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2021年01月08日

【レガシィBRG】TR690ミッション修理記録5 ←コイツが本題

えぷしょんです。

えー、とりあえず治ったBRGレガシィちゃんですが、多少の問題を抱えています。

現在の所、普通に走ってはいますが。
ミッション分解時に、ドライブシャフトのシールからデフオイル滲みがも見つけてしまい、ついでにシール交換すっかなって事になり、このデフはオイルシールが内側から入っているのであまり考えずにサイドリテーナーを外しシール交換しましたが、焦るあまり回転数を失念してしまい、大体で締めている状態です。
おまけにサイドリテーナーのOリングを交換しなかったので、今度は右のリテーナーからデフオイル滲みが発生するという何ともバカな事になりました。
あと、適当な回転数で締めたため、バックラッシュズレ(多分遊びがない)が発生していると思われ、発進時にたまに加速が最初ギクシャクしてしまう症状が出ています。
Oリングも届きましたが、どうやってバックラッシュを合わせるかちょっと悩んでいます。どなたかダイヤルゲージ使わずにバックラッシュをある程度合わせる方法を知ってらっしゃる方が居たら方法を教えてください。(英語の整備書にはLHのリテーナを締めてRHを緩めて~みたいな事が書いてあるのですがよくわかりません)

で。

今回はCVTミッションの話に戻り、壊れたロックアップソレノイドがどのような状態になっていたのかと言う事と、壊れたソレノイドの分解、原因を探ってみる事とします。

私は機械ではなくこのような「電気」が専門です。車は趣味で電気は仕事です。

まず、故障した状態での抵抗値測定です。


あり?写真が逆さまですが気にしない。

191.7Ωですね。

正常品はこちら


12.1Ωです。

まぁ大体で12-13Ω程度なら大丈夫です。

コイルなので銅線がぐるぐる巻きになっている電磁石。
普通ならコイルが切れてオープン(導通なし)か、コイルが焼けて銅線間がショートして抵抗値は下がる方向に(1Ωとか)になるのが普通ですが、今回は抵抗値が中途半端に上がってしまうという奇妙な症状です。

とりあえずソレノイド本体を分解してみましょう。


はい。
焦げとりますなぁ。


さらにはい。

コイルにあるグレーのねっちょりした部分は実は鉄粉をCVTFが混ざったものです。



ウエスでその部分をふき取ってみると真っ黒なドロッとした液体がウエスに付き、ポロポロとコイルが外れて来ました。この時点で抵抗値はオープンとなりました。

鉄粉とCVTFが炭化したものが微妙な抵抗となり、それが切れた部分に付着していたために高抵抗を示してしまったものと思われます。

高抵抗の原因はわかりましたが、どうしてこのような事になるのでしょう?

ココからは推測の域を出ませんが、多分合ってます。
同時に対策も考えていきましょう。

この、ロックアップソレノイドはその名の通り、ロックアップ状態を保つためのソレノイドです。よって、定速巡航時にミッション本体がロックアップ状態になると、常に通電されているソレノイドとなります。
ソレノイドとは電磁石で、通電されると磁力が発生します。

ソレノイド本体は常にCVTFに浸かった状態で作動していますので、当然CVTF内の細かな鉄粉がソレノイドに引き寄せられていきます。
この細かな鉄粉は、ストレーナでもCVTFフィルタでもすり抜ける程細かな鉄粉の事を言っています。CVTFの中でコロイド状になったこの細かな鉄粉がずーっとロックアップ中通電しているソレノイドのコイル部分に集まってきます。

細かな鉄粉がコイルの隙間に溜まっていき、覆って行くと通電時間の長さも相まってコイルの部分に熱が発生します。

熱とオイルと鉄粉に攻撃され、コイルの銅線を覆っているエナメルの被覆が侵されていきます。

エナメルの被覆が壊れるとむき出しになった銅線がショートしていきます。

最初は隣り合った2本のショートから始まりますが、数本程度では大きく抵抗値は変わりません。

ただ、ショートした部分は他より温度が上がります。

ショートした部分の温度が上がるとその部分の隣、また隣とどんどんエナメルが剝がれていき、コロイド状の鉄粉もそこに付着していきます。

ショートの本数が多くなり、ついにはショートした部分の電流が増えていき最後にエナメル線に断線が発生します。しかし断線が発生するほど上がった温度は同時にCVTFと鉄粉が混ざったものを炭化させて行っており、そこには電流が流れてしまう状態となります。断線部分にこの炭化した物質が挟まることにより、微妙な高抵抗が発生していたものと思われます。

例えば、ソレノイドが12Vで動作すると仮定して、正常な12Ωのソレノイドだとすると、そこには1A(1000mA)の電流が流れ、電磁石としての動作をします。
それが、192Ω程に増えると電流は0.064A(64mA)しか流れなくなり、磁力が発生出来ずにソレノイドとしての役目は果たせなくなります。

故障のプロセスは大体こんな感じだと思います。

それで、この部分の故障を防ぐにはどうすれば良いのか?

答えは
「対策品のソレノイドを製作するか、新車の時から物凄くこまめにCVTFを交換するか」

対策品のソレノイドは例えばエナメル線の被覆を分厚くするか材質を変更する。

まぁ、今更それは無理でしょうね。

自分でできる対策と言えばソレノイドを分解してコイルの表面にCVTFが侵入しないようにコイル表面に薄くコーティングを実施するか。

いやいや、そこまでする?でも自分でやれることと言ったらそれ位。
私はそのまま組みましたが。(次はまたなったらそれでも乗る?的なやつ)

で。

新車の時からこまめにCVTFを交換するか。

もう距離がすでに行ってる場合にはあんまり役に立たない対策ですが、少なくとも延命にはなるとは思います。でもやっぱり距離が行ってると効果は薄いと考えます。

普通に乗っててCVTF無交換でも大体みんな10万キロまでは保証が効くし、その後故障してスバルで20万円言われて乗る?みたいな事も考えますが、私が手に入れたときは13万キロ。こんな状態とは思いませんでしたがそれでも私にとっては今から付き合っていく車なんで修理したまでです。

ハッキリ言いますが何十万キロも乗れる車じゃないと思います。
そもそもの作りが無理な作りです。名車にも旧車にもなれない車だと思いました。バカにしているんじゃありません。腹立つというか、なんというか。

ソレノイド単品で部品設定すりゃ済むだけの話やん!バカ!

って思うだけです。
日本で手放されたこの辺の車は海外で故障が頻発し、社外のパーツで中国では部品単品で買えてしまうというその状況にムカついているのです。

しかもロックアップ状態の長そうなアメリカでは10万マイル(16万キロ)まで保証の対象だそうです。(スバルアメリカでも部品単体設定は無い)

ルーマニアだったかロシアだったかではコイルほどいて自分でコイルを巻きなおした亡者も存在します。(正直こっちのが持つんじゃないか?とも)

たったこれ一個の故障でアイサイトも横滑り防止も全て停止してしまうパーツなんですから、メーカーさんも少しは考えてほしいと思います。
そりゃ新車販売も伸ばしたいでしょうが使い捨てみたいな車を乱発しても先は見えないと思います。若者の車離れじゃなくて、高い金額の使い捨ては金持ってても買わないし買えないし、中古車でもしっかりとメンテが出来れば乗り手だってその車やメーカーが好きになって次に繋がるんじゃないでしょうか?

せめて直す「手段」位は提供して欲しいと思います。
たったソレノイド1個で完治する故障に20万円の修理しか選べないのはなぁ。

文句ばかりですが、修理後のBRGはフェイルセーフが無くなり抑えられたエンジンパワーもフルパワー出るようになり「コイツこんなに速かったのか!?」と感じられ、低回転型FA20のトルクとCVTの相性も良くBP5Fの時に比べると燃費もかなり向上しました。欲しかったアイサイトもやっと使うことが出来ました。
でも全体的に作りがプアになった気がします。私がそんな個体を引いただけかもしれませんが、BP5Fを手に入れたときになんて出来の良い車なんだ!という感動がこの車にはありませんでした。でも私がそんな個体を引いただけかもしれません(2回目)でも私の「車」になりましたから、もう少し一緒に付き合ってみて、悪いところはきちんと修理してみて、私の出来ることを全てやってみて「愛車」を目指してみようと思います。

非常に長い文章になってしまいましたが、この修理の記事やこれから書いていく記事が、いつか少しでも誰かの役に立てばいいなぁ・・・・

さぁ・・・次は・・・・デフだな。

orz

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Posted at 2021/01/09 00:55:22

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