再審査の結果、トゥルーリ再び3位に!
マクラーレンは「誤解を招く証拠」を提出したとして、ハミルトンは失格処分
自分たちでトゥルーリを前に行かせた上で「抜かれた」と言ってはいけませんね w
その無線交信をご紹介します(^^ゞ
最終ラップにおける無線交信記録
チーム: OK、ルイス。セーフティカーラインを越えるまでは基準タイムで走行しなければならない。セーフティカーラインを越えてからはタイムを気にする必要はないが、オーバーテイクしてはダメだ。オーバーテイクはダメだぞ。
ルイス・ハミルトン: トヨタの1台が最終コーナーの手前でラインを外れたよ。だから彼をオーバーテイクした。問題ないよね?
チーム: 了解だ、ルイス。確認してからまた連絡する。
ハミルトン: 彼(トヨタのヤルノ・トゥルーリ)はコースを外れたんだ。ふくらんでしまったんだよ。
チーム: ルイス、トヨタの1台を先に行かせる必要がある。トヨタを前に出すんだ。
ハミルトン: OK。
ハミルトン: スローダウンして彼を僕の前に出したよ。
チーム: OK、ルイス。もう少し前にいていいぞ。チャーリー(ホワイティング/FIAレースディレクター)に確認するから。
ハミルトン: もう彼を前に出しちゃったよ。
チーム: OK、ルイス。それで問題ない。そのポジションを保つんだ。
ハミルトン: (聞き取れない)・・・チャーリーか・・・、僕はすでに彼を抜いてしまったから、再び彼を前に出したんだよ。
チーム: それで問題ない。
チーム: 了解だ、ルイス。現在確認している。G5のイエローで走行してくれ。イエローのG5だ。
ハミルトン: 彼(トゥルーリ)を前に行かせる必要がなかったんなら、僕がその順位(3番手)になれたよ。彼がミスしたんだ。
チーム: ああ、了解しているよ、ルイス。今チャーリーに確認を取っている。今は4番手だから、そのポジションを保つんだ。
チーム: OK、ルイス。KERS(運動エネルギー回収システム)はフル充電されているぞ。注意しろ。ブラックのF2に戻せ。ブラックのF2だ。
ハミルトン: 僕が前に出ていいかチャーリーに確認した?
チーム: 彼からの答えを待っているところだ、ルイス。もう少し待つんだ。
チーム: ルイス、ブレーキを温めてくれ。ブレーキだ。フロントブレーキが冷えているぞ。
チーム: ルイス、もし使えるんならKERSを使用してくれ。
チーム: OK、ルイス。これがレースのファイナルラップだ。最後にセーフティカーがコースを離れるが、コントロールラインまではオーバーテイクしてはダメだ。オーバーテイクはダメだぞ。トゥルーリの件は確認しているが、今のポジションを保つんだ。
FIAの声明全文
オーストラリアGP決勝後に開かれた最初の聞き取り調査では、レーススチュワードはカーナンバー1のルイス・ハミルトンと彼のチーム、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスの間で更新された無線を調査する利益を感じなかった。そのためルイス・ハミルトンがレース直後にメディアに対して発言した内容についても把握をしていなかった。
一方スチュワードが調査を行っているときに確認したビデオ映像により、ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)のマシンがコースを離れた際にカーナンバー1のマシンが3番手に浮上したことが明らかになった。その後、トゥルーリはハミルトンをオーバーテイクして再び3番手に上がったものの、セーフティカーが導入されているそのタイミングで他車の前に出ることは禁止されている。
レース終了の1時間後に行われた聞き取り調査でレースディレクターはルイス・ハミルトンとボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのチームマネジャーであるデビッド・ライアンに対し、セーフティカー導入中にトゥルーリを先に行かせるようにとの指示がチームからハミルトンにあったのかどうか詳しい質問をした。しかしドライバーもチームマネジャーも、そのような指示がなかったと発言した。さらにレースディレクターはハミルトンに対し、トゥルーリが3番手に復帰することを意識的に許したのかどうか質問した。ハミルトンはそのようなことはなかったと答えた。
しかし2009年オーストラリアGP終了後数日が経過してから、スチュワードは新しい証拠を手に入れた。その証拠はすぐにスチュワード会議に持ち込まれたが、その証拠とは以下のものである。
a: レース終了後にルイス・ハミルトンは、レーススチュワードに呼ばれる前にメディアのインタビューに答えた。その場でハミルトンは、チームがトゥルーリを前に行かせるようにと指示したことを認めていた。
b: さらにドライバーとチーム間で交わされた無線交信によれば、チームがトヨタのマシンを前に行かせるようにと指示した発言が2つあった。
これによりスチュワードは無線交信とメディアインタビューの内容を知り、スチュワード団がハミルトンと所属するチームのチームマネジャーによって惑わされたことを知った。そのため、ヤルノ・トゥルーリにペナルティを科し、ルイス・ハミルトンを3位に昇格させたことが間違いであると理解した。
その結果最終的なオーストラリアGP決勝レースのポイント獲得者は、上位から以下のとおりとなる。
1位ジェンソン・バトン(ブラウンGP)
2位ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)
3位ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
4位ティモ・グロック(トヨタ)
5位フェルナンド・アロンソ(ルノー)
6位ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)
7位セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)
8位セバスチャン・ボーデ(トロ・ロッソ)
Posted at 2009/04/03 18:37:39 | |
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