々期待外れだった。
それにしても先頃の豪雨の爪痕か、尋常ではない流木の数が何となく胸をザワつかせる。


柿元ダム。随分下の方だ。


ダム入り口。歩いては行かれそうだが、蝮ほどには興味なし。戻ってくるのも大変そうだし、もういいやぁ。


行程最後に目にした富士山。今回は一日美しい姿を見せ続けてくれた。
道はこの先思親山の西を抜け再び富士川方面へ向かって行く。


あの橋の辺りへ下り、本日はおしまい。
富士山と秋と走りやすいダートを満喫でき、峠の三匹以外は満点の一日だった。
Posted at 2013/11/17 15:46:37 | コメント(5) | トラックバック(0) | 林道ツーリング | 日記

プロフィール

「[整備] #145 水温センサー交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/406520/car/322656/6532728/note.aspx
何シテル?   09/05 22:04
雑誌の記事でほとんど一目ぼれだったALFA145。 それでも自分がイタリア車なんぞ手にするとは思っていなかったのだが、思い切って乗り始めたらいつの間にか走行2...
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短期的には日本はブラジル化… 
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2021/04/18 10:30:14
FiatECUScan 145に接続を試みる 
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2019/01/13 12:40:43
空調扇風機交換・衝突時護身用風船制御系統調整再挑戦・冬車輪交換・制動装置整備 
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2018/12/03 09:04:24

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アルファロメオ 145 アルファロメオ 145
1994年の秋頃、自動車雑誌のグラビアページで初めて見て以来、アクのあるカッコよさにすっ ...
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TOEI輪行車。 2012年6月30日発注、2013年12月27日完成。 NC誌今井C氏 ...
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