長文警報。ジムカーナを始めて半年経ったので、自分の原点と目標の再確認をば。
■きっかけ、情報収集(90年代後半)
今をさかのぼること十数年前、国外追放同然の身でアメリカに渡った自分は、なんとか免許を取って当時12年落ちのZ31フェアレディ(8万円相当で買った12年落ちのポンコツ)で嬉々として走り回っておりました。ある雨の日、交差点にてテールを流してしまい、慌ててカウンターを切ったもののおつりをくらって270度スピン。運よく他の車が避けてくれたので大事には至らなかったのですが、その時の恐怖感こそがドライビングテクニック向上に興味を持った原点でした
当時ネットが広がり始めた頃で、日本の某フェラーリクラブのサイトやお友達の
マリウスさんのサイトを見てモータースポーツを知りかけていました。その頃、ちょうど近所の
大学の敷地でAutocross(ジムカーナとミニサーキットの合いの子)の大会があり、見学。一発で気に入りぜひ出たいと思ったものの、点火系と排気系に不安のある現車では出るにも心もとなく・・・で、難民同然の身分でお金もないのでしばしばお預け状態に。
■2001年、乗り換え&Autocross参加
数年経った2001年末、知人のカマロ(V8ながらAT車)を偶然譲り受け、安全に走るためにモータースポーツ参戦計画を開始。SCCA(日本のJAFのようなもの)の初心者向けレクチャーを一回受けて、参戦を決意。
James CreasyというレプリカCobraに乗った当時の全米チャンピオンに教えていただきながら、前述のAutocrossイベントに11回ほど参加してみました。
毎回3本、全部足しても33本しか走ってないんですが、それでも突っ込みアンダー回避と旋回ブレーキングだけは徹底的に教え込まれました。結果は、なんと北カリフォルニアのサンフランシスコ地区
無改造クラス新人戦(Novice)優勝(笑)。参加者が少なすぎてシリーズ成立ぎりぎりだったということもあり、同点1位で盾をいただいちゃいました。昔からタナボタで入賞させていただいております、ハイ。
■2003年、帰国&米軍ジムカーナ
2001年のNYテロの影響で外国人の就職が困難になり、2003年に失意の帰国。東京に戻ってみたものの、駐車場代に月5万も払えるわけがなくしばらく徒歩生活に。でもネットでの情報収集は続けており、ニシヤマ氏の
米軍ジムカーナのサイトを見ては一人で萌えてました。しかし、日々の資金繰りが精一杯の中で車を持つ余裕は無し。悶々とする日々が続いておりました。
■2007年、ロドスタ購入&モータースポーツ再開
それから5年弱の歳月が経ち、数度の転職を経て生活も安定したのでようやく車両購入。カマロ(305馬力&47kg)のパワーに頼った走りの反省&FR好きという基準で、ロドスタを選択。パワーで半分、トルクと排気量は3分の1以下ながら、どこでも床まで踏み抜ける楽しみに初めて気付きました。
で、最初のモータースポーツ再開はTwinlink MotegiのASTP。南コースでのブレーキング/コーナリングや、スキッドリカバリーを練習してきました。印象としては、楽しかったか?と言われればYesです。でも役に立ったか?と言われれば、「助手席の人を眠らせるようなスムーズな運転」の練習という意味ではYes、速く走るという意味では分かりません。個人的にはもう参加することは無いかと思います。でも、荷重移動してタイヤをつぶしてからブレーキング/コーナリングすることの重要性に気付かせてくれたという意味では非常に役に立ちました。
■2010年、Yui Racing Schoolと湘南ジムカーナ
今年に入ってからマイヘルメットとグローブを入手し、本格的にモータースポーツにはまりました。
まずは前述Mariusさんのサイトで気になっていた
Yui Racing School。これはジムラッセルやスキップバーバーなどF1ドライバーを輩出するようなレーシングスクールで教えられており、御本人も元全米6位の入賞経験を持つトムヨシダ氏率いるレーシングスクールです。ここでのオーバルレースやショートサーキットスクールで徹底的に叩き込まれるのは、自分の走りの基準を作ること。どれほど高い目標を持とうとも、自分の現状を的確に把握しないと上達しないばかりか、無理をして事故を起こしたり車を壊すことにつながると。まずは自分が確実にできるレベルを把握し、その上でIncrementalに少しずつより難しい段階に挑戦することを教えて頂きました。このスクールでは、前後左右のタイヤのスリップアングルを意識しながらの、50キロから130キロの範囲での車の操り方を練習させてもらっています。
もう一方が、湘南ジムカーナ。多くの先生方に教わりながら、サーキットと違ってレコードラインが無い(or無数にある)駐車場で、いかに速く走らせるかを試行錯誤しています。ここでは前述のIncrementalな練習ではきっと上達は望めないでしょう。低速であり、失敗してもブレーキを踏みつければ何とかなる利点を生かして、ひたすら踏んでいって車の挙動(=反応)を理解し覚えていくことが求められます。いわば、走りの引き出しをどれだけ増やすか。そして、距離をとれば速度を失い、速度を求めれば距離を失う中で最適なTrade-offを見つけるのが肝要になってくることが最近分かってきました。平塚の良いところは、そうそうたる先生方(元全日本チャンプや全日本選手の方々、ロドスタマスターなど)に気軽に教えていただけること。残念なところは、100を教えていただいても自分が理解できるが10、実行できるのが5、身につくのが1~2ぐらいしか無いところ。自分の成長曲線の傾きの緩やかさには残念になりますが、こればっかりは本人が努力して頭を使うしかないので頑張っていきます。
■今後
「運転技術を向上させたい」という思いで始めたモータースポーツ。まだまだ思ったとおりに車を操るレベルには至っていません。今後も平塚ジムカーナとオーバルレース/ショートサーキットを通じてスキルアップに努めるつもりです。
最近、最高にかっこいいと思うのがたまに平塚にいらっしゃるゆきぶん氏。オデッセイという、ジムカーナ場で一番不似合いな車でそこそこ以上のタイムを叩き出されるのは尊敬を通り越して畏敬の念すら持ってしまいます。自分に与えられた条件の中で、「安全に、どんな車に乗ってもその車のポテンシャルを引き出す運転」ができるようになるのが今の目標かも知れません。
---
以上、未来の自分に向けた現時点の振り返りでした。いまんとここんな感じですので、スーパーオーリンズや機械式デフやフルバケに手を出すことは当分無いかと思いますが(笑)、少なくとも年内一杯はジムカもYRSも続けていきますので今後もよろしくお願いいます!
Posted at 2010/06/26 18:14:06 | |
トラックバック(0) |
独り言 | 日記