旧モッツァのブログ一覧

さて、実際にブログにしてみると予想以上に長くなることがわかり、後篇をば…。

試乗させて頂いたのは、以下の仕様。乗った順番に…。
◉カローラツーリング(ワゴン)1.8S FF CVT
◉カローラ(セダン)W×B ハイブリッド
店舗周辺の下道で、交通量もそれなりに多い道を流れに合わせて走り、前方が空いたらスロットルを半分くらい開けて、という走り方をして終わり。それぞれ距離にして５キロ未満で、20分程度。速度も６０キロ未満。

ツーリングのほうは、CVTに発進時に少しだけ飛び出し感はあったけれど違和感は薄い。フロアがかなり厚く感じ。こないだ借りた現行アテンザセダンよりも、車体上屋やフロアの剛性感は明らかに高いという印象。日本車離れした感覚。一方でパワステのアシストは強すぎ、インフォメーションは皆無に近い。ブレーキを踏む感覚は、ちょんと軽く踏んでも効きづらいけれど、踏む力に応じて効きが強まる点が従来のトヨタ車にはなかったかもしれない点かな？抜きの調整も、BMWのE46やNDロードスターほどでないにしても受け付けたのは驚き。現行アテンザよりもリニアリティは高い。
シートは日本向け日本車とは思えないほど座面が長く、輸入車の物みたいに骨盤も起き、長時間でも疲れにくいだろうと期待出来そう。個人的に良いけれど、小柄な年配ユーザーのことは見切った設えに感じられ、ここも日本向けに手直しした方が良いのでは？尻を座面後端より前にずらして乗る癖が多くの日本人ドライバーにはあり、追突時の内臓保護の件を考えると…。

セダンの方は、ちょっとしたカーブや交差点で、後輪が路面をぴたりと捉えた感覚が強いことが相まってかは知らないけれど、車体後半の剛性感がツーリングに比べて更に高く感じられました。ステアリングも正確でまた驚きました。パワステのアシストはスポーツモードにすると程良い重さなのは良いとして、アクセルの反応が…。運転モードを個別で切り替え出来るようになれば…。
ツーリングではさして気にならなかったハーシュネスが、大径ホイール低偏平タイヤを履いているにもかかわらず、ハーシュネスがあった感覚が薄いのは、件のダンパーのおかげかな？
W×Bのシートは、サイドサポートが大きめに張り出していましたが、そのことよりもシート骨格の剛性感が標準仕様より高く感じられ、日本車離れしていて、この点でも驚きました。

ハイブリッドは短時間の運転で、流れに合わせて走らせる上では車間距離は常識的な範囲で詰められたし、ノーマルモードのアクセルの反応は常識的なもので、30プリウスやアクアでよく指摘される挙動にはなりにくいでしょう。ただ、ブレーキのリニアリティはガソリン車のほうが良いし、スポーツモードでは、トルコン滑りまくりATっぽい感覚にはなりました。

両方ともドラポジはきちんとしたものに、すぐになったし、車体の剛性感が高く、とりわけセダンW×Bは下道でのリアの接地感とおそらく新開発ダンパーから来る、脚の動き方に舌を巻き、長年カローラという車名に失礼ながら抱いていた偏見は消えたのでした。

ちょっと気になり、自宅から近いカローラ店に行って新型カローラに試乗。
見るだけのつもりが、気やすく試乗までさせてくれた。ありがとうございます。日曜日午後なのに消費税増税直後なのか、立派な店構えなのに閑散とした感じ。カローラ店やトヨタがこうなら、他のクルマ関連の店は今後更に客が離れるのではと、書きながら感じるものです。

試乗の感想を書く前に、興味を持ったきっかけでも…。
元々カローラは、かつての100系まで幅広い層のユーザーがいて、老若男女問わずセダンやステーションワゴンに乗っているものだったように思います。30代だった頃の身内のおじさんが二人、80系や90系にかつて乗っていたし、若かった小学校の先生も100系で家庭訪問に来ていた。
けれども110系以降のセダンは見事に若いユーザーから見放され、大変失礼ながら年寄り臭いイメージが強烈に定着したように思う。具体的統計を見たわけでないし、ステーションワゴンには若年層ユーザーは見受けられたけれど、若い人がセダンを運転する姿を見るのは営業車を除いて皆無になったように思う。
また、社会人になって100系のバンや120系のハッチバックを何度か運転したことがあったけれど、下道では走らせて特に突出した良さはなく、なんとなくヌルい印象が強かったのも、カローラに抱いていた強い偏見の理由なのかと…。個人的に嫌いな滑りまくりのトルコンが、120系には付いていたし…。
そんなカローラが、去年オーリスと称したハッチバックが先にFMCして随分良くなったとの評判を、方々で聞くようになり、更にみん友さんの何シテル？を覗くとダンパーに金がかかっているという気になることが書かれていて…。

経営トップに就任し早十年になる、モリゾウどんを手放しで褒めることは出来ないけれど、かつての国内向け仕様のプロダクトのことで、一部から言われていた悪評を覆す努力は間違いなくしているのだろうね。多分。