現状、街乗りや高速巡航時は全く不安のない油温。
しかし、高回転高負荷をかけると120度ぐらいになるので現状大丈夫だけれど夏場のことを考えて対策してみようと思い色々購入してみました。
(でも正直、フルシンセティックオイルであれば130度くらいまでは性能自体は問題ないはずなんですよね。劣化が早くなるので交換サイクルが早くなるだけで…)
普通にNA8の水冷3段を取り付けても良かったのですが、今回は個人的な実験ということもあり、スバルのWRX STI用の7段オイルクーラーを購入してみました。
NB用の5段でも十分だとは思いますけれど…(笑)
21311AA120 10,200円(税抜 16年2月現在)
このとおり、内部が7段になっております。多分純正のオイルブロック部設置タイプでは一番段数が多いのではないでしょうか?
続いてこちらがジョイントパイプ。上記のオイルクーラー装着車両の部品です。
これがないとパイプの長さが足りず、オイルクーラーが装着できません。
21317AA022 2,500円(税抜 16年2月現在)
そして今回オイルクーラー導入に当たって調べていた際、
こちらのページでNBオイルクーラーを装着された方の記事があり、試しにこちらのジョイントも購入してみました。
こちらがリンクで紹介されていたのと全く同じ部品。
FE30-10-319A 835円(税抜 16年2月現在)
お互いの比較。マツダのジョイントは切削跡が残っており、どうやらパイプからの削りだしのよう。
大してスバルはボルト部も一体成型の鍛造品のようです。明らかにコストはスバルの方がかかってますね。 まぁ、金額に明確にコストの差が出てますけれど(笑)
長さもマツダが105mmに対し、スバルが110mmと5mm長いので、同じ車体の
部品ということもあり、今回はスバルのジョイントを採用することにします。
そしてこちらが今回のオイルクーラーのラインにつかうヒーターホース。内径12.7mmのものです。
あっ 太い…❤ (内径12.7mm、外径21mmなので当然ですけれど笑)
オイルクーラーに差し込んでみた図。サイズはバッチリのようです。
で、今回のある意味一番の悩んだ部分が水路の確保。
最初はISCVのラインに割り込ませようかと考えたのですが、ISCVのラインは内径6mmで今回のオイルクーラーのラインと比較すると1/2のサイズ。流石にここまでサイズが違うと、流量差が出てくるので新たに水路を考える必要がありました。
まずオイルクーラーへの往路はヘッドの裏から取ることに。
次にオイルクーラーから水路への復路ですが、こちらが非常に悩みました。
というわけで整備書からの図。悩んだ結果赤丸の部分に還元することにしました。
理由はヘッド裏からの水圧(押し出す力)によってオイルクーラーへ流すのと、ウォーターポンプの負圧(吸い出す力)を使ってうまくクーラントを循環し、熱交換させやすくできればと思ったのです。
とはいえ、これはあくまで私が想像してみただけの持論なので実際はどうなるかわかりません…。
というわけで早速加工の為部品を持ち込み。
今回は
ウエダパワーサービスさんへ行ってみました。ロードスター乗りの方のサイトにちらちら名前が出てくるので、一度お伺いしてみたかったんです。
早速部品を持ち込み、「ここをこうしたいと思ってるんです」と伝えたところ、「うーん…場所も平らじゃないし、肉厚薄いしアルミの純度が悪かったら加工できないよ?」と言われながらも、加工していただけました。
「取り付けるニップルないの?」といわれ、すっかり部品の手配を忘れていた私。
うわーどうしよう、やっちゃった…と思っていると、おもむろにパイプを旋盤に。
まさかの削り出しニップル製作から始まりました(汗)
この時点で妙に存在感を放っている削り出しニップル。
まさかのパイプビード部も削り出しでえらくハイクオリティーなものに…。
(気が付けばこちらもサンドブラストされ綺麗になっていました…というか溶接するんだからブラストして余計なゴミは除去しないといけないですよね…)
ウエダさんによる溶接作業。母材をバーナーで温めた後、手際よく溶接されていきます。
うわぁ早い、もう出来ちゃったよ…。なんて思っていると
「圧かけてチェックもしておきたいねぇ」とバケツに水を張り、穴にキャップをしてチェックをし始めたウエダさん。内心 「いやいやそこまで手間かけてもらわなくても…」 と少し申し訳なく思っていたのですが、実際に漏れ箇所があり結果的にやって頂けて正解でした。
鋳物ということもあり、不純物が沸くのと肉薄なので溶接を攻めていけないとのこと。
正直私の安易な発想で結果的にすごい手間をかけさせてしまった罪悪感が半端なかったです(爆)
というわけで、持ち帰って部屋で撮った写真ですが、存在感がすごいというか美しいというか、なんだか装着するのが少しもったいないくらいのクオリティーのものが完成しました…。
最初は初対面というのもあり、緊張してあまり会話できなかったのですが、次第に会話も進んでいき、お別れする頃にはここに書いていいのか分からないほど濃い話をたくさんさせて頂きました。
ウエダさん、すみませんこの度はお世話になりました。
しかし、私がこの場所を指定したのですが、位置的にヒーターからクーラントが流れ込んでくる方向へ取り付けてもらったので逆流したりしないかな?とは思います。
本来であれば水の流れに沿うように取り付けるべきなんでしょうけれど、これ以外の向きにすると、ホースに負荷がかかり途中でへしゃげてしまいそうだったんですよね。ヘッドからの水圧と、ヒーターからの水圧で均衡とれちゃったらどうしましょうね(爆)
ちなみにこの水冷7段オイルクーラー、ウエダさんとお話をしていると既に先人にトライされた方がおられたらしく、全然冷えないらしいです。
とはいえ、既にそれは分かっていたことで今回の水冷オイルクーラーの結果を見て、第二段の布石にする予定だったのでこのまま装着する方向でいきます。
というわけで最後にオチを…。
これは外してる予備のヘッドの写真ですが、まず上のねじ穴。ここは多分水温計の温度センサーかな?というものが装着されていた穴です。
現在私の
オールインメーターの水温センサーはここに装着しています。
カバーが外れてるので分かりにくいかもしれませんが、カバー部にECU用の水温センサーがついてますし、多分ここはメーターにのみ使われてたと思うんですが…。
もし他に制御してるよーって情報あったらお話しいただけると幸いです。
(しかしネジ径もピッチも水温センサーぴったりだったんですよね…)
で、その下のゴム栓がついてる部分。最初ここをオイルクーラーの往路に使おうと思っていたんです。
これがオチです(爆) 嘘だと言ってよバーニィ…
確認もせず、「確かここってこれくらいのサイズだったよね~」なんておぼろげな記憶だけでやっちゃいました…。きちんと現物確認するべきでした…。
というわけでウエダさん。
またお伺いします(爆)